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3号機 大部分の燃料が溶融落下の解析結果
8月6日 12時12分

3号機 大部分の燃料が溶融落下の解析結果
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東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証で、3号機ではこれまでの推定より早く燃料が溶け出し、大部分が原子炉から格納容器に溶け落ちたとする新たな解析結果がまとまり、東京電力は今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあるとして詳しく調べることにしています。

3年前の原発事故を巡り東京電力は未解明の問題の検証を続けています。このうち、3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置を事故の2日後の3月13日の未明に運転員が手動で停止し、ポンプによる注水に切り替えようとしましたが、うまくいかず、原子炉の冷却の遅れにつながったと政府の事故調査で指摘されました。
これについて、東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには、機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5時半ごろから、燃料が溶け始めて翌14日の午前6時ごろには、原子炉の底を突き破り、大部分が格納容器にまで溶け落ちた可能性があると分かったということです。
これまでは格納容器に溶け落ちた燃料は一部と考えられていて、東京電力は今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあるとして詳しく調べることにしています。
また今回、東京電力は、消防車を使った注水が行われた2号機の原子炉内で燃料と水が反応して水素とともに大量の熱が発生し、メルトダウンに拍車をかけたという新たな解析結果をまとめました。
消防車を使った注水が、原子炉の構造上燃料を十分冷やすことができなかったためと推定していて、深刻な事故の進展を食い止めることの難しさを示す結果として注目されます。

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