4年制私立大で今春の入学者が定員割れしたのは、ほぼ2校に1校となる46%だったことが7日、日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。昨春より6ポイントの増加で、高校を卒業する18歳人口が約5万人減少したことが主な要因。事業団は「今後も新入生の確保が厳しい状態が続く」としている。
全国にある587校のうち578校が回答し、定員割れは33校増の265校。定員を上回る学生が入学した大学は31校減の313校だった。定員全体に占める入学者の割合を示す入学定員充足率は、2ポイント下がり104%となった。
入学定員の規模別にみると、800人未満(419校)の充足率が100%を切ったのに対し、800人以上(159校)は100%を超えており、小規模の大学ほど学生の確保に苦しんでいる姿がうかがえる。
地域別では、東北(宮城県を除く)が充足率82%で最も低く、前年度から2ポイント低下。ほかに低いのは四国90%、近畿(滋賀、奈良、和歌山)と広島の92%など。
これに対し、充足率が高いのは東京110%、神奈川や京都、大阪の105%などで、都市部の大学に学生が集まっている傾向が浮かんだ。
学部別では、医学と歯学で充足率が上昇したほかは、いずれも減少。事業団は「資格が取得できるなど、就職に結びつきやすい分野の人気は高い」としている。
私立短大は335校のうち320校が回答し、定員割れが4ポイント増の65%。全体の充足率は91%で、10年連続で100%を下回った。〔共同〕
定員割れ