元慰安婦ら 米政府高官らと面会8月6日 10時58分
いわゆる従軍慰安婦を巡る問題で、元慰安婦の女性らがアメリカ政府高官らと面会し、高官が「日本軍の性奴隷」などということばを使いながらアメリカ政府内で対応を協議すると答えたと、女性らの支援団体が明らかにしました。
これは元慰安婦の支援団体がNHKに述べたものです。それによりますと、団体が生活を支援している元慰安婦の女性2人が先月末に、ホワイトハウスのアニスコフ副補佐官と国務省の東アジアの担当者らのそれぞれと個別におよそ2時間半にわたって面会したとしています。
この中でアニスコフ副補佐官は「強制連行や日本軍の性奴隷の問題はよく知っている」と述べ、「性奴隷」ということばを使いながら共感を示したということです。
そして、元慰安婦らが「アメリカが先頭に立ってこの問題を早急に解決してほしい」と求めたのに対し、副補佐官が「ホワイトハウス内の関連部署と協議する。よい知らせを持って再会しましょう」と応じたとしています。
いわゆる従軍慰安婦の問題を巡っては、韓国政府が来年中に「慰安婦白書」を発刊する方針を示しているほか、韓国系の市民団体などがこの問題を象徴する少女の像や記念碑などをアメリカに相次いで設置するなど、韓国側は国際社会への働きかけを強める構えを示しています。
「当時の経験などを話し合った」
これについて、アメリカのホワイトハウス、国家安全保障会議は、5日、ホワイトハウスの担当者が2人の元従軍慰安婦の女性と先月31日に面会し、当時の経験などを話し合ったと明らかにしました。
また、アメリカ国務省のサキ報道官は5日の記者会見で、国務省の関係者との面会は女性らの要請で先月31日に行われたと認めたうえで、国務省関係者による面会は初めてのものではないと強調しました。
そして、国務省関係者による面会は実務レベルだったとしたうえで、「何度も述べてきたように、この問題は1930年代と1940年代に、日本軍が性的な目的で女性の違法な売買に関わった嘆かわしい重大な人権侵害だ」と述べました。
そのうえで、「過去のことだが、われわれは日本に対し、この問題への取り組みを続け、隣国との関係を改善するよう促している」と述べるとともに、アメリカ政府としては、引き続き、日本政府と協力して多くの課題に取り組んでいくと強調しました。
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