【動画】原発について語る内藤千百里氏=竹花徹朗撮影

■関電の裏面史、内藤千百里・元副社長の独白:11

 鹿児島県の馬毛島に原発から出る高レベル廃棄物の最終処分場を作る計画は突然つぶれた。経団連会長だった稲山(嘉寛・新日鉄元会長)さんが、平岩(外四・東京電力元会長)さんに「電力が六ケ所村に来てもらえませんか」と頼んだんです。経団連会長をいずれ平岩さんに渡す含みも持たせた。平岩さんは六ケ所村に進出すると決め、その後、経団連会長になりました。

 《1970年代の石油危機で青森県六ケ所村では石油化学コンビナートなどの巨大事業計画が頓挫。電事連(電気事業連合会)は84年、その地に核燃料サイクル施設の建設を決めた》

 電事連が六ケ所村への進出を決めた時点で馬毛島の計画はなくなった。芦原(義重・関西電力元会長)は馬毛島をすすめていたけど「しゃあないな」と。