(セ・リーグ、阪神-DeNA=雨天中止、3日、甲子園)やむ気配のない雨の中、プレーボールを待ち続けたファンへの、せめてもの“お詫び”だった。
「4番ゴメス」
中止決定直後、場内に鳴り響いたアナウンス。と同時に現れた背番号5。だが、体の大きさがゴメスとは違う。よ~く見れば、それは“虎のモノマネ名人”今成。一緒に背番号70の高代コーチが三塁コーチスボックスへ。だが、こちらもどう見ても大きすぎ。何とメッセンジャーだ。
今成が打席でブラッシュに激怒するパフォーマンスを見せると、ベンチから制止するために飛び出したのは伊藤隼。こちらは正真正銘の本人。お決まりで今成に投げ飛ばされた!
「今成さんと2人でいろいろ相談してやりました。お客さんに喜んでもらえたら…」。隼太はさらに、ダイヤモンドを一周。メッセンジャーがグルグル腕を回す指示に従ってホームへ水しぶきのシュワッチ!!とダイビング。今成に抱きついて、再び地面に叩きつけられた。場内は大爆笑。ずぶ濡れのファンもほんの一瞬、中止の悔しさを忘れていた。
(紙面から)