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 自民党は5日、来春の統一地方選に向けた全国幹事長・政調会長会議を開いた。安倍晋三首相は「統一地方選挙に勝って初めて、我々の日本を取り戻す戦いが完成する」と訴えたが、地方の代表者からは、アベノミクスによる景気回復が届いていないという不満の声も出た。

 首相は「景気の暖かい風が全国津々浦々に届いているかと言えば、残念ながらそうではない」と認め、秋の臨時国会では地方の景気を回復させるための関連法案を出す意向も示した。

 しかし、これに先立つ会議では「都市集中では地方は疲弊するばかりだ」(長崎県連)、「大企業の内部留保を中小企業にちゃんと転嫁してもらいたい」(富山県連)などの不満が出た。

 世論の批判が根強い集団的自衛権の行使容認については、首相は「批判にたじろぐことなく、真正面からしっかりと丁寧に説明していきたい」と語った。(上地一姫)