注 目 イチロー「9番・右翼」で先発!速報中   【報知プレミアム】Ho!さんストラッププレゼント

宮国「はい上がる」7日先発復帰!キヨシDeNAに逆襲

2014年8月5日6時0分  スポーツ報知

 巨人の宮国椋丞投手(22)が4日、約4か月ぶりの1軍マウンドとなる7日のDeNA戦(横浜)へ向け「はい上がるしかない」と、悲壮な決意を口にした。昨季の開幕投手は今季、4月2日のDeNA戦(横浜)で4回5失点し、翌3日に登録抹消されていた。4年目右腕は「チャンスを生かしたい。ただそれだけです」と先発ローテ定着へ“一発快投”するつもりだ。

 ようやく巡ってきたチャンスにも、宮国は厳しい表情を崩さなかった。沢村の不調も手伝い、約4か月ぶりに訪れた1軍での先発機会。この日から1軍投手練習に参加した右腕が、決意を述べた。

 「いつかはチャンスが来るだろうと思ってやっていた。そのチャンスを生かしたい。それだけです。どんなに苦しい投球をしようが、チームが勝てるように投げたいです」

 普段は口数の少ない男が、語気を強めた。この試合にかける思いが、言葉の端々からにじんだ。

 思うようにいかないシーズンだった。4年目の今季、開幕ローテーション入りしたがわずか1試合で降格。2軍ですら、10登板勝ち星なし。飛躍を期待された昨季の開幕投手は、どん底にいた。

 「(開幕投手は)関係ないです。(チームで)一番下の選手だと思ってやっていました。1軍の試合は全部見るようにしていました。同世代が活躍しているのを見て悔しいと思いましたけど、1軍で投げて、実力不足で落ちた。はい上がるしかない、と」

 6月に入ると、本格的にフォームを見直した。先輩左腕の杉内らを参考にし、脱力した状態から、リリースの瞬間だけ力を入れるイメージだ。たどり着いたのは入団1年目の11年に近いもの。左足を真っすぐ上げ、体重移動するシンプルなフォーム。腰など、体のひねりや反動を使うことをやめた。

 「(今までは)スピードを出そうと、力んでいて腕が振れていなかった。球威ばかりに頼って実際、打たれていた。1年目のいい時に近づけようとしました。制球や打者とのタイミングもいい感じでしっくりきた。投手はどうやって打者を抑えるかだけ。そのために打ちづらいフォームを探した結果、今の形になりました」

 成果も出てきた。7月21日のイースタン・楽天戦では9回途中2失点で初勝利を挙げると、同29日の西武戦では7回1失点で2連勝。結果を出し、1軍から声がかかった。この日はG球場のブルペンで約40球を投げた。川口投手総合コーチは「初めて新しいフォームを見たけど、まだ制球という面で安心はできない。ただ、期待は大きい」と、厳しい目で若武者の成長を望んだ。

 相手は、今季初戦でKOされたDeNAだ。リベンジの舞台は整った。

 「意識しないと言ったらウソになる。あそこでやられて落ちたんで。2回、やられないようにしたい。8月に入ってシーズンも佳境に入っているので、今はチームが勝てる投球をするだけです」

 苦しんだ期間が決して無駄ではなかったことを、マウンドで証明する。(岸 慎也)

 ◆宮国の1年目 高卒で体もできていなかったため、首脳陣は大事に育成する方針をとった。2軍キャンプでは基礎体力づくりに重点を置いた。デビューは8月11日のイースタン・ロッテ戦(東京D)。“プロ初先発”で3回1安打無失点。この年、1軍登板こそなかったが、2軍では計4試合3勝で、防御率0・00。2年目6勝(2敗)の飛躍につなげた。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
ニュース 順位表スコア速報