2014年08月05日

内国産レッドリスト - アサティス系ほか

「内国産レッドリスト」シリーズ第四十二弾はアサティス系、デュラブ系、アジュディケーティング系です。いずれも地方向き種牡馬としておなじみの存在ですが、中でも*アジュディケーティングは8年連続で地方リーディングに輝くなど、歴史的な大成功を収めました。それぞれ牡馬のダートGI馬を出すことに成功し、これらが後継馬として種牡馬入りしましたが、やはり地方向き血統ということでそこまで評価は高くなく、ライン継承には苦戦しています。
<アサティス系> ★★★☆☆ (絶滅危惧)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Topsider (USA) 1974
  *アサティス Assatis (USA) 1985 16戦6勝 (1991〜2007)
    ・ジョッキークラブ大賞(ITY-I) ・ハードウィックS(GB-II)(2回)
   ビクトリーアップ 1993 32戦4勝
    ・中山大障害(秋)
   ウイングアロー 1995 30戦11勝 (2002〜) 現役
     ・フェブラリーS(GI) ・ジャパンCダート(GI)
    サイレントエクセル 2003 49戦12勝
     ・ひまわり賞(水沢) ・青藍賞(盛岡) (3着) ・ダービーグランプリ(GI)
    トーホクアロー 2009 55戦8勝 ★現役
     (2着) ・金杯(水沢) (3着) ・岩手ダービー(盛岡) ・不来方賞(盛岡)
   スナークレイアース 1995 77戦12勝
    ・マーキュリーC(GIII) ・白山大賞典(GIII)
   スマートボーイ 1995 62戦11勝 (2004〜) 現役
     ・マーチS(GIII) ・平安S(GIII)(2回) ・アンタレスS(GIII)(2回)
    トウホクビジン 2006 151戦13勝 ★現役
     ・シアンモア記念(盛岡) ・岐阜金賞(笠松) (3着) ・クイーン賞(GIII)
    ドラゴンウィスカー 2008 34戦6勝 ★現役
     ・ニューイヤーC(浦和)
   フェスティバル 1999 24戦5勝
    ・北海道2歳優駿(GIII) ・エーデルワイス賞(GIII) ・ダリアH(USA-III)
   ボンネビルレコード 2002 74戦9勝
    ・帝王賞(GI) ・かしわ記念(GI) ・日本TV盃(GII)

*アサティスは伊GIの勝ち馬で、種牡馬としてフェブラリーS・ジャパンCダートと中央GIを2勝したウイングアロー、中央ダート重賞5勝のスマートボーイ、帝王賞など交流GI2勝のボンネビルレコードなどダート中距離の強豪を多数輩出するなど成功した。後継種牡馬としてウイングアローとスマートボーイが供用されており、どちらも地方重賞の勝ち馬を出すことに成功しているが、後継となるような牡馬の大物には恵まれていない。最低でも自身のようにグレードレースで活躍する馬を出したいところだが、ともに今年で19歳と若くない上、種付け数も減少傾向にあり、この先活躍馬が出てくる可能性は低そうだ。


<デュラブ系> ★★★★☆ (絶滅寸前)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Topsider (USA) 1974
  *デュラブ Doulab (USA) 1982 12戦4勝 (1992〜2008)
    ・ジムクラックS(GB-II) ・コーンウォリスS(GB-III)
   サカモトデュラブ 1993 104戦16勝
    ・東京盃(GII)
   シンコウウインディ 1993 17戦5勝 (2000〜2002)
    ・フェブラリーS(GI) ・平安S(GIII) ・ユニコーンS(GIII)
   メモリーデュラブ 1994 70戦10勝
    ・マイル争覇(名古屋)
   タイコウレジェンド 1996 17戦4勝
    ・TV埼玉杯(浦和)
   トーシンブリザード 1998 30戦9勝 (2006〜2008)
     ・南関東クラシック三冠 ・ジャパンダートダービー(GI) ・かしわ記念(GII)
    バトルファイター 2007 68戦12勝 ★現役
     (2着) ・東京スプリング盃(大井) ・船橋記念(船橋)
   レタセモア 1998 81戦12勝
    ・スプリングC(名古屋) ・ゴールドウィング賞(名古屋) ・中京盃(名古屋)
   スリーゴールド 2006 94戦5勝 ★現役
    ・デュラブ産駒唯一の現役馬

*デュラブは英GIIジムクラックSなどの勝ち馬で、種牡馬としてアイルランドで数年間供用された後に日本に輸入。フェブラリーSのシンコウウインディ、ジャパンダートダービー含め無敗で南関東クラシック四冠を達成したトーシンブリザードなど多数のダートの強豪を送り出し、2000年には地方2歳リーディングサイアーにも輝いた。ただ、シンコウウインディもトーシンブリザードもここからというときに故障を発症し、晩年は散々な結果に終わった。シンコウウインディは計20頭、トーシンブリザードにいたっては4頭しか産駒を残せなかったが、その中からバトルファイターが南関の重賞戦線で結果を残した。ただ今は高知の下級条件でくすぶっており、父系の存続は厳しい。


<アジュディケーティング系> ★★★☆☆ (絶滅危惧)

Northern Dancer (CAN) 1961
 Danzig (USA) 1977
  *アジュディケーティング Adjudicating (USA) 1987 16戦5勝 (1991〜) 現役
    ・米シャンペンS(USA-I) ・カウディンS(USA-I)
   アジュディケーター 1993 8戦3勝
    ・京成杯3歳S(GII)
   シルクフェニックス 1993 25戦5勝
    ・エンプレス杯(GII)(2回)
   ハタノアドニス 1996 51戦12勝
    ・東京盃(GII)
   アジュディミツオー 2001 27戦10勝 (2010〜) 現役
    ・東京大賞典(GI)(2回) ・帝王賞(GI) ・川崎記念(GI) ・かしわ記念(GI)
   タカラアジュディ 2001 30戦6勝
    ・名古屋優駿(GII)
   エスワンプリンス 2009 25戦16勝 ★現役
    ・笠松GP(笠松) ・九州ダービー栄城賞(佐賀) ・園田FCスプリント(園田)
   ワイドバッハ 2009 21戦5勝 ★現役
    (2着) ・欅S(OP) (3着) ・ポラリスS(OP)

*アジュディケーティングは米GIを2勝した活躍馬で、種牡馬として地方馬ながら交流GIを5勝しドバイ遠征も果たしたアジュディミツオー、エンプレス杯を連覇したシルクフェニックスなど、地方を中心に50頭近い重賞ウイナーを送り出しており、2001年から2008年まで8年連続で地方リーディングサイアーに輝いている。さすがに高齢のため種付け数は減っているが、27歳となる今年も現役で、その人気の高さが窺い知れる。後継馬として牡馬の最高傑作、アジュディミツオーが種牡馬入りしてるが、父がまだまだ現役バリバリという状況で、種付け数はそれほど伸びていない。勝ち上がり率はそこそこ優秀なので、まずは早いうちに重賞ウイナーを出したいところ。

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