2009年に発表された「Sixth Sense」は、AR技術を使って情報を投影するウェアラブルテクノロジーだ。指の動きに合わせて投影した情報を操作したり、デジタル情報を現実世界にレイヤーとして重ねたりすることができる。
デヴァイスではなく情報インターフェイスのあり方に大きなシフトを起こそうと取り組んだこの技術は、パティの研究グループの大きな基礎研究になっていると言える。
デジタルをオフラインに反映するだけでなく、現実世界の情報を違った情報に変換することも新しい情報インターフェイスのあり方と言える。指先に装着した「Finger Reader」は、目の不自由な人たちのために、テキストをなぞると即時にテキストを音声で読み上げてくれる指輪型のデヴァイスだ。
システムのコアは、テキスト抽出アルゴリズムと読み上げソフトで、高解像度の動画カメラと装着者に触覚的なフィードバックを与える振動モーターが備わっており、指を動かすべき方向へ導いたり、行の終わりがきたらそれを伝えたりする仕組みになっている。
ウェアラブルデヴァイスのグーグルグラスを使った研究によって生まれたのが、「WordConnect」というアプリだ。グラス上で認識した情報を画面に注釈付きで写しだし、さらに母国語以外の言語表示も行う。イヤフォンを通じて単語の発音なども伝えることができ、人と人の言語の壁を超えたコミュニケーションのあり方を模索しようとしている。
デヴァイスに取り付けた装置から壁や机に投影したARを通じて、あらゆるものが情報インターフェイスとなるテクノロジーだ。投影されたプロジェクターはジェスチャーの高さや深さなどを計測し、立体物質の情報も読み取ることができる。
これによって、あらゆる場所をブラウザ化したり、情報を読取るインターフェイスに早変わりする。また、情報を映し出すという仕組みを用いて工場などでは次の作業工程などの指示出しをすることができ、専門家やプロの動きを「LuminAR」にインストールさせておけば、効率の良い作業方法を伝えることができる。
Internet of Things(IoT)によってあらゆるものがインターネットと接続した環境では、デヴァイスを触らなくても操作することが可能となるかもしれない。「Smart Object」は、IoT化されたデヴァイスを、手元のスマートフォンやタブレットを通じて操作することができるテクノロジーだ。
このシステムを使えば、物理的なワイヤーなしにラジオを流したり電源のオンオフ、照明の切り替えなどが可能で、新しい形のオンラインからオフラインへの情報の流れを生み出すことができる。
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