財務省が8日発表した2014年上半期(1~6月)の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は5075億円の赤字(前年同期は3兆3131億円の黒字)だった。上半期の赤字は現行基準で比較可能な1985年以降で初めて。燃料輸入額が高水準で推移する一方、製造業の海外生産が進んでいるためとみられる。貿易収支は6兆1124億円の赤字、第1次所得収支は8兆3226億円の黒字だった。
同時に発表した6月の経常収支は3991億円の赤字(前年同月は3777億円の黒字)だった。赤字は5カ月ぶり。QUICKが7日時点で集計した民間予測の中央値は3302億円の赤字。貿易収支は5371億円の赤字、第1次所得収支は4182億円の黒字だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