計画されマジで笹井の再生医療ラボを中心とした大規模研究都市ができた。
ところが山中教授がiPS細胞という画期的な再生医療技術を生み出し
ノーベル賞まで受賞する。
そこに現れたのがiPS細胞の万能性を遥かに超える「全能性」を持つ細胞の研究者、
小保方女史だった。
笹井は小保方に夢を語った。
「君の全能細胞が実証されれば全てが上手く行くんだけどな」
小保方は全能細胞を実証するために取り得る全ての常識的な手段を実行に移した。
ただし彼女の常識は非常識であった。大学時代から彼女は非常識であった。
それを誰にも指摘されないまま研究者になってしまっていたのだ。
小保方はついに万能細胞を超える万能性を宿した全能細胞STAP細胞を生み出した。
笹井は小保方の頑張りに心から感謝をした。これで研究都市も自分自身も救われたと。
論文がネイチャーに掲載されマスメディアは全能細胞の成功を讃えた。
しかし小保方が笹井に見せた夢の効力はここで切れた。
莫大な税金が投入され建設された研究都市もすぐに廃墟となるだろう。
小保方は叫んだ「それでも、STAP細胞はありまぁす」