エボラ出血熱:米CDC警戒度を最高「レベル1」に
毎日新聞 2014年08月07日 22時22分(最終更新 08月07日 22時29分)
【ヨハネスブルク服部正法】西アフリカで拡大するエボラ出血熱で死者数が1000人に迫る中、米疾病対策センター(CDC)は6日、警戒度を最高の「レベル1」に上げた。AFP通信が報じた。一方、ナイジェリア政府は同日、同国で2人目の死者が出たと発表した。死亡したのは、先月下旬にラゴス空港で倒れ、その後死亡したリベリア人男性の治療に当たった看護師で、ナイジェリア人の死亡例は初めて。
CDCが6段階の警戒度のうち「1」にするのは2009年の新型インフルエンザ流行以来という。
ナイジェリアはアフリカで最大の1億7000万人の人口を抱え、最大都市ラゴスは人口約2000万人とも言われる過密都市。リベリア人男性と何らかの接触があった人は少なくとも70人程度いるとみられる。
また、国内感染者が300人に迫る事態を受け、リベリアのサーリーフ大統領は6日、90日間の非常事態を宣言した。
感染者が集中しているのはギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国だが、ナイジェリアだけでなく、中東のサウジアラビアにも感染拡大の可能性が出ている。シエラレオネから最近帰国した男性がエボラ出血熱に似た症状を発症し、6日に死亡した。
世界保健機関(WHO)は6日、エボラ出血熱による死者数を計932人と発表。7日までの緊急会合で「緊急事態」を宣言するかどうか検討している。