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素晴らしき悪役列伝 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2011-10-27

[][]大魔王ケストラー


「この世には大魔王ケストラーだけおればいいのだ!!このオレがなーー!!」


漫画ハーメルンのバイオリン弾きに登場。

あらゆる魔族たちの王であり、主人公ハーメルとサイザーの父親。

その性格の悪さから作り出した作者の渡辺道明氏からも「ケストラー以外の全てのキャラが好き」「もうケストラーを描けない事だけが嬉しい。」とまでいわれるほどの極悪人。

性格は卑怯で残酷で冷酷で最高なまでに自己中心的。

大魔王と名乗ってはいるが、彼がいないと魔族も生命を保てないらしく魔族たちのことなど何も考えておらずこの世界には自分だけいればいいとさえおもっているとんでもない暴君。

地上に復活した際は部下の魔族数十体を一瞬で聖杯に変えて、食うと「不味い」とだけいった。

かつて天使との戦いに敗れた際にパンドラの箱に封じ込まれた、が地上に自分の体や精神の一部を開放した際にハーメルたちの母親であるパンドラと出会いハーメルとサイザーを設けるが、彼らを生み出した理由も「自分の餌」にするためという最悪な物。

パンドラと出会ったのも自分の血と聖女であるパンドラの血が混じれば最高の聖杯になると考えたに過ぎず、子供や妻に対する愛情は微塵にもない。

それどころかいらんイタズラ心で息子の前に登場して心理戦をしかけ「お前は俺の息子だからなぁ!」といい人間と魔族の間で揺れ動くハーメルの心を徹底的に嬲る。

その後、オーボウの指示によってパンドラの箱を開けたパンドラによって封じ込まれる。

その後、かつて自分に歯向かったヴォーカルの持っていた何でも切れる剣によって箱の鍵が壊れた際に復活するが正規の方法ではなかったために体のほとんどを失ったが、それでも作中最強の力を誇っていた。

これがそのいい例だ

聖杯を食べて再び生えてきた片足で地面を踏みつけると世界中を包む大地震が起きる

・魔族化上等で挑んできた息子を遊び半分で相手にするが、全力で殴っても逆に腕が砕け散る

・恐らくはケストラーを除けば魔族最強のオーボウを相手にしても圧倒する

Holly Shit!マジでクソ強いな!

しかも恐ろしいことにこいつは作中で本気になって戦ったことは一度もない

全身がない半分だけの状態(体がまだ完全になおってない)状態でこれである

まったくあきれるほどに強い、だがそれがいい

ラスボスとはかくあるべきだという戦闘力を誇りそれでいて平気で肉親を騙す性格の悪さもすばらしい

一度倒したと思い込んだ主人公たちを騙しまたそのクソ高い戦闘力でオーボウはもちろん自分の娘のサイザーでさえも容赦なく嬲る

どうやら主人公の親友のライエルのような「親を殺されても親友を慕う善人」が大嫌いらしい

殺す寸前に仲のいいサイザーの前で嬲りごろしていた時は嬉々とした表情だったぞ

こいつのいい所は当時よくいた形態を変えるというラスボスではなく体が欠けたままで相手を圧倒する(しかも遊び半分で)という戦闘力の高さだろう

相手を本気で相手にすることはなく、常に余裕であり落ち着いている

だが、同時に常軌を逸したサディズムの持ち主であり相手を嬲ることを楽しんでさえいる。

ラスボスとはこうであるべきだな

とここまで圧倒的なケストラーの戦闘力について語ってきたが

こいつの末路は

ヒロインのフルートが親から託された十字架の力を覚醒させたことで主人公たちが息を吹き返していき、ついには主人公パーティが奏で歌う魔曲ベートーヴェン第九こと「喜びの歌」を聴き苦しみながら、また封印された。

個人的な話をするが、やはりちょっと強引すぎだったかもしれない

だが、そうでもしないと倒せないほど強く悪く腐ったクズの中のクズであるといえる

かつて少年漫画には白面の者や大魔王バーンなどいろいろな悪役がいたが、この男以上に純粋な悪を貫き、悪の美学など持ち合わせていなかったので少年漫画史上最悪のラスボスと称されることもある。

事実、俺もこれ以上に悪を貫いた日本漫画の悪役を知らない。

大胆不敵で主義主張などもっておらず他人は道具や玩具以下という認識しかしておらず

自分以外の存在など微塵にも気にかけていない

俺の中では日本漫画史上最悪のラスボスの一人であるとおもっており、理想の悪役の中の一人でもある

そもそも悪役における「悪の思想・哲学」なんてものをもっているような悪役はまだまだだ。

己の欲のまま他人を踏みにじる、それこそが悪の王道であり素晴らしい悪なのだ。


アニメ版では妻子を心の奥底から愛しており、原作とは魔逆の常識人として描かれている。

また、原作とは逆に魔族から生きる源として利用されていたに過ぎなかった。

原作同様妻パンドラに封印されるが、その際に「愛してる」と告げその言葉がパンドラ狂気に目覚めさせてしまう。

終盤、フルートがあけたその中にはもはやケストラーの姿は始祖鳥化石に変わっており、魔力しか残されていなかった。

アニメハーメルンのバイオリン弾き」はあのエヴァンゲリオンを越える鬱アニメとして成功しており、賛否両論だがこのアニメもありだとは個人的には思う。

マジな話、すげぇ陰鬱だぞ

観終わった後三日三晩うなされた

漫画アニメともに「ハーメルンのバイオリン弾き」は面白いものであり精神的余裕があればぜひ視聴or読破してほしいものである





陰湿性:S(日本漫画史上最悪最狂のラスボス。)

頭脳:S(パンドラを欺き通したほどの高い演技力をもっており、主人公のハーメルをだますほど心理戦に長けている。)

強さ:S(瞬きだけで人を殺せる。)

主張:S(己以外は人間魔族問わず皆エサ)

人望:A(人望というより恐怖で魔族を支配していた)

権力:S(大魔王なので権力は高い。)

腐肉喰らい腐肉喰らい 2011/12/25 19:10 アニメ版は悲劇的な魔王でしたね

yumemigatioyumemigatio 2011/12/25 23:52 腐肉喰らい

アニメはねぇ本当陰鬱そのものの話だったね。
原作のケストラーがあの世界にいたらみんな案外開き直れたかもしれんのに
鬱度はエヴァ旧劇以上

TTTT 2012/03/14 19:37 このハーメルンは連載を読んでいました。やはりケストラーを超える悪役はそういないと思う。
ファンタジーによくある異種族とのハーフという設定もあくまで愛情でも肉欲でもなくわが身の復活の糧でしかない。
という意外さと冷酷さを兼ねた展開でしたね。
作中の魔族もいずれも劣らぬ外道でしたがケストラーはそれらを凌駕するラスボスだと思う。

そういえばヴォーカルって行動スタンスがガルバトロンに似てるような・・・

yumemigatioyumemigatio 2012/04/14 18:22 >ファンタジーによくある異種族とのハーフという設定もあくまで愛情でも肉欲でもなくわが身の復活の糧でしかない。
自分以外の存在はすべてえさだと思っているんでしょう
そこがこやつの魅力でありあくとしての深みを深めているものですね

>そういえばヴォーカルって行動スタンスがガルバトロンに似てるような・・・
あの情緒不安定さはガルバトロンのようですね
確かに

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