[PR]

 米ロサンゼルス近郊グレンデール市に昨夏設置された従軍慰安婦像をめぐり、米在住の日本人らでつくる団体が、像の撤去を求めた訴訟で、カリフォルニア州の連邦地裁は4日、原告の訴えを棄却した。

 訴えていたのは、日本人や、米市民権をもつ日本生まれの住民らでつくるNPO「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」。原告側は、「市が像設置を通して外交上の問題に関与し、米連邦政府の外交権を侵害したのは違憲だ」と主張し、像は撤去されなければならない、と求めていた。

 判決では、原告が被った被害と、市が越権行為をしたとされる慰安婦像の設置との関連が希薄である、などとしている。

 GAHT代表で南カリフォルニア大学元教授の目良浩一氏は「上告を含め、他の法的な手段も検討する」などと声明文を発表した。(ロサンゼルス=平山亜理)