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国際
【米軍イラク空爆】「女性奴隷」判明で急転…協議2時間、オバマ氏の決断
翌7日朝、ホワイトハウス西棟の地下にあるシチュエーションルーム(状況分析室)。大統領、ライス大統領補佐官らが顔をそろえ、外遊中のケリー国務長官などの顔もスクリーンに映し出されていた。
情勢は悪化するばかりで、クルド人の女性はイスラム国の戦闘員にとらえられ、奴隷になっている…。室内には切迫した空気が漂い、「潜在的な大量虐殺か」と口にする者もいた。
約2時間にわたる協議の間、出席者の一人は大統領が限定的な空爆を決断するだろうと思ったが、確信はできずにいた。ようやく最後に大統領は言った。
「限定的な空爆と、クルド人への支援物資投下を承認する」
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8日午後、ホワイトハウスの記者会見室。アーネスト大統領報道官は、次の点を繰り返し力説した。
「イラクが直面している問題は、イラクのみが解決し得る。米国はイラク軍を支援するのであって、長引く紛争に引き込まれない」
つまり、空爆に踏み切ったのは、あくまでイラク軍を支援している米軍などの要員の保護と、クルド人に対する人道上の観点からであり、“深入り”するつもりはないということだ。
このため、有識者や共和党議員らの間には「空爆はオバマ政権のわずかな戦術変更にすぎず、場当たり的で長期的な戦略を欠いたままだ。空爆は戦略の代用にはならない」(アメリカン・エンタープライズ研究所のマイケル・ルービン氏)など、厳しい評価もある。
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