ロシアの農産物禁輸、最も打撃受けるのは自国の消費者か
8月7日(ブルームバーグ):ロシアが欧州連合(EU)と米国からの農産物禁輸を決めたことで、最も打撃を受けるのはロシアの消費者であるとの見方が出ている。ロシア国内の食品価格は上昇基調にある。
国連食糧農業機関(FAO)のシニアエコノミスト、コンセプシオン・カルペ氏は7日の電話インタビューで、ロシアの禁輸措置により全世界的には畜産物や果物価格の下落が予想されるが、ロシア国内の食品価格は上昇するとの見通しを示した。EUのデータによれば、ロシア向けは昨年、EUの農産物輸出の約10%を占めた。米農務省のデータによると、オランダやドイツ、ポーランド、米国はロシアにとって主要な食品供給国に含まれる。
カルペ氏は「今回の禁輸措置はロシアの消費者が支払う額が増えることを意味するため、最も大きく打撃を受けるの同国消費者だろう。禁輸によってロシア国内で農産物価格が上昇する一方、世界の他地域では下落する傾向が予想される」と指摘した。
ロシア国家統計局の4日の発表によると、同国の酒類を除く食品価格は7月に前年同月比で9.2%上昇した。
原題:Russia Seen as Biggest Loser as Food Costs Rise on TradeBan (1)(抜粋)
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更新日時: 2014/08/08 10:33 JSTニュース一覧
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