決勝進出を決めるレインメーカーを爆発させたオカダ・カズチカ=横浜文化体育館で(大西洋和撮影)
|
 |
◇新日本プロレスG1クライマックス・第11戦(予選リーグ最終戦)
8日▽横浜文化体育館▽観衆5500人(超満員札止め)
決勝のカードはオカダ・カズチカ(26)と中邑真輔(34)の一騎打ちに決まった。予選リーグ最後の公式戦で、Bブロックのオカダは鈴木みのる(46)にレインメーカー(至近距離ラリアット)からフォール勝ち。3人に決勝行きの可能性があったAブロックでは中邑がバッドラック・ファレ(トンガ)を破り、ファイナル進出を決めた。ともに2度目のG1制覇をかけて、10日に埼玉・西武ドームで雌雄を決する。
オカダの右腕がうなりをあげた。7月21日の札幌大会から始まった予選リーグ公式戦の最後、通算110試合目でくせ者・鈴木を完膚なきまでに粉砕。ここまで全11戦ほとんどの会場を超満員札止めにした原動力にもなり、「決勝戦の西武ドームにも金の雨を降らせる」と予言した。
オカダは鈴木のようにのらりくらりとかわすタイプが苦手。過去には3カウントを奪われて辛酸をなめたこともある。この日も腕ひしぎで右腕を絞り上げられ、裸絞めで気を失いそうになった。
だが、同ブロックのライバル、AJスタイルズ(米国)が先に16点に伸ばしていただけに、引き下がるわけにはいかない。相手の股間に腕を差し込んでたたきつける初公開のゴッチ式ツームストーン・パイルドライバーで動きを止め、喉元にラリアット。16点はスタイルズと同点だが、リーグ戦中の直接対決で勝ったことで、勝ち上がりが決まった。
中邑とは同じユニット「ケイオス」に所属し、ふだんから行動を共にしている。シングルでの対決は2年前に1度だけ。そのとき、まだ経験不足だったオカダは敗れている。「腕が痛いのはハンディにならない。みんな、ケガを抱えている。中邑さん、ドームでやりましょう。もちろん勝ちます」。尊敬する先輩を破って、空前絶後の夏を締める。 (大西洋和)
この記事を印刷する