米・NYに従軍慰安婦の記念碑除幕式 菅官房長官「極めて残念」

08/05 19:27
いわゆる従軍慰安婦をめぐり、韓国側が新たな動きを見せている。その舞台の1つが、アメリカのニューヨークだった。
アメリカ・マンハッタンを対岸に臨むユニオンシティの広場に、目から赤い涙を流し、両足に鎖が巻かれた女性の像が展示された。
ユニオンシティ市のブライアン・スタック市長は「女性の人権と自由が奪われるようなことは、絶対にあってはならない」と述べた。
現地時間の4日に行われた、アメリカで7カ所目となる、いわゆる従軍慰安婦の記念碑の除幕式。
この記念碑は、韓国系の女性が代表を務める団体の働きかけで、市が設置したもので、除幕式には、韓国から2人の元慰安婦も出席した。
元慰安婦は「わたしたちの要求は、正式な謝罪と、法的な賠償金です」と語った。
記念碑には、「数十万の女性が性奴隷となることを強制された」などと書かれていた。
出席した人は「これまで知らなかったけれど、大事な問題だと思う」と語った。
元慰安婦の話を聞きながら、涙を流す出席者。
アメリカに新たな記念碑が作られたことに、5日、菅官房長官は「本件を含む、慰安婦像や碑の設置は、政府の立場と相いれないものであり、極めて残念です」と、不快感を示した。
アメリカでの慰安婦問題アピールに力を入れている韓国。
ニューヨーク中心部で世界の文化発信地として知られるリンカーンセンターでは、慰安婦をテーマにした舞台が行われている。
「コンフォート(慰安)」と題した、慰安婦問題をテーマにした舞台。
これは、記念碑設置を働きかけた同じ団体が主催したもので、アメリカ人の俳優が英語で演じた。
舞台を見た人は「(慰安婦問題について)全く知らなかった。大変な悲劇だと思う」と語った。
舞台を見た人からは、慰安婦への同情の声も聞かれた。
韓国側の狙いについて、元外交官の宮家邦彦氏は「一種の宣伝戦ですよ。韓国は、政府も民間も組織的に、韓国の主張を日本が受け入れるように、アメリカに対し、働きかけようとしている。非常に不愉快であるし、決して認められるものではないけれども、子どものけんかに(日本が)子どもの対応をして、本当にいいのかという考え方はあり得る」と語った。
一方、韓国政府に対しては、朝鮮戦争の休戦後、政府の管理下で、アメリカ兵を相手に売春をしていた、いわゆる米軍慰安婦122人が、2014年6月、国家賠償を求めて集団提訴していて、今後の行方が注目される。

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