先月末から頑張っているアフィリエイト。この本は読んでおけ!と数名の先人から伝えられたので、早速読んでみましたよ。
業界真っ青の暴露本だった
タイトルからしてノウハウが色々まとまっていると思いきや、その大半はアフィリエイト業界の裏の姿を暴く「暴露本」のテイストでした。いやー、すばらしい。切り込みまくり。
たしかに目次を見ると、ノウハウまとめというよりは「真実」の方に力点が乗っていますね。
いきなり「へー!」と思ったのは30ページ「実はスーパーアフィリエイターは数字ほど儲かっていない」というパート。本気のアフィリエイターたちは、広告を打って誘導を掛けることもあるそうな。
多くのアフィリエイターはYahoo!やGoogleに掲載するリスティング広告にお金を使います。検索結果の上部や右に出てくる広告枠です。
たとえば毎月250万円をYahoo!やGoogleに払って集客し、アフィリエイト報酬で300万円を得るとします。ただ、確実に報酬になるとは限りませんから、ヘタをすれば赤字です。リスティング広告費用も入札で変わりますから、常に費用対効果とにらめっこです。
そういえば与沢翼氏のやり方も、顧客獲得コストを掛けるリスキーな手法でしたね。秒速で1億稼ぐ裏では、膨大な広告費も掛かっていたと見てよいでしょう。
彼が広告主となって顧客リストを取得した段階では、彼はASPⅠに対して500円/件の支払いが発生します。
彼は合計10万件の顧客リストを獲得したと言っていますから、金額にして5千万円の支払いです。
このイラストもいいなぁw
成果を承認しない広告主
怪しいアフィリエイターが多いのはご存知だと思いますが、実は広告主側にも問題があるそうな。
アフィリエイターは成果にならないと報酬がもらえません。成果になったかどうかは基本的に企業を信頼するしかなく、ここは紳士協定です。
それをいいことに成果を承認しない広告主がいるから驚きです。
ぼくも今日現在、A8.netだけで4万円以上の未確定報酬が発生しています。今のところ順調に確定していますが、これで広告主に裏切られたらかなりショックですね…。
高度な個人情報詐欺も
悪質なアフィリエイター、というか詐欺師たちはこんな手口で利益をあげているそうな。闇金ウシジマくんみたいですね…。
- ネットにあまり詳しくない、とある女性が検索していると、「毎月確実に稼げるビジネス」と題されたよくある情報商材紹介ブログを発見しました。
- 多くのブログで絶賛されていることから信じ込んでしまったその方は、情報商材の販売ページに移動します。
- 販売ページを読んで信じ込んでしまった女性は、商材代9,800円を支払って購入します。
- 購入後に贈られてきたわずか数ページのPDFファイルには「個人情報を下記URLから登録してください」とありました。
- 女性は個人情報をすべて埋めて登録すると、今度はさらに上位のコースがあるとメールが来ます。
- 女性はその言葉を信じ、追加で15万円を支払います。
- 結局、販売ページに書かれていたような配当はありません。慌てた女性は販売元に連絡しますが、返事はなく、また販売ページも削除された後でした。
唸ってしまうのはここから。詐欺師たちは、ここで得た個人情報を得て、報酬を得るために資料請求や会員登録などの本人申し込みを繰り返すのです。実在する人間の情報であるため、詐欺師たちにはしっかりアフィリエイト報酬が支払われるわけですね。
実際に、資料請求だけで報酬がもらえるプログラムは山のようにあります。ちゃんと計算してませんが多分A8.netだけでも30万円くらいにはなると思います。なるほどなぁ…。
カモられる広告主
最後に収録されている「広告主のカモられ方」も目から鱗。
少し複雑な話なので簡単にまとめると、
- 予算5000万円で、成果一件あたり1,500円のアフィリエイトを広告主が展開する
- 広告代理店がその予算を管理し、ASP各社に案件を発注
- しかし、ASPは予算5,000万円を消化できなかった
- ASPはアフィリエイト塾を運営する塾長に「広告主にバレないように、塾生にリスティング広告を打たせて成果を上げてくれ」と依頼
- 塾生たちは深夜の時間帯などにリスティング広告を打ち、成果報酬を稼ぐ
要するに、広告予算が無駄遣いされてしまっているわけですね。著者はアフィリエイトを広告主として利用する場合は、以下の点に注意することを呼びかけています。
- アフィリエイトには広告予算という考え方をしない。
- 代理店に丸投げしない。
- 低額報酬をできるだけ避ける。
- クローズド案件にして、提携したいアフィリエイターだけと提携する
ノウハウパートも大変参考になる内容で「本気で稼ぎたいならプログラミングを学んでウェブサービスを作れ!」という指南には、強く共感します。コンテンツ制作で頑張るのはけっこう限界がありますからねぇ。
ウェブサービス型のアフィリエイトの事例としては、上場までしている「比較.com」が紹介されています。たしかに、アフィリエイト収入にフォーカスしたウェブサービスってまだ可能性がありそうですね。
アフィリエイトに関わる方は必読
というわけで、アフィリエイターはもちろん、広告主、代理店の方も必読の一冊です。こういう本が出ていたんですねぇ。
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