ダイオウイカ:東京湾で3月に捕獲…解剖を報道公開
毎日新聞 2014年08月08日 20時34分(最終更新 08月08日 22時20分)
京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市三崎町小網代)は8日、今年3月に東京湾で捕獲されたダイオウイカの学術解剖を行い、その様子を報道陣に公開した。
ダイオウイカは3月12日、同県横須賀市の走水(はしりみず)漁港で海面に浮いているところを漁師が生きたまま捕獲。マリンパークに搬送後、間もなく死に、氷点下30度で冷凍保存していた。
マリンパークは胃の内容物や性成熟の度合いなどを調べるため、国立科学博物館動物研究部長の倉持利明氏、同館標本資料センターコレクションディレクター、窪寺恒己氏らに解剖を依頼した。
大きさは全長4.38メートル、体重24.28キロ、2本ある触腕(しょくわん)が最大3.1メートル。解剖の結果、生後1年半から2年の若い雌の個体と判明した。
窪寺氏は「過去に解剖した個体より墨袋が大きい。イカは身を守る時に墨を吐くため、暗い深海では大きな墨袋は必要ない。若い個体が比較的明るい場所で生息している可能性もある」と話した。
解剖したダイオウイカはホルマリン液に浸して標本にし、来月13日から一般公開する予定という。【田中義宏】