被爆7団体代表:集団的自衛権で首相に撤回要求

毎日新聞 2014年08月06日 12時50分(最終更新 08月06日 18時29分)

 被爆者7団体の代表と安倍晋三首相が出席する「被爆者代表から要望を聞く会」が6日、平和記念式典後に広島市内で開かれた。被爆者団体側は共通の要望で、「被爆者の願いに背くもの」として憲法解釈で集団的自衛権の行使を容認した閣議決定の撤回を求めた。

 広島被爆者団体連絡会議の吉岡幸雄事務局長は「69年間一人の外国人も殺さず、戦死者を出さなかった。(集団的自衛権の行使容認で)失うものはあまりにも大きい」などとして撤回を求めた。安倍首相と地元選出の岸田文雄外相は「万一の事態を防ぎ、国民の命と平和な暮らしを守るための限定的なもの」と述べるにとどめた。

 このほか、各団体は▽司法判断と行政の乖離(かいり)解消による原爆症認定制度の改善▽黒い雨の援護対象区域拡大−−などを求めた。【加藤小夜】

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