エボラ出血熱 WHOが緊急事態宣言8月8日 16時20分
西アフリカで患者が増え続けているエボラ出血熱について、WHO=世界保健機関は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、ほかの国や地域に感染を広げないためにも、各国の空港や港それに国境での検査の強化が不可欠だと勧告しました。
エボラ出血熱はことし3月以降、西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3か国を中心に過去最大の規模で患者が増え続けていて、これまでに932人が死亡しています。
これを受け、WHOは緊急の委員会を開き、スイスのジュネーブで8日、記者会見したチャン事務局長は「今回の流行はエボラウイルスの40年近い歴史の中で最も大きく、最も深刻だ」と述べて、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
宣言の中でWHOは、感染が広がっている国について、国際空港や港、それに国境の主要な検問所で検査を強化することなどを勧告しています。
一方、世界各国についても、感染が広がっている国などから入国する人には空港などでの検査を強化するよう勧告するとともに、専門の医師や看護師を現地に派遣するなど医療面での支援を呼びかけました。
WHOがエボラ出血熱について緊急事態を宣言するのは今回が初めてとなりますが、感染が広がっている国々への渡航制限は勧告していません。
これについてWHOは、「検査を強化して感染した人を隔離するなど対策を徹底すれば感染拡大は最小限に抑えられる」と説明しています。
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