作りたいiPhone用のアプリがあって誰に相談していいかもわからず、ブログを読んでいたthestartupの梅木雄平さんにコンサルティングを依頼しました。
結果としてお会いした数日後にこんな記事がブログにあがってた。
逆算思考のないスタートアップが多すぎる(The Startup)
お会いした直後なんで、けっこう私をイメージされながら書かれてるんだろうなって感じがよくわかる(笑)。英語学習のアプリを作ろうと思っていたのは私です。私を批判するというよりも直近で会ったのが私で、私のように曖昧なプランで相談に来るやつが多いという批判なんだろう。
一方的に書かれるのも嫌だけど、だからといって梅木さんに文句があるわけでもない。お時間をとってお話をさせてもらう中で勉強になる部分も多かった。経緯も含めて書いてみよう。できるなら誰かの役に立てればいいと思う。
2時間ほどお話させてもらいましたが、噛み合わない部分もあって少し反省もします。値段は伏せるけど有料のコンサルティングをお願いした。
コンサルを依頼する経緯
思いつきのアイデアレベルであることは否定しないけど予算を確保しながら作ってみたい英語学習系のアプリがあった。まだ思いつきをデザインだけ先行で形にしたってレベルだった。
けど開発に100万円以上でかかるので、資金のない身にとっては深刻な話だ。世の中を変えるほど素晴らしいアプリを作りたいというほどの気概はないけど、少しでも良いサービスを提供して収益にしたいって思いはあった。
アプリを作るのは今回が初めてのことで、もちろん友人にも意見を聞いた。それから身の回りにいる詳しい人達、スマホのヘビーユーザーやデザイン仲間、開発会社や業種は違えど中小企業の社長さんに意見を聞いてみた。みんな良いんじゃない?と言ってくれるので逆に不安になるぐらいだった。大阪の仲間内で「いいやん」「いけるやん」と話してることが逆に不安で、全国レベルで見て見識が高い人にアドバイスをお願いしようと思った。
そこで目に止まったのが梅木さんだった。東洋経済かなにかの記事を見たからだと思う。ちょうど4大ニュースアプリ(スマートニュース・グノシー・NewsPicKs・アンテナ)の特集記事を書いておられた頃だったかな。
この人に聞けば、もっと掘り下げた視点で意見が聴けるのではないのか?って思ったのと、ブログをされていたのでメールでのコンタクトがとりやすかったのもあった。いろんなアプリをさわられているし新しいサービス詳しいんだろうと思ったのが有料コンサルを依頼した理由だった。
「スタートアップ」に対する誤解
2時間ほどお話をさせてもらってわかったのは梅木さんの専門分野である「スタートアップ」と呼ばれる考え方に対する私の誤解や無理解からくるズレだ。
上の記事が説明としては詳しい。ベンチャー企業、起業する、新しくサービスをはじめる、スタートアップは考え方が違う。NewsPicksのコメ欄を見ても感じるけど「スタートアップ」を「起業」と混同する人は多いんだろう。デザートを「スィーツ」と呼び変えたかのように、今どき風にベンチャー企業(起業)を表現すると「スタートアップ」になるみたいな。
梅木さんの私を念頭に酷評した記事を見てもわかるように「投資家」という言葉が出てくる。個人投資家やベンチャーキャピタルから大小なりの出資を受けていることが「スタートアップ」の考え方にある。まず私は投資を受けていないので厳密にはスタートアップの世界にはいないんだろう。
それから投資を受けている以上は、投資家に対してリターンを出さないといけない。それが「EXIT」の考え方だ。具体的には上場するなり、どこかの会社に売却するなどの方法がある。加えてイノベーションを含んでいるとか、スピード感があるとか、スタートアップの定義はあるんだろうと思う。
梅木さんの記事を見ても投資家目線が色濃い。それを専門のジャンルとして取材などされているので当たり前かもしれないけど…。
起業することの意味合い
反対に私が考えていた「起業観」みたいなものは、出口があるものではなかったように思う。投資を受けていないのは違いとしてはあるけど「ビジョナリー・カンパニー」に描かれているようなずっと続くような会社を作ることが理想だと思っていた。なので余計にどこかでの「終わり/EXIT」を前提とした会社・サービスの捉え方には、すごくビックリしたのが正直なところだった。
スタートアップの世界と起業することは、重なる部分もあるけど別物だ。
逆算思考と数字の話
起業であれ、スタートアップであれ、数値目標が必要なのはわかる。ただ、今回のコンサルティングを依頼した段階では、まだそこまで考えていなかったのと、はじめてのアプリ作成で規模感がよくわからなかった。
アプリはモックアップ(試作品)は見せれる段階だったけど、画面の雰囲気だとか、ボタンの配置や、課金体系の流行、マーケットの大きさや、どれぐらいのダウンロード数で採算がとれるのか? アプリのトレンドとか、そういう具体的とはいわないけど、少なくともEXITはおろか、売上予測も立てれないので類似アプリの情報とか聞ければと思ってコンサルティングを依頼したぐらいだった。
私は友達に相談したことの延長でもう少し詳しいレベルの聞きたかったけど、梅木さんに投資家を説得できるぐらいの材料がいると思われていたら、そりゃ噛み合わないかなと今、あらためて思った。アプリの一通りの機能を説明しようと思って準備したけど、見切りがついたのかアプリの機能をひと通り説明することもなく終わった…。
著作の「グロースハック」を見ても、さまざまなユーザー獲得のアイデアを取材されていたし、そういうアイデアを今から作るアプリに盛り込めたらと思ったけど説明がひと通りできなかったのは残念だった。
情熱とか夢とかどうでもいい話
起業したり新しいサービスを提供する側からすると、会社を作る数値目標やKPIのような考え方は必要だろう。それは否定しないし、私は現段階では作ろうとするサービスに対して数値目標は用意できなかった。
数値目標を越えて「どうしたいの?」と質問されれば、それは企業理念やクレドみたいな話になるんだろうと思う。
・僕、この事業に情熱かけてるんです!思い入れが強いんです!
