(荒川)10年前わがセタショーは砧女子大学と合併をし「翌檜大学」とその名を変えました。
わが応援団は今や存亡の危機にある!
(荒川)そこである男に団の命運を懸けたいと思ってます。
(荒川)君が翌檜大に入学し応援団を立て直してくれた暁には必ずや社に戻すと約束する。
(事務局長)問題は指導部でございます。
(原)ぶっつぶしちまえと?この私に。
(大介)翌檜〜!はい!フレーフレー翌檜!《金髪こっちへ来い》《本気で美紀と付き合いたいなら恥を忍んだ大人の酔狂を真正面から受け止めてみ…》
(大介)翌檜〜!
(健太)先ほどの応援に感動し応援団に入団したくやってまいりました!
(沙耶)私も入団を希望します。
(山下)女子。
(齊藤)女。
君ねえ…。
女性が応援団指導部に入ることに何か問題はありますか?あっいやそれはですね…。
(山下)ちょっとちょっと。
団の内規に女子の入団許可はあったか?
(齊藤)んっ?
(山下)今まで指導部に女子はおったか?
(齊藤)あるわけないだろう。
齊藤これは先輩方に伺わなあかんでこれ。
わしら勝手にな独断で入れたらえらいことなるで。
(沙耶)こそこそしないでさっさと決めてください!あなた方は応援団を再建させたいのではないのですか?何じゃと?お前この野郎!ちょちょちょっ…。
(沙耶)大声でどう喝すればひるむと思ったら大間違いです。
あの…差し出がましいようですがここは一つですね頭数を増やすっていうことを考えてみては?
(齊藤・山下)えっ?あの…。
1人より2人2人より3人。
団の未来のためにも。
(沙耶)これお借りします。
いやちょっと…。
男装の麗人や。
齊藤先輩。
(齊藤)ああ…。
(健太)あの自分の入団は…。
勝手に入ればええじゃろう。
それでは文理学部社会学専攻3年松下沙耶。
文理学部1年野口健太。
2名入団決定ということでよろしくお願いします。
おす。
・「翌檜翌檜わが母校」・「翌檜翌檜」
(美紀)嘘…。
何それ応援団って。
(翔)えっ美紀ちゃんのお父さんが「フレーフレー」って…。
えっ聞いてなかったの?翔君それ見たの?ホントにお父さんなの?だと思うよ。
ていうか絶対そうだよ。
俺目合ったし。
それで?あっいや…別にそれだけだけど。
美紀ちゃん。
どうしたの?美紀ちゃん。
あれ?俺変なこと言っちゃったかな〜。
別にそんなことないけど。
あっいやごめんね美紀ちゃん。
いやそんなにさショック受けると思わなかっ…。
(美紀)だから別に翔君が謝ることじゃないし!あらら困ったな。
・
(翔)美紀ちゃん。
ねえ美紀ちゃん絶対笑った顔の方がカワイイよ。
ねっ?そんな深刻に考えなくてさお父さんにもきっと色々考えるところが…。
考えるところ?何考えるわけ?何で考えると応援団になるの?意味分かんないし。
(翔)そんな怒んないで…。
美紀ちゃんこっち向いて。
機嫌直して。
ん〜…。
美紀ちゃんのお父さん!ち〜っす。
お疲れっす。
(広子)は〜い。
ハーブティーが入ったわよ。
(広子)あれ〜みんなどうしちゃったのかな?あっいや俺はただ新歓のステージでお父さんが「フレーフレー」って踊ってたっていう話したら美紀ちゃんが…。
踊ってるんじゃない。
あれはエールだ。
そうそう。
エッ…エール。
エールっす。
(広子)何?「踊ってた」って。
何?「エール」って。
傷ついた娘に君はキッ…キッ…。
何?キスぐらいで怒っちゃって。
キスなんて今どき幼稚園児でもするから。
お父さん翌檜の応援団に入ったんだって。
何?「応援団」って。
マジか〜。
応援団に入ったこと誰にも言ってなかったんすか。
(広子)ねえどうしてパパが応援団に入らなきゃいけないの?まさか入りたかったの?そんなわけないだろう。
信じらんない応援団なんて。
私おんなじ高校なんだよ?一緒の学校っていうだけでも嫌なのに。
いい笑いものだよ!
