7回、味方守備の失策で追加点を許した前田は無念の降板となった(田中太一撮影)
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◇阪神7−5広島
悔しさを押し殺してマウンドを降りる姿が痛々しい。広島・前田は「しちゃいけない投球だった。リードを守らないといけないのに…」と、自身への怒りを隠そうとせず、言葉を吐き出した。
6イニング0/3を投げ、10安打7失点。10年7月30日の巨人戦で8失点して以来、今季ワーストの大量失点。立ち上がりから走者を背負い、本調子でないのは明らかだった。その上、守備にも足を引っ張られた。
3−0で迎えた3回だった。2四球を出し2死一、二塁。続くゴメスの打球を、田中が顔に当てて、ボールは三塁ファウルグラウンドを転々(記録は二塁打)。2者が生還し、さらにマートンの適時打で同点とされた。
6回に福留に一発を浴びると、7回無死一、二塁ではゴメスの左前打をエルドレッドが後逸。2者が生還したところで降板となった。
後半戦は、まだ勝ち星がない。「次は(白星を)取れるようにしたい」。波に乗れないエースは、懸命に前を向いた。 (山本鋼平)
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