Ba 普通の企業
(仕事3.5、生活2.7、対価4.2)
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トヨタ自動車が21.5%の株を所有するトヨタグループの豊田通商。代表取締役会長の清水順三氏がトヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)出身など、役員17人のうち5人がトヨタからの天下りで、生え抜きは社長の加留部淳氏など9人にとどまる。売上の8割がトヨタグループ関連と言われ、業績もトヨタに連動する依存体質。社員は当然、トヨタに振り回される。若手社員に現場の実情を聞いた。
【Digest】
◇「8割がトヨタ関連」
◇女性は「ほぼ全員コネ採用」
◇第一志望で入る人は名古屋圏出身ばかり
◇新人から毎年2人がトヨタに出向
◇トヨタの各階層向けに資料を作り直す
◇海外赴任は、ほぼ全員
◇本部内での異動にとどまる
◇ボーナス6か月強
◇若いうちはトヨタより高い
◇寮は麻雀部屋&ジム付き
◇根回しや気遣いができないとダメ
◇30~40時間はサービス残業
◇「8割がトヨタ関連」
入社前との一番のギャップは、いわゆる総合商社ではなかった、ということ。自分が求めていた商社の仕事ではなかった。近年の総合商社がやっているような、プロジェクトファイナンスを組んで事業投資といった投資会社的なビジネスには消極的で、昔ながらのマージンをとる手数料ビジネスばかり、という印象です。
人事からは「T社が6割」と説明されていますが、実際にはトヨタグループ全体、トヨタの下請け会社との取引など間接的なものも含めると、「売上の8割くらいがトヨタ関連」と言っていい。ようは、トヨタの1ベンダー、1取引先、という会社なんです。
トヨタ系が8割だから、トヨタが車をたくさん作って売れば売るほど、その原材料や部品の供給に絡んで売上が立つ「自動車本部」「金属本部」「エレクトロにクス本部」などが稼げる構造になっていて、主要な部門は、ほとんどがトヨタにくっついています。
◇女性は「ほぼ全員コネ採用」
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豊田通商の組織概要 |
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近年の新卒採用は、総合職が、93人(08年)、114人(09年)、76人(10年)、65人(11年)、101人(12年)と概ね70~100人で安定していて、7:3で文系が多く、女性は毎年、1割前後にとどまります。それ以外に、一般職の女性を年30~40人採用しています。
応募資格として「豊田通商の役員・職員の子女でないこと」と募集要項には記されていますが、これは一応、他社のマネをして言ってみただけ。実際にはコネや縁故採用が多いです。
特に新入社員の女性についていえば、ほぼ100%といってよいくらい、トヨタ系の縁故採用。デンソー、アイシン、トヨタ自動車本体の取締役の娘、などが堂々と入社してきます。このあたりが「田舎会社だな」と感じるところ。
また、「国籍を問わず募集をいたしておりますので、国籍に関係なく採用いたします」と採用ページにはありますが.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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異動について(定期異動と期中異動のルール) |
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キャリアパスと報酬水準 |
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昇格ルール |
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20代社員の給与明細 |
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