(翔)あっ美紀ちゃん。
おいお前美紀に俺のこと何て言ったんだ?あっいや俺はただ「カッコ良かった」って話を…。
バカにすんな。
バカにしてないっすよ。
あっでもお父さん確かに新歓のステージで「フレーフレー」ってぶっ倒れちゃいましたけど。
倒れたの?あっ…マジすごかったんですよ。
「えいえいおう!」って感じで。
昭和!って感じで。
やだ大丈夫?ただでさえ血圧高いのに。
俺が言いたいのは!こいつと美紀のことだ。
お前もお前だ。
娘のことが気にならないのか?こいつはな美紀にキッ…。
(翔)あっキスっていってもほっぺにチュッてやっただけですよ。
あっ…あっじゃあキスっていうより挨拶?お前金髪〜!はい?美紀と付き合いたければ条件がある。
何でしょうか?応援団に入れ。
美紀との交際を認めてほしければまず応援団に入れ。
あっいいっすよ面白そうだし。
いいの?翔君そんなこと言って。
(翔)あっいいんすいいんす。
俺入ります。
美紀ちゃんのためだったら応援団俺入りま〜す。
《まったくどいつもこいつも…》《何であんなにあっさり「入団する」なんて言うんだあいつは。
軽薄なんだよ》《ポリシーってもんがないんだよ》《美紀も美紀だ》《どこがいいんだあんな男の》すしにコーラ?・
(紫乃)何これウケる!・
(笑い声)
(玲奈)あ〜団長。
おはようございます。
おす。
(玲奈)おす。
ハハ…新入部員入ったってホントですか?ああいやまあ…。
(一同)おめでとうございます。
何盛り上がってたの?
(紫乃)えっ?いえ別に。
おっ?別にいいんじゃない?ネットだし。
(紫乃)えっいいんですか?
(玲奈)はい。
(玲奈)ハハ…大丈夫。
マジカッコイイですから全然気にすることないです。
(部員)はい。
ねえ?あっそれじゃあお疲れさまです。
(一同)お疲れさまです。
誰だ?こんなことすんのは。
ソーシャルネットワークの弊害だな。
ちょっ…団長違いますって。
ゼンちゃんそこまで暇じゃないですから。
絶対違います。
・
(チャイム)あっ1限目始まりますね。
何取ってるんですか?うん…。
(玲奈)団長って…。
何?結構ミーハーだったりして。
ヘヘヘヘ…。
(原)今日から1年間現代フェミニズム論を担当いたします原智子です。
よろしく。
授業を始める前に言っておきたいことがあります。
まず私がテレビに出ているからとかベストセラー本を出しているからという興味本位な理由でこの講義を取った人すぐにこの教室から出てってください。
私はそういうミーハー根性な人間が大嫌い。
常に真剣に学びたいと思っている生徒しか相手にしたくありません。
去る者は追いませんのでど〜ぞご退出ください。
(原)よろしい。
ではことし1年よろしくお願いいたします。
あっ…そこのへんてこな学生服のあなた授業が終わったら私の研究室に来てください。
おす。
いやはい。
いやおす。
(笑い声)
(原)それでは講義を始めます。
(真由美)そこメロンパンですよ。
えっ?やだ私ったら。
お〜これあんパンだもんね。
ハァ〜。
悩み事ですか?うんまあ…何ていうか色々とね。
えっまさかご主人女子大生と?えっもう?そっちの方がまだましかも。
ねえどう思う?「フレーフレー」って。
(真由美)はっ?どう思う?「おす!」って。
(真由美)えっ?
(主人)そういえばさこの間例の学ラン親父生ごみ捨ててるの見ちゃったよ。
(真由美)ホントですか?ああ。
それもさ大袋2つ。
あのごみ置き場藤巻さんちの近くじゃない?見たことない?学ラン親父。
さあ全然。
(深呼吸)
(ノック)・
(原)はいどうぞ。
失礼します。
あれ?
(原)彼女は私のゼミの優秀な生徒なんです。
彼女にはフィールドワークとして応援団に入ってもらうことにしました。
ああ…。
では行きましょうか。
はい。
どちらへ?団室に決まってるでしょう。
勘の悪い男ね。
(沙耶)本年度から原先生が応援団の顧問になられたんです。
あっそうでしたか。
おす。
よろしくお願いいたします。
言っておきますけど私は応援団のような古色蒼然たる封建的団体に対しては否定的立場です。
そのおつもりで。
おす。
・
(齊藤)何じゃこの髪は!こんなきらきらしたもん耳にぶら下げとって!団をなめてんのか!お前この野郎!あっ!?
