広島原爆の日:平和祈る水面上映会 6日は平和記念式典
毎日新聞 2014年08月05日 22時16分(最終更新 08月05日 22時18分)
広島は6日、69回目の原爆の日を迎える。広島市中区の平和記念公園では、午前8時から被爆者や全国の遺族代表、安倍晋三首相ら政府関係者、各国の大使らが出席して平和記念式典が開かれる。
松井一実市長は平和宣言で、核兵器廃絶や核兵器禁止条約の交渉が開始されるよう力を尽くすことを誓い、政府には、平和憲法下で69年間戦争をしなかった事実を重く受け止めるよう訴える。
式典には昨年より2カ国少ない68カ国と欧州連合代表部の代表が出席。核保有国では米英仏が5年連続で参列、カンボジアなど5カ国も初出席する。3月末現在の被爆者健康手帳の所持者数は、昨年より9060人減の19万2719人で、初めて20万人を切った。平均年齢は79.44歳になった。
広島市中区の原爆ドーム前では5日夜、元安川に映像を投影する「水面上映会」があった。ジョン・レノンの曲「イマジン」をテーマに、地球の絵と「Now is the time! Imagine(今こそ“イマジン”)」の文字が映し出された。実行委の山根進委員長は、紛争が続く世界の情勢や、政府が閣議決定した集団的自衛権の行使容認など国内の動きを挙げ「こんな時代だからこそ『イマジン』のように、国や宗教による対立がない世界を広島から呼びかけたいと思った」と語った。【高橋咲子】