慰安婦問題:朝日記事巡る自民・石破幹事長の一問一答
毎日新聞 2014年08月05日 22時00分(最終更新 08月06日 00時37分)
朝日新聞の従軍慰安婦問題の検証記事を巡る自民党の石破茂幹事長と記者団とのやりとりの全文は次の通り。
−−朝日新聞が従軍慰安婦問題を巡る報道の一部に事実の誤りがあったと認めた。どう受け止めているか。
石破氏 私どもとして、この記事は非常な驚きをもって受け止めている。今まで有力紙たる朝日新聞が(慰安婦狩りをしたと証言した)吉田(清治)さんという方の証言に基づいて慰安婦問題を世論に喚起して、そしてそれが国際的な問題となってきました。
それを取り消すということになれば、今までの報道は一体なんであったのか、ということだ。(朝日新聞は)どうしてこういうことになったのか紙面で述べておられますが、これだけ大きな問題になっている。我が国がそういうことをする国家であるということで国民も非常に苦しみ、そしてまた国際的な問題ともなっている。
なぜ十分な裏づけが取れない記事を今日に至るまで、ずっと正しいものとしてやってこられたのか。その検証はこれから先、日本国の国益のためにも、この地域を友好の地域として確立をしていくためにも、極めて重要なことだと思っている。
これは、これから国会の中で、我が党としていろいろと議論をしていくことですが、場合によっては、これだけ大きな地域の平和と安定、あるいは地域の隣国との友好、国民の感情に大きな影響を与えてきたことですから、検証というものを議会の場でも行うということが必要なのかもしれません。真実がなんであったのかということを明らかにしなければ、これから先の平和も友好も築けないと思っております。それは書かれた社の責任としてその責任を果たされたいと考えている。
−−(朝日新聞報道の)関係者の国会招致も検討するのか。
石破氏 要は糾弾するとかいう話ではなくて、国民の苦しみや悲しみをどうやって解消していくのか。我が国だけではない。そうやって取り消しちゃえとされてしまいましたが、そういう報道に基づいて日本に対して怒りや悲しみをもっている国々の、特にこの場合は韓国ですが、人に対する責任でもあると考えている。それはいつにかかって、その地域の新しい環境を構築していくために有効なものであるとすれば、そういうこともあり得るでしょう。現時点においてなんら確定しているものではない。
−−朝日新聞は十分説明を尽くしたと思うか。