「戦争の愚」伝える 京都・東舞鶴高生、7日に福井で研究大会
京都府舞鶴市泉源寺の東舞鶴高生徒2人が、7日に福井市で開かれる「全国国際教育研究大会」で、引き揚げをテーマに発表する。舞鶴引揚記念館所蔵資料の世界記憶遺産登録を求める署名活動を米国で行ったことや、シベリア抑留者へのインタビューについて報告、経験を通じて深めた平和への思いをアピールする。
2年の荒木碧海さん(17)、坂口瑠依さん(17)。研究大会には高校生約300人が三つの発表部門やワークショップに参加、2人は「生徒研究発表の部」で口頭発表する。
2人は青少年交流事業で、他の生徒10人と一緒に1月に渡米。ロサンゼルスやグアムなどで「岸壁の母」の英語劇を披露して引き揚げの史実を紹介、約60人から署名を集めた。7月には抑留体験者の原田二郎さん(89)=綾部市=にインタビューし、当時の食糧事情や、後世に語り継ぐための課題について聴いた。
発表では、これらの経験を踏まえ、引き揚げ資料を世界記憶遺産に登録する意義と、戦争や平和への思いを、大会に参加した他校の生徒たちにも伝える。荒木さんは「抑留の実態や史実を継承する大切さをしっかり訴えたい」、坂口さんは「引き揚げを通して、戦争の厳しさ、愚かさを感じてもらえれば」と目標を語った。
【 2014年08月03日 17時36分 】