２００９年４月１０日、天皇、皇后両陛下はご結婚５０年を迎えられる。両陛下は１９５７（昭和３２）年に長野県軽井沢町のテニスコートで出会い、５８年１１月の皇室会議で婚約が決定。翌年の５９年４月１０日にご結婚した。

　民間人から初めて皇族に入った皇后さまと、長年の伝統を変えた天皇陛下のご結婚は、当時の人々に明るい希望を与え、新たな皇室の姿を国民に示した。また、各地で奉祝行事が行われる一方、街には皇后さまのスタイルをまねた「ミッチー・スタイル」の女性があふれ、「ミッチー・ブーム」として社会現象に。結婚式当日の華やかなパレードは、昭和の歴史を華麗に彩る１ページとなった。

　ご結婚後、両陛下は３人のお子様をお育てになる一方、国内外を問わず多忙なご公務を精力的にこなした。特に、戦後５０年の年には「慰霊の旅」として長崎、広島、沖縄などへ、同６０年には米自治領サイパン島へ赴き、平和を願う気持ちを鮮明にした。また、阪神淡路大震災など大規模災害の被災地へも積極的に入り、国民との対話や触れ合いを大切にされている。

　ご結婚日の４月１０日当日、宮内庁は今年で結婚５０年を迎える夫婦約１００組を皇居・宮殿に招き、両陛下との懇談を予定。一般参賀も皇居・宮内庁庁舎前で行われ、特設記帳所で記帳を受け付ける。また、京都御所では４月２３日から同２９日までの７日間、例年の一般公開コースに加え、通常は非公開となっている皇后宮常御殿や飛香舎、ご結婚パレードに使われた儀装馬車を特別公開する。