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【政治】

広島平和式典 首相スピーチ「コピペ」 昨年と冒頭ほぼ同じ

 広島市で六日に開かれた被爆から六十九年の平和記念式典で、安倍晋三首相が行ったスピーチの冒頭部分が昨年とほぼ同じ内容だったことから、インターネット上で「使い回し」「コピペ(文章の切り貼り)だ」と批判を集めている。

 安倍首相は「人類史上唯一の被爆国としてわが国には『核兵器のない世界』を実現していく責務がある」などとあいさつ。読み上げた文章を昨年と比較すると「六十八年前の朝」が「六十九年前の朝」となり、「せみ時雨が今もしじまを破る」という表現がなくなった以外は冒頭三段落が一字一句同じだった。今年は四十三年ぶりに雨の中で式典が開かれていた。

 後半部分は、いずれも「軍縮・不拡散イニシアチブ」の会合や原爆症認定について触れているが、表現は異なっていた。

 東京都世田谷区の上川あや区議が、テキスト比較ソフトを使って両者の冒頭四段落を並べた写真を七日未明、短文投稿サイトのツイッターに投稿。五千人以上が転載した。

 広島県原爆被害者団体協議会(金子一士理事長)の大越和郎事務局長(74)は「厳粛な慰霊碑の前で前年と同じあいさつをするとは、広島や被爆者、平和を軽視している証左だ。それが底流にあるから集団的自衛権の行使容認を閣議決定したのではないか」と話した。

「ツイッター」に投稿された、広島・平和記念式典での安倍首相の昨年(左側)と今年のスピーチ。違う部分だけ塗られている(東京都世田谷区の上川あや区議提供)

写真
 

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