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彗星探査機ロゼッタ、目的地のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着
August 6 - 2014 - 科学衛星
Image credit: ESA/Rosetta/MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA
欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機ロゼッタが6日、打ち上げから約10年、64億kmに渡る航海を経て、ついに目的地であるチェリモフ・ゲラシメンコ彗星に到着した。これから本格的な科学観測と、史上初となる彗星表面への着陸機の投下に挑む。
ロゼッタは8月6日18時ちょうど(日本時間)、到着に向けた、6分26秒に渡るスラスター噴射を開始した。そして噴射完了後、ロゼッタはその旨を知らせる信号を発信。約22分掛け、約4億500万km離れた地球に届けられた。
「We’re at the comet!(彗星に着いたぞ!)」。ロゼッタからの信号が届いた瞬間、運用チームの一人はそう叫び、インターネットの生中継を通じて、その喜びを全世界に伝えた。
またその直後、ESAはこれまででもっとも鮮明な、チェリモフ・ゲラシメンコ彗星の画像を公開した(記事冒頭部)。これは今月3日、彗星から285km離れた位置で撮影されたものだという。
ロゼッタはこれから観測機器をフル稼働させ、本格的な科学観測を実施する。現在は彗星の表面から約100km離れ場所を飛んでおり、また彗星の周囲を回る軌道に入っている。今後、高度は最大50kmまで接近する予定で、また30kmにまで下げることも試みるとしている。
また彗星の探査と同時に、ロゼッタに搭載されている、フィラエと名付けられた小型探査機の着陸場所を選ぶ作業も行われる。フィラエは100kgほどの大きさで、彗星の表面に降り、直接探査することを目指している。もし無事に着陸することができれば、世界初の快挙となる。
着陸場所の選定は9月中旬ごろに行われる予定。着陸日時は現在、11月11日に設定されているが、正式な決定は10月中旬ごろになされる予定だ。
ロゼッタはESAとエアバス社(旧アストリウム社)によって開発された。彗星にはこれまで、いくつかの探査機が訪れているが、いずれも彗星の近くを通過する観測ばかりで、その正体はまだ謎の部分が多い。ロゼッタによって長期間、そしてフィラエによって直接「触れる」探査が行われることで、その構造の解明や、太陽系や地球の水、そして生命が誕生した経緯の鍵が見つかることが期待されている。
ロゼッタは2004年3月2日、南米仏領ギアナにあるギアナ宇宙センターから、アリアン5 G+ロケットに載せられて出航した。
打ち上げから約1年後、2005年3月4日に最初の地球スウィング・バイを実施。地球の万有引力を利用し軌道の方向を、そして地球の公転運動を利用して探査機のスピードを上げた。2007年2月25日には火星でのスウィング・バイを実施、同じ年の11月13日には再び地球をスウィング・バイした。2008年9月5日には、小惑星シュテインスの近くを通過し、観測機器の校正も兼ねて観測を行った。続いて2009年11月13日、3回目にして最後の地球スウィング・バイを実施、さらにスピードを上げ、2010年7月10日には小惑星ルテティアの観測も行った。
そして2011年6月8日から、ほとんどの搭載機器の電源を落とす「冬眠」に入った。これ以降、ロゼッタは太陽から最大で8億km、木星よりも遠いところまで離れてしまうため、太陽電池で動く機器が使えなくなるためだ。そしてあらかじめセットされていた目覚まし時計の通り、1月20日にロゼッタは起床、各機器も再起動させ、彗星到着に向けラストスパートに入った。
そして今日の到着までの間にも、徐々に鮮明になっていく彗星の様子を地球に送り続けた。
チェリモフ・ゲラシメンコ彗星は、これから徐々に太陽に近づいていく軌道にあり、ロゼッタもそれを追いかけ、彗星の変化を捉え続ける予定だ。ミッション期間は2015年12月まで計画されている。
■Rosetta arrives at comet destination / Rosetta / Space Science / Our Activities / ESA
http://www.esa.int/Our_Activities/Space_Science/Rosetta/Rosetta_arrives_at_comet_destination
Written by 鳥嶋 真也
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