(健太)団長!あっおす。
齊藤先輩何事でしょうか?おう藤巻。
(翔)お父さ〜ん。
お父さん?何だお前の息子か?いえ違います。
気安く呼ぶな「お父さん」なんて。
あっいやでも俺お父さんと美紀ちゃんのお父さんと約束したんすよ。
美紀ちゃんと付き合うために団に入れって。
いや…美紀ちゃんっていうの俺の彼女なんですけど。
俺はまだ認めてない!だいたいお前な…。
内輪もめはやめなさい!みっともない!誰だ?このおばさん。
(原)あなたですか。
セタショー時代のあしき風習を後輩に押し付けているというOBは。
人聞きの悪いこと言わんといてくれや!わしは押し付けてるんじゃのうて教えてやってんじゃ!
(沙耶)齊藤さんです。
出版社の三つ葉社勤務の。
(原)は〜。
あの下品極まりないヘアヌード満載の『週刊エブリモーニング』を出している三つ葉社の。
なるほど。
この時間に会社を抜け出せるということはよっぽど暇か能なしということね。
人の仕事にケチつけよって。
週刊誌は男のオアシスじゃ!毛見せて何ぼじゃ!そういうところが最低だと言っているんです。
とにかく私が顧問になったかぎりこの前近代的な応援団指導部を徹底的に改革いたします。
(齊藤)何じゃと?このおばさん…この野郎!私は髪形や性別それから身長や体重年齢などで学生の入部を規制するようなことは許しません。
これ以上OBの越権行為が続くようであれば学長に直訴しOBの出入り禁止もしくは廃部を要請いたしますのでそのつもりで。
・
(山下)お〜す!どやみんなやっとるか?あっ?今日からわしと齊藤でまっびしびし鍛えたるさかいそのつもりで覚悟せいよ。
何や?このおばちゃん。
えらい化粧濃いな〜。
新しい入部希望者か?なるほど。
松下さんの予想どおりね。
ここは宝庫ねセクハラ地雷の。
・藤巻電話だ。
おす。
挨拶忘れんなよ?おす。
おす。
・
(江本)お〜…。
(山下)藤巻「お〜す!」や。
負けんなよ!・お〜…。
・お〜…。
お〜…。
す…。
・…す!
(齊藤)負けた。
最低や。
おす。
こちら翌檜大学応援指導部ですがどちらさまでしょうか?・おす。
自分京浜学院大学応援指導部で副団長を務めさせていただいてます江本慎也と申します。
あっ…京浜学院大学さまでいらっしゃいますか?ケイガクじゃと!?・失礼ですが…。
はっ。
あの私翌檜大の…。
アホ。
自分や自分。
気合負けすんな。
自分翌檜大団長藤巻大介と申します。
その調子じゃ。
それでご用件は?それでご用件は?・おす。
(江本)はなはだぶしつけながらそろそろ翌檜さんには挨拶に来ていただいてはどうかと存じまして。
挨拶ですか?
(江本)おす。
毎年恒例になっております6月の定期戦の打ち合わせもございますしこういうことはけじめですのでなるべく早く来ていただきたく存じます。
出向けだと!?何をふざけたことを抜かしとるんじゃ!ケイガクとの顔合わせは6月の第3日曜日多摩川けんか橋の真ん中って決まっとるんや!
(江本)セタショー時代のことは存じ上げませんがどうするかはお任せいたしますがけじめはけじめですので何とぞよろしくお願いいたします。
では。
(齊藤)くそっふざけやがって!ケイガクっていうのは?
(山下)わしらの永遠のライバル校や。
(翔)それ知ってる〜。
ケイガクって昔セタショーと同じくらい頭悪くて卒論に新聞の社説の切り抜き1年分貼っただけで通ったって。
ホントですか?
(沙耶)つまり目くそ鼻くその争いってことですね。
(齊藤)何じゃと!?よし…今からケイガクとの顔合わせに向けて特訓じゃ〜!
(山下)それでは点呼を始める!全員姿勢を正して!団長藤巻大介!おす!1年野口健太!
(健太)おす!お前わしとどっかで会ったことないか?いえありません!
(齊藤)いやどっかで見たことあるような顔だな〜。
(山下)2年保阪翔!
(翔)お〜す。
おいおいおい…おい。
もっと気合入れんか。
これが限界で〜す。
おす!
(翔)すいませ〜ん。
お〜す!
(翔)頑張りま〜す。
(山下)3年松下沙耶!おす!お前団の魂何か言うてみ。
団旗太鼓学ランです。
すげえ。
かっけえ。
当然です。
ちび団旗の準備だ。
(健太)はっ自分ですか?
(齊藤)そうだ!
(齊藤)いいか?団旗いうんは団の命じゃ。
セタショー元い翌檜大応援団はこの団旗に始まり団旗に終わる。
つまり団の象徴。
よく覚えとけ!おす!
