そういう“女の子”たちは、恋愛の基礎連を繰り返しているゆえ、得てして手強かったりする!? 

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そういう“女の子”たちは、恋愛の基礎連を繰り返しているゆえ、得てして手強かったりする!? 
News Dig編集部から唐突に、

「最近話題のロリコン事情について書いていただけないでしょうか」

という依頼が来た。また、ずいぶん難解でセンシティブな問題である。テーマが大きすぎて、なにから書けばよいのかわからない。とりあえずウィキペディアにはこうあった。

「ロリコン(=ロリータ・コンプレックス):幼女・少女への性的嗜好や恋愛感情のこと」

「中年男性が年の離れた少女を愛するウラジミール・ナボコフの小説名で、登場人物の少女の愛称でもある『ロリータ(Lolita)』に由来する」

でも、編集部が望んでいるのはそういうことじゃないだろう。もう少し掘り下げて調べてみる。

どうやら「ロリコン」という言葉自体は日本から発生した和製英語であるらしく、近年ようやく“日本語”としての「rorikon」が「lolicon」として、海外でも一般的に使われるようになってきたという。ということは、我々が日常用語として使う「ロリコン」とは、日本独自の文化・視点であるということだ。

日本のロリコンの歴史は古く、「幼い紫の上を自分好みの女性に育てた光源氏」を主人公とする『源氏物語』まで遡るという俗説もある。また、江戸時代だと女性は14歳15歳くらいで結婚するのが当たり前で、再解釈されたキリスト教的倫理観念によって、児童性愛の遂行を女児に対する重大な人権侵害とする考えが根付いたのは、わりと最近なのだそう。

昔、参加した合コンでこんなことがあった。

メンバーは男5人に女5人。女性メンバーの容姿の質は平均的にもかなりのハイレベルで、なかでも「学生時代は読者モデルをやっていた」という二人は身長170cmを超える抜群のプロポーションの持ち主で、当然私はそのツートップに男性軍の人気が集中するものだとばかり思っていた。ところが、合コン終了後の定番である男同士の反省会。私を除く4人が「今日の一番」に挙げたのは意外にもまったく別の女性だったのだ。

その女性とは、身長は150cmそこそこ、バストはC or Dカップといったところで、とにかく色白ですべすべした肌の、眼がくりくりとした、いわゆる“コケティッシュ”なタイプだ。予想に反しての競争率の高さに「えー、オマエも!? 」「マジかー?」「ぜってーオレ一人だけだと思ってたのに〜!」と牽制の声が飛び、やがてその牽制が「このロリコンが!」「オマエに言われたくねえよ!」と、罵倒へと変わっていく……。

現代の日本人がイメージするロリコンとは、おおかたがこういう感じなのではなかろうか? 子どものように身長が低くて、赤ちゃんのように汚れのない肌を持つ「女の子」と呼ぶのに相応しい女性。そこに「バストはC or Dカップ」といった“大人のふくらみ”が加われば背徳感も幾分薄くなる。そしてそこに「ロリコン」のレッテルを貼られた男たちが“健全の証”という社会性を求めるのは合コンだろうとAKB48だろうとアニメだろうと変わらない。

戦後、日本人は、欧米発の道徳観である「レディファースト」を半ば強制的に押しつけられた。その急速性の歪みが「ロリコン」なる“和製英語”を生み出したのではないかと私は考える。「眼のくりくりした欧米風の美意識に添った美女をオレ好みのオンナに仕立て上げる」には、身長が低くて(=筋力が劣っていて)、年輪の染みついていない美肌を授かった“女の子”が一番与し易いといった即興的なセオリー。だが、そういう“女の子”たちは、じつのところ星の数ほどの男どもから言い寄られ、恋愛の基礎連を繰り返しているゆえ、得てして手強かったりするのである。

(山田ゴメス)

【ガイド:All About News Dig編集部】