・英語学習市場は巨大市場でして・・・
・ユーザー数が付けばなんとかなると思うんですよねえそんなことどうでもいい。
漠然とした動機でスタートすることは悪いことじゃないと思う。結局のところ、何か世の中を変えたい、夢があるんです、いいサービスを提供したいという想いが自分を突き動かすわけだしね。別に月収100万円稼ぎたいでもいいと思う。
もちろん投資家から出資を受けたりすれば、数値目標や説明責任が求められるステージにあがらさせるんだろうと思う。資金の借り入れですら数値目標は提示させられるだろう。
そうでないならもっと自分の直感や感覚を信頼してもいいんじゃないかな。少しずつ成長していけばいいわけだし。私は1000万単位のビジネスをやったことがない。そんな人がIPOだ、売上目標1億円だといって説得力があるのかな。わからない。
この記事も面白かった。
梅木さんが「そんなことはどうでもいい」というのがスタートアップの世界に対して言うなら私はスタートアップを経験したことないのではわからない。そういうもんなのかもしれない。けど起業全般に対して言うなら「どうでもいい」ってことはないと思う。苦しい時期を支えてくれるのって、最終は「情熱」や「夢」みたいなことなんだろうと私は思ったりする。上原浩治や長友佑都のキャリアを引き合いに出すのが適切かわからない。彼らは才能があって努力をしてなるべくして世界の大舞台に立ったんだろうけど近いものを感じる。
また漠然としたアイデアや切っ掛け、長年あたためたアイデアが花開くことだってあるかもしれない。予測がつかないサービスで、予測がつかないことで誰にも迷惑かけないならば、別に走りながら考えてもいいんじゃないかと思うしね。
ちなみに、何度も書くけど私のアプリはスタートアップではないよ。ただ新しいサービスを作りたいというだけ。別に投資を受けてるわけではないです。自己資金です。それと誤解があったといえ、アイデア段階を模索している状態で数値がないと批判されても「ちょっと待ってほしいな」と思ったりする。
このアプリを作ってどうしたいの?
最終的に数値を越えた部分って企業理念や夢みたいな話になるんだろう。孫さんは数値目標を明確にして起業されていたように記憶している。サイバーエージェントは「21世紀を代表する会社をつくる」みたいな理念を出していた。
私は英語学習アプリを作りたいのは言葉にはしてないけど漠然と「これから海外に出る日本人をサポートするサービスを提供したい」と思っています。突き詰めれば私の過去の体験に根ざすものです。サービスの範囲は語学もあれば旅行の手配も現地のトラブル解決や、留学や保険もそうかもしれない。今回は安価で英語が学べるアプリを作ろうと思いました。
ただ、このへんの動機については梅木さんに話すのは憚られた。噛み合わないのがわかりきってる感じがした。スタートアップの世界は理念とかそういうのは関係ないんだろうか。このへんよくわからない。数値目標に基づいた出口があれば、そこで働くひとの思いや、理念みたいなものはどうでもいんだろうか? すごく話をしていて無機質な世界のような感じる。このへんは実際にどうなんだろう。
反省点としては事前にもっとスタートアップ、梅木さんことを勉強していれば別の人に依頼していたのかもしれない。また事前にアウトラインだけでも伝えることができれば梅木さんから「あなたのステージで私に相談するのは適切ではない」「スタートアップではなく純粋な起業ならば別の方に」とお断りがあったかもしれない。事前にいっさい時間はとらないという前提条件だったのでしかたない部分もあったけど、世の中には今の私に梅木さんより適切な相談相手がいたと思うしね。適切なレベルの相手に相談できれば梅木さんを退屈させることもなかったのかもしれない。お互いに損だよね。
梅木さんに酷評されたアプリは9月リリースです!!(笑)
結果的に酷評されたけど、少し起動修正して英語学習アプリとしてリリース予定です。私は自信があるからやるわけだしね。梅木さんのアドバイスを受けて修正している部分もある。判断は市場にまかせたい。
酷評されても自分のやりたいことを貫く信念は必要だけど、それって変化に対応できない、変化を受け入れることができないのと紙一重だ。考え方に柔軟性があるってのと、優柔不断みたいなところも紙一重な部分もある。
リリースされたら、どう変化したとか、どういうプロトタイプだったとか、梅木さんに指摘された箇所や私の見解も含めて、まとめて記事にしてみたい。
このことを盛大なプロモーションに使ったり、喧嘩を売るようなことをして炎上マーケティングとかもないです。タイトルだけ少し遊んだけどすいません。数値目標やEXITみたいな部分は確かに立てられない状態ですが、デザイン面(ボタンの配置や画面構成)については死ぬほど悩んだし、コンセプトや料金体型もすごく悩んだ。これから数値目標は悩むんだろうし。そういう部分の変化を誰かにフィードバックできればいいしね。
とりあえずリリースしないとはじまらないんでがんばります!
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