「数十年にわたり心からの謝罪を要求してきたが、平気で歴史の歪曲(わいきょく)ばかりを繰り返す日本に憤慨している」
旧日本軍の元慰安婦、李玉善(イ・オクソン)さん(87)と姜日出(カン・イルチュル)さん(86)の表情は硬かった。4日、ニュージャージー州ユニオンシティの広場、リバティ・プラザ。米国に設立される9番目の慰安婦碑の除幕式に出席した二人は、70年前の旧日本軍による蛮行をまるで昨日の出来事のように生々しく証言し、怒りをあらわにした。
慰安婦碑の設立を積極的に進めてきたユニオンシティのブライアン・スタック市長と地元の政治家、韓国系団体の関係者らも真剣な顔つきで傾聴し、時おりうなずき共感を示した。
リバティ・プラザの慰安婦碑は、建立地で数えると全米で7件目、象徴物としては9件目となる。マンハッタンのビル群が見渡せ、二つの9・11(米同時多発テロ事件)追悼碑が設立されているニュージャージー州の「聖地」の中心に建てられたことから、意味が大きい。
在米韓国系団体「市民参与センター」のキム・ドンソク顧問は「ユニオンシティは日本の影響力が非常に大きい地域にもかかわらず、碑が建てられた。日本も言葉がないだろう」と述べた。
除幕式には200人余りが出席。日本の記者も20人ほど訪れ、韓国の取材陣を圧倒するほどだった。日本のマスコミは今年5月にバージニア州フェアファックスに建てられた慰安婦碑の除幕式にも20人ほどが駆け付けるなど、近ごろ高い関心をみせている。