2014年8月7日10時05分
●相乗り論追い風に?
知事選の告示まで2カ月。佐藤雄平知事は6日の記者会見でも、態度を明かさなかった。安倍政権が野党との相乗りを検討し始めたことは、3選への追い風になるのか―。本人と関係者の言葉から、佐藤知事の心象風景を探った。
「目の前の課題を一つ一つ前に進めることが私の役割」。6日の記者会見で、佐藤知事は、これまでと同じ答えを繰り返した。自民党本部は5日、元民主党参院議員の佐藤知事と争う独自候補の擁立にこだわらず、野党との相乗りを検討するよう県連に要請している。この日も「相乗り論」に質問が集中したが、佐藤知事は「詳細については私自身が話を受けたわけでもない。コメントする立場にない」とにべもなかった。
相乗りには、県連内部でも「無理やり独自候補をたてるよりは、佐藤氏の方がいい」(自民党県議の1人)といった容認論も広がる。一方、「これでかえって態度表明しにくくなった」と見る向きもある。
前回選挙で佐藤知事を支援した団体幹部は「自民党が乗るからといってすぐ立候補表明すれば、顔色をうかがっていただけと思われる」。県内には復興政策を担う政府への不信感が強く、政権のお膳立てで立候補を決めてもかえって求心力を失いかねない面がある。
●「中間貯蔵」決着後?
むしろ表明時期に影響するのは、政府との交渉が続く中間貯蔵問題の決着の仕方だ、との見方が根強い。佐藤知事はこの日の会見で、態度表明は施設を受け入れるかどうか判断後かとの問いに、「(中間貯蔵は)大きな課題なひとつ」と語った。周辺に対しても「政府からの回答はいつになるのか」としきりに気にしている様子だという。
佐藤知事の支持者のひとりは「うまく話をまとめられれば、出馬にしても勇退にしても知事の実績になる」として、受け入れ判断後に態度表明するのではと見込む。知事周辺は「簡単に決着するとは思えない問題なので、9月議会まで表明できないかもしれない」と同調する。
●8年前語った「権不十年」
佐藤知事が3選を目指すかどうか考えるうえで、よく引き合いに出るのが、2006年の初当選直後に口にした「権不(けんぷ)十年(権力の座に長くとどまるべきではないという意)」という言葉だ。仮に3選すれば、初当選からの任期が12年となり10年を超えることになる。
佐藤知事は会見で「政権に長くつくと腐敗を及ぼすという諸先輩の一つの教訓だ」と説明。だが「いま腐敗を感じているか」と問われると「腐敗というよりも、原発災害に全力を尽くしている」と述べるにとどめた。(佐藤啓介)