日中首脳会談が実現しそうな習近平の5つの事情

2014年08月08日(金) 長谷川 幸洋
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日本は前のめりで動く必要なし

こうしてみると、日中首脳会談をどうするかは、すぐれて中国側の問題であると分かる。日本側は安倍首相が何度も「門戸は開かれている」と強調してきたように、べつに会談に事前の注文や条件を付けてきたわけではない。

だから、ここへきて日本側はあえて前のめりに動く必要はない。せいぜい鶏肉問題で「もう少し管理をしっかりしたらどうですか。困るのはそっちですよ」と注文をつけるくらいだろう。一部のマスコミは「緊張緩和に向けた外交努力が求められる」などと陳腐な決まり文句を繰り返すが、それは福田訪中でひとまず一段落だ。

次は中国がどう出るか、を見極める局面である。

(文中敬称略)

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