同店のホームページによると、俳優のイ・ソジン(43)や人気女性歌手グループのT−ARA(ティアラ)、大統領に就任前の朴槿恵氏や金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)両元大統領らも来店したという。
「大使館」に限らず、このところ新大久保を代表する有名店の撤退、経営破綻が相次いでいる。
「韓流の中心」と呼ばれ、「百貨店のように何でもそろう韓流ショップ」をコンセプトに急成長した「韓流百貨店」(新宿区大久保)が今年4月、負債総額約3億4300万円を抱えて倒産した。02年にオープンし、12年1月期には売上高約16億円を計上したが、同年秋ごろから売り上げが激減、資金繰りの悪化が原因だった。
大阪では、大阪市の事業で破綻した娯楽施設「フェスティバルゲート」の跡地(同市浪速区)に韓流をテーマにした複合施設ができる予定だったが、ブームの下火で、今年5月にパチンコ店を中心とする施設に計画が変更されている。
『徹底比較 日本vs.韓国』(河出書房新社)などの著者でノンフィクションライターの高月靖氏は、「03年の恋愛ドラマ『冬のソナタ』が中高年の、いわゆるおばちゃん層にウケて第1次ブームとなり、それを保ちながら、K−POPの少女時代やKARAが登場して若年層に人気が広がった。その波に乗り、新大久保で韓国料理の飲食店やグッズショップができて人が集まり、その人を当て込んで、また店舗が増え…と、新大久保は韓流のテーマパークのようになっていった」と解説する。
だが、これに水を差したのが、12年8月の李明博(イ・ミョンバク)前大統領の島根県・竹島(韓国名・独島)への不法上陸だった。