海雲台を再び襲いかねない廃木材 /釜山

廃木材約200トン、ボランティアなど2300人の手で回収
台風11号の影響で再び廃木材流出も

海雲台を再び襲いかねない廃木材 /釜山

 台風12号の影響で大量の廃木材が漂着し、まるで津波に襲われたかのような様相を呈した釜山市の海雲台海水浴場が5日、ボランティアたちの手によってようやく平常を取り戻した。だが関係者たちは、韓国への接近が予想される台風11号のため「また廃木材が漂着するのではないか」という不安感にさいなまれている。同市影島区の太宗台近くで沈没し「廃木材津波」の発生源になった貨物船がそのままの状態になっており、積み荷の木材がまだ大量に残っているとみられるためだ。

 海雲台にはこの日、約1500人のボランティアと約200人の軍人、約400人の公務員など、約2300人が廃木材の回収作業を行い、砂浜や海面を覆い尽くしていた廃木材を全て片付けた。海岸の清掃に用いられる車「ビーチクリーナー」やトラクター、トラックなど約10台の車両も投入された。回収された廃木材は約200トンに達した。

 海雲台区は「当初300人程度と予想されたボランティアが、マスコミの報道のおかげで大勢集まり、約1500人に達した。ボランティアたちのおかげで、廃木材をより早く片付けることができた」と語った。廃木材が片付いたことにより、海雲台海水浴場ではこの日午後2時30分以降、全ての区域(1.5キロ)で遊泳が許可され、約15万人が海水浴を楽しんだ。

 だが、沈没した貨物船に積まれていた木材は約1700トンに達する。今回海雲台に漂着した約200トンの廃木材を片付けたところで、まだ1000トンが残っているというわけだ。釜山市側は「船が沈没しているため、積み荷の木材がどれだけ残っているのか正確に把握することはできないが、海雲台に漂着した廃木材の量を見る限り、まだ多くの木材が船内に残っている可能性が高いと推定される」と話した。このため海雲台区と釜山市は、今月8-9日に韓国に影響を与えるとみられる台風11号によってどれだけ多くの廃木材が流出するのかと、気が気でない状況だ。海雲台区は問題の貨物船の船主側に対し、廃棄物の処理費用についての求償権を行使する方針を打ち出した。

釜山= 朴柱栄(パク・チュヨン)記者
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