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2010/11/20

虚無達の受難(ゼロ魔短編・受難シリーズ)

 トリステインの公爵家令嬢、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは絶望の中を生きていた。

 ある日気が付いた時から世界中が変態だらけになっており、両親はSMプレイに夢中、姉はSどころか猟奇的な方向へと突き進んでいた。
 大好きだったもう一人の姉に至っては人間ではなく獣相手に盛っていたのだ。お前病弱じゃなかったのかと叫んでしまったのは仕方が無いだろう。
 幼心ながら憧れていた婚約者は6歳以下か50歳以上にしか興奮しないという両極端過ぎる性癖を手に入れており、その発射速度と回復速度から『閃光』の二つ名を襲名していた。

 この時点でルイズは家族を諦めた。

 そして彼女が始めたのは同志を探す事。
 隣の領や更に遠い領へ行き、まともな人を探すが全く見当たらない。
 仕舞いには犬猿の仲であったツェルプストー家にまで希望を求めて行ってみたが、予想に違わぬビッチっぷりを見せ付けられてしまっただけだった。
 こうなったら王宮に行ってやろうと進入してみれば、つい先日まで親友だったトリステインの姫がレズに目覚めていた。まさしく『トリステインの白百合』である。

 そしてルイズは探すのを諦めた。

 きっといつか私を助けてくれるイーヴァルディと出会える筈と、同志探しを運に任せて魔法の特訓を始めたルイズ。
 しかしここでもルイズに悲しい現実が立ちはだかった。 そう、何故かどの魔法も爆発してしまうのだ。
 始祖ブリミルは私に何か怨みでもあるのか、この世界はそんなに私が嫌いなのか。
 ルイズの心は着々と傷だらけになっていった。

 しかし、数年後に彼女は同志を見つけることが出来た。

 レイプ目でトリステイン魔法学校の授業を受けていると、何やらルイズ以上にちっこい青髪の生徒に手紙を渡された。
 またか、また百合なのかとレイプ目のまま手紙を読むと、なんと差出人は『不能王』と蔑まれているガリア王のジョゼフ。
 手紙には自分と同じ様に世界の異常に気付いている存在を探していると書いていた。ちっこい青髪が手紙を渡してきた理由は、『欲望に身を任せた行動を良しとしない者を探して渡せ』と指令していたらしい。
 ちなみにその青髪は本を読みながらでかい杖を自らの下半身に突き立てていた。無論、太い方を。

 ガリア王と謁見したルイズは、常識的な対応をしてくれたジョゼフに思わず泣きついてしまった。
 そのままジョゼフも色々限界が来ていたのか共に泣き始め、そのままおっさんと子供で飲み会に突入。
 気が付けば義父娘の契りを交わしていた。

 暫くすると、新たにまともな思考を持っている人物が見つかった。ハーフエルフのティファニアだ。
 すぐさまジョゼフとルイズはアルビオンのウエストウッドへ移動。そして飲み会に突入。義姉妹の契りを交わした。

 そしてジョゼフは国家運営をしながら常識人を探し続け、ルイズとティファニアはトリステイン魔法学校で魔法の勉強をする事に。
 本来ならばハーフエルフと勉強など不可能だと思われるのだが、世界が狂っている今ではそんな事を気にする輩は存在していなかった。
 むしろティファニアの魔乳のせいで何度も危険な目に会っていた。その度に忘却と爆発で追い払っていたのだが。

 そしてふと、ルイズはある事に気付いた。

 ルイズの爆発で他人を吹っ飛ばすと、本当に短時間ながら、相手が絶頂に達して冷静な状態へ突入する事が分かったのだ。
 本来ならば絶頂に達しようが問答無用暴走している筈なのだが、ルイズの魔法はそれに当てはまらない。
 それと同じ様に、ティファニアの魔法で忘却を使うと一時的ながらエロい思考を忘れさせる事が可能だと分かった。
 この事をジョゼフと話し合い、3人ともまともに魔法が使えない代わりにこういった現象を起こせるという事が判明。
 そこでジョゼフが自分は虚無の使い手だと告白し、もしかするとルイズとティファニアも虚無かもしれないと伝えた。

 それを聞いてすぐにルイズはトリステインの王宮へ行き始祖の祈祷書と水のルビーをパクってきた。
 同じくティファニアも始祖のオルゴールと風のルビーを頂いてきた。
 そして覚醒する虚無。
 ルイズの爆発は、その名の通り標的を一瞬にして暴発させて思考が真っ白に染まった状態・・・虚無状態にするものだった。
 ティファニアの忘却は、一時的に性欲そのものを忘れさせる魔法だった。
 そしてジョゼフの加速は、単純に襲われた時に逃げる為の魔法だった。

 つまりブリミルは、今の自分達と同じ様に変態達から逃げる為に魔法を作った可能性が高い事が判明した。

 そこまで分かれば話は早い。
 新たに発見した虚無、ヴィットーリオを仲間に加えたルイズ達は使い間召喚を試みた。
 ジョゼフには神の頭脳・シェフィールド。
 ヴィットーリオには神の右手、ジュリオ。
 ルイズには神の左手、平賀サイト。

 呼び出された者達も変態から逃げていた常識人達であり、サイトに至ってはまさかの異世界人であった。
 しかしサイトはもう戻れないと知っても取り乱さず、むしろ同志と出会える機会を貰ってよかったとマジ泣きしていた程であった。

 そして最後にティファニアが呼び出したのは神の心臓・・・なんと、ブリミル本人の分身であった。

 そして明かされる事実。
 過去に発生した変態大発生の危機、襲い来る変態達を問答無用で叩き落した禁呪『虚無の扉』、そしてそれを解決したブリミルと3人の使い魔。
 そして遠い未来に再びこの事件が発生する事を見越してブリミルは自らの分身を第4の使い魔として残してこの世を去った。
 そしてここに再び集った4つの4。後は聖地へと赴き世界を正す儀式を行うだけだった。
 完全快楽主義者達故に今の世界を守ろうとするエルフがそれを拒むものの、本当の意味で必死なこの虚無チームに勝てる筈も無く程なくして聖地へ到着。
 そして儀式は執り行われ世界は正常に・・・戻ったかと思われた。

 しかし、エルフがその儀式に使う装置を改造していた事が判明。

 とりあえずエルフをボッコボコにした虚無チームは急ピッチで装置の修復を試みる。
 しかしそこに『性戦』と称して人間・亜人・エルフの混成軍が攻め込んできて事態は大混乱を迎える。
 もう嫌になった虚無チームは問答無用で合体魔法『虚無の扉』を開き自分達以外を全て虚無の底へ叩き落した。
 残ったのは新たな人類の始祖となった4人の虚無と4人の使い魔達。
 始祖となった者達はそれこそアダムとイヴの様に少しずつ人類を増やして行き、遠い未来に再び発生するだろう変態大発生の対策をして、その激動にも程がある生涯を終えたのだった。

 そして歴史は繰り返す。

 トリステインの公爵家令嬢、ルイズ・フランソワー(ry

コメント

こんな虚無はいやだぁぁぉぁ!!

この世界だとモードとジェームズは仲良くしていそう。
女装青年(どう見ても美少女)のウェールズと生えている美少女(ウェールズ)に大興奮のアンリエッタが浮んだ。
あと、虚無候補(予備)達はどうなんだろう。

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