編集委員・大久保真紀
2014年8月5日01時13分
日本軍の捕虜として長崎で被爆し、その体験を語り継いでいるオランダ人がいる。多くの同胞が「原爆のおかげで戦争が終わった」と考える中で、「『原爆が落ちてよかった』とは、口が裂けても言えない」。戦後69年。「あんな恐ろしいものは二度と使ってはいかん。体験を語るのは自分の義務」と思い定める。
男女の遺体の間に、子どもが倒れていた。体の半分が焼けただれている。3人の遺体を運ぼうと子どもの足を持つと、体から引きちぎれてしまった――。
オランダ人ロナルド・ショルテさん(90)は1945年8月9日、米国によって長崎に原爆が投下された後の3日間、犠牲者の遺体の収容に駆り出された。その時の光景を思い出すたび、涙が出てくる。
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朝日新聞社会部
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