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袴田事件 “存在しない”証拠品を保管 検察謝罪
8月5日 21時08分

袴田事件 “存在しない”証拠品を保管 検察謝罪
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昭和41年に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、これまで検察が存在しないと説明してきた証拠品が保管されていたことが分かりました。
検察は5日行われた裁判所と弁護団との協議の中でこれまでの説明の誤りを認め、謝罪しました。

昭和41年に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑が確定していた袴田巌さん(78)はことし3月、静岡地方裁判所が再審・裁判のやり直しを決定し釈放されました。
この決定では犯人のものとされる5点の衣類について捜査機関がねつ造した疑いがあると指摘しています。
これに対し検察は東京高等裁判所に抗告して決定の取り消しを求めていますが、弁護団によりますと、検察は5日までに、事件当時この衣類などを撮影した写真のネガを根拠にねつ造との指摘に反論する意見書を提出したということです。
しかし、この写真のネガは検察が「存在しない」と説明し続けてきたもので、5日東京高裁で行われた裁判所と弁護団との協議で、検察は警察がネガを保管していたと釈明したうえで、「これまで事実に反する答えをしてきたことを率直に謝罪する」と述べたということです。
協議のあと会見した西嶋勝彦弁護団長は、「誠にひどい証拠隠しが判明した。こんなことが2度とないようにさらに問題を追及していく」と述べて検察の対応を批判しました。

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