第2ロッテワールド建設地周辺で道路陥没相次ぐ

6車線の道路に深さ5メートルの穴、1カ月に5回の陥没事故
ロッテ側は関連を否定

第2ロッテワールド建設地周辺で道路陥没相次ぐ

 5日午後0時10分ごろ、ソウル市松坡区の第2ロッテワールド建設工事現場から1キロほど離れた同区石村洞の百済古墳通り(往復6車線)に、幅2.5メートル、長さ8メートル、深さ約5メートルの大きな穴ができた。今年に入り、松坡区内で発見されたり、情報が寄せられたりした謎の穴はこれで五つ目で、地盤沈下による陥没とみられる。穴ができた場所は地下鉄8号線石村駅から同区三田洞方面に向かうアンダーパス(地下立体交差)の終端部分で、車両の通行が全面的に統制されている。交通量が比較的少ない白昼に陥没事故が発生したため、人的被害や財産被害はなかった。なお、ソウル市は今回の陥没事故が、第2ロッテワールド建設工事と関連したものである可能性を排除できない、と発表した。

 今年に入り、松坡区内で地盤沈下によるとみられる陥没事故が初めて発生したのは6月29日のことだ。同区パンイ洞の生活道路で、深さ10センチ、直径60センチの穴ができた。区役所は翌30日に道路を点検したところ、パンイ洞で別の小さな穴を発見した。先月4日には方山小学校近くの道路が直径50センチ、深さ30センチにわたって陥没し、同21日には蚕室総合運動場の東門前でも深さ1メートル、直径60センチの穴ができた。

 区役所の関係者は「これまでに発生した4カ所の陥没事故は、下水管の破損や水道管の漏水により、地盤が弱くなって発生したと考えられる」と話した。

 ところが、5日に発生した陥没事故は、その規模や形がこれまでのものとは明らかに異なっていた。これまでに発生した陥没は、道路に「くぼみ」程度の穴ができたものだが、今回はできた穴はかなり深い。現場調査を行ったソウル市の関係者は「下水管の大規模な損傷や、地下鉄工事によって地盤が弱くなった可能性について調査を行っているが、第2ロッテワールド建設工事との関連も完全に排除することはできない」と話した。ソウル市都市基盤施設本部はこの日、道路にできた穴に160トンの土を入れて埋め戻した。

 市民は不安を隠せない状況だ。陥没事故現場近くの商店街でボイラー販売店を営む男性(45)は「少し前、店のドアのオートロックがうまく作動せず、修理業者を呼んだところ『全体的に地盤沈下が発生しているようだ』と言われた」と話した。また、近くでコンビニを経営する男性も「近くに家があるが、引っ越ししないといけない。とても気が気でない」と語った。

 ソウル大学建設環境工学部のチョン・チュンギ教授は「第2ロッテワールド周辺は岩盤層がかなり深い所にあり、その上に土が厚く積もっている。土は圧縮されやすいため、地盤沈下が起こりやすくなる」と指摘した。チョン教授はまた「(第2ロッテワールドのような)大規模な工事を行うと地下水の水位が低下するが、浮力の低下によって地盤に対する荷重はさらに大きくなる。そこに下水管の破損で陥没事故が発生するなど、別の要因が積み重なることで、大規模な陥没事故が発生しやすくなる」と話した。

 ソウル市の専門家による諮問会議は先月「石村湖の水位低下の原因に関する意見書」で、水位低下の最も直接的な原因として、第2ロッテワールド建設工事を挙げた。石村湖の水位は、第2ロッテワールド建設工事現場の1回目の掘削工事が終わった2011年11月ごろから低下し始め、昨年11月には本来の水位より0.7メートル低くなっていた。このため、ロッテ側は漢江から1日に450トンの水を引き入れ、石村湖の水位を維持している。

 ロッテ建設側は「これまで松坡区内で発生した陥没事故は第2ロッテワールド建設工事とは無関係であることが判明しており、今回の陥没事故も、第2ロッテワールドからは離れている」と話している。

キム・ガンハン記者
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