国際【話の肖像画】韓国との違いに苦しんだ日本での生活  評論家・呉善花(57)(3)+(2/2ページ)(2014.8.6 03:36

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【話の肖像画】
韓国との違いに苦しんだ日本での生活  評論家・呉善花(57)(3)

2014.8.6 03:36 (2/2ページ)話の肖像画
東京の日本語学校で

東京の日本語学校で

 美容院で、わざわざ「きれいにしてくださいね」と言って、美容師さんが気分を悪くするということもありました。韓国風の親しみを込めた言い方が、プロの職業人への嫌みに聞こえてしまうのですね。また、青果店で、キムチを作る白菜を買うときに「白菜をたくさん買うから良い白菜をくださいね」と言いながら、白菜を手で何度もひっくり返したのです。ものすごく気分を悪くさせてしまいました。

 そこで、深く悩み、苦しみました。日本人は差別的だから韓国人が日本で成功することは至難の業だと聞かされていました。やはりそうなんだと思いましたが、日本人にはどこか韓国人に対する特有な親和性があるとも感じられるのです。そこに接点を持てれば、うまくいくかもしれない。そう自分自身に言い聞かせて、行き違いや誤解を重ねながらも日本人とのつきあいを深めていこうと思いました。

 ある機会から、日本人ビジネスマンとの月1回の勉強会に参加しました。そこで真剣に議論したり、食事や飲み会を重ねたりしました。そうしていくうちに、自分の考え方や感じ方と日本人のそれとのズレがわかるようになり、次第に自分の方のよくない点に多々気づくことになりました。その体験が自分を変えていくきっかけになったと思います。(聞き手 是永桂一)

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