慰安婦碑、名称変更を　韓国国語院「性奴隷」勧告

　【ソウル＝中村清】米国各地で韓国系市民らが設置を進めている旧日本軍慰安婦に関する碑の名称をめぐって、韓国の政府機関で韓国語の調査や研究などを進める国立国語院が「不適切だ」と異論の声を上げ、韓国外務省に名称を変更するよう勧告した。

　韓国メディアなどによると、碑は二〇一〇年に米ニュージャージー州のパリセイズパーク市に設置されたのを皮切りに、これまでに七カ所で建立。国語院は、これらの碑が現地でも韓国内でも「慰安婦称賛碑」と呼ばれているため、これを「性奴隷追慕碑」などに変更すべきだと外務省に伝えたという。

　国語院の担当者は「現在の名称では日本に忠誠を誓ったことをたたえているように誤解されかねない。言葉を正確に使おうとの立場から注意喚起した」と説明。勧告に対し、外務省副報道官は定例会見で「社会的合意が必要な問題であり、外務省が単独で決めるのは難しい」などと話した。