HTTP 2.0がHTTPbisワーキンググループのラストコールに
HTTPの次バージョンとなるHTTP 2.0の仕様を検討しているIETFのHTTPbisワーキンググループは、7月30日付けのHTTP/2のドラフト文書をもってワーキンググループのラストコールしたことを明らかにしました。
同ワーキンググループは6月からラストコールへの動きを進めていましたが、7月30日に公開した14番目のドラフト文書で、課題としてリストアップされていた内容にすべて対応。これをもってラストコールとすると、8月1日付けのメーリングリストでワーキンググループチェアのMark Nottingham氏が次のように報告しています。
The editors have published new drafts of HTTP/2 and HPACK:
http://tools.ietf.org/html/draft-ietf-httpbis-http2-14
http://tools.ietf.org/html/draft-ietf-httpbis-header-compression-09... and our issues list is currently empty. As such, this message begins Working Group Last Call on these documents.
IETFにおける標準化のプロセスでは、ワーキンググループでのラストコールが通った後に、IETFのステアリンググループであるIESGにドラフトを提出します。そこでIESGの担当者によるレビューなどがあり、その後にIETFラストコールとしてIETF全体からのフィードバックを受けてパスしたものが、最終的にIETFのRFCとなります。
HTTP 2.0では、ワーキンググループのラストコールがうまく進めば、おそらく今年の年末頃にIESGへの提出となり、来年春頃にRFCになるかもしれません。
HTTP 2.0の実装は早く進むかもしれない
HTTP 2.0は、現在広く使われているHTTP 1.1の次バージョンとして、高速で効率のよいプロトコルを目指して議論が進められてきました。
最近注目されているWebサーバ「Nginx」の開発者Igor Sysoev氏は6月に来日した際に、HTTP 2.0はSPDYに似ているため実装にはそれほど手間がかからないだろうとの見解を示していました。HTTTP 2.0の実装は比較的早く進むかもしれません。