WHO エボラ出血熱 未承認薬投与協議8月7日 23時56分
アメリカでエボラ出血熱の患者2人に未承認の薬が投与され、効果が出ているとされていることを受けて、WHO=世界保健機関は来週、医学倫理に関する専門家の委員会を招集し、エボラ出血熱に対応するために未承認の薬の投与を認めるかどうか、協議することを決めました。
エボラウイルスが引き起こす感染症、エボラ出血熱は致死率が極めて高く、現在、西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネを中心に患者が増え続け、これまでに932人が死亡していますが、今のところ、有効な治療薬や予防のためのワクチンはありません。
こうしたなか、リベリアでエボラウイルスに感染したアメリカ人の患者2人が帰国して、安全性などが最終的に確認されていない未承認の薬を投与されたことが明らかになり、さらに薬の効果が出ていると伝えられています。
これを受けて、WHOは6日、声明を出し、来週、医学倫理に関する専門家の委員会を招集し、WHOとして未承認の薬の投与を認めるかどうか、協議することを明らかにしました。
声明は、「感染症がまん延した際に人体への安全性が確認されていない薬を使うべきか、もし使えるなら、限られた量しかない薬の投与を誰が受けられるのかという倫理上の問題が生じており、専門家による指針が必要だ」としています。
すでにエボラ出血熱の感染が疑われる事例が増えているナイジェリアの保健相は、アメリカ政府の高官に未承認の薬の提供を求めており、WHOの判断が注目されます。
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