小泉浩樹
2014年8月6日00時08分
内閣府の消費者委員会は5日、サッポロビールと花王がそれぞれ特定保健用食品(トクホ)への認可を申請したノンアルコール飲料を、いずれも「認めることは適当ではない」と答申した。事務局によると、酒類の代用品と認知されている飲み物をトクホと認めると健康に役立つというイメージを持たれ、未成年が飲酒をする入り口になりかねないと判断したという。
同委員会がノンアルコール飲料をトクホと認めるかどうかの判断を出したのは初めて。認可は消費者委員会や食品安全委員会の答申を受けて消費者庁が最終的に判断するが、認められない可能性が高い。
サッポロビールは、申請した製品は食物繊維の働きで糖の吸収を穏やかにすると説明する。答申については「お答えすることは何もない」と話している。花王は茶カテキンを豊富に含む製品で脂肪を消費しやすくすると説明している。「様々な事業の可能性の一つとして申請をした。答申についてコメントする立場にない」と話した。
消費者委員会事務局によると、同委員会がトクホ認可は不適当と判断したのは2例目。2010年には、カプセル状の食品を瓶につめた製品に対し、医薬品との誤認が避けられないため不適当と答申した。(小泉浩樹)
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