(健太)おす!
(翔)おす。
(沙耶)おす!
(齊藤)それでは〜練習〜始め〜!まずは〜手始め〜拍手〜300回〜!
(一同の掛け声)最低。
(荒川)そうか。
3人も新人が入ったのか。
ハハ…。
なかなかやるじゃねえか藤巻も。
ふ〜ん。
おい遠慮なく食え。
(山下・齊藤)おす。
(荒川)うん。
(山下)いただきます。
(荒川)おす。
でどうなんだ?その3人っちゅうのは。
使えんのか?もちろん。
全員有望な新人たちです。
(荒川)おす。
有望か。
おす。
1人は野口健太といいましてやや小粒でありますが気合十分な有望株です。
《アホ!》《気合入れんかい!》《すいません!》
(齊藤)もう1人は保阪翔といいまして…。
(荒川)うん。
(山下)おす!こちらはえ〜藤巻が勧誘してきたんですが非常におしゃれ感覚に秀でて…。
(荒川)あっ?あっ?おしゃれ感覚に秀でて…。
(荒川)おう。
(山下)非常にバランスの取れた若者であり音感が良さそうなので太鼓を担当させようと思っております!
(荒川)おう!
(翔)《無理ですよ旗なんて》《俺こっちの方が楽そうだからこっちでいいですか?》《楽なことあらへんで》《えっ?》でもう1人はどうなんだ?お〜す!
(荒川)どうした!?
(齊藤)いえ。
資質からいえばおそらく他の2人よりも気合も根性も勝ってると思われます。
(荒川)お〜。
(齊藤)気の強さは天下一品。
(荒川)おう。
ですが実は名前が松下…。
んっ?
(齊藤)沙耶といいます…。
んっ?んっ?
(山下)松下サヤオ!松下サヤオです!
(山下)サヤオといいますはい!サヤオ!サヤオがどうかしたか!?いただきます!
(山下)いただきます!はい!
(荒川)質問に答えろ!
(山下)しかし相変わらずごっつ怖いな〜荒川先輩。
ま〜最悪サヤオのことバレても団員2人は確保してんねんからええんちゃうか?
(齊藤)金髪と中坊じゃ先行き暗いのう。
まあでもやで?最悪の最悪藤巻が大学におったらええんちゃうんかい?おっ…それもそうだのう。
(山下)そやろ?2年でも3年でもおらしたらええがな。
えっ留年って何年やった?古川先輩結局8年おったな。
あ〜そやそやそや。
それでわしら苦労したんや。
お〜もう1軒行くか。
(山下)いやええけどおいお前ええんか?サッちゃんは?早う帰らな怒られんのちゃうんか?
(齊藤)いいんだ。
(山下)何で?もういいんだ。
(山下)何でや?あいつ出ていきよった。
子供2人連れてさよならや。
わし藤巻が音を上げたら代わりにセタショー…いや翌檜応援団もう1回入って団長やったろうかな。
あの土手走ってたら何だかそんな気になるからフフ…不思議なもんじゃ。
(山下)アホ!今団入ったらあのおばはんが顧問やぞ。
えらいこっちゃ!
(齊藤)それもそうだな。
むちゃくちゃなんぞ!
(齊藤)お〜これもご時世だ。
(齊藤・山下の笑い声)
(山下・齊藤)・「多摩川の水面に光る」ハッ。
フッ。
ハッ。
先寝るぞ。
うん。
あっねえパパ。
んっ?悪いんだけどあの学生服着てるとき道で会っても話し掛けないでくれる?何で?噂になってるんだ「学ランおじさん」って。
ねえホントで本気で応援団やるの?しょうがないだろう。
辞めたら会社これだ。
このまま会社に戻れないとかそんなことないわよね?大丈夫だよ。
社長とじかに約束したんだ。
うん。
それならいいんだけど。
ハ〜。
ハッ。
それならいいのかよ。
ハッ。
ハ〜。
それだけかよ。
ハ〜。
端持てや。
(健太)はい。
雨天中止とかないんすかね?
(齊藤)しゃれたこと言うもんじゃのう金髪。
晴れた日しか応援しないような団がどこにあるんじゃい!
(翔)ああ…。
でも齊藤先輩に借りたこの学ランぬれちゃまずいかなって。
だって青春の思い出とか染み込んでるんでしょ?お前がいつまでたっても学ラン買わねえからだろう。
ほら襟のホックが外れてる。
(翔)えっ?ったくもう貸してみほら。
あっちょっと先輩?先輩先輩先輩…会社とか会社とか大丈夫なんですか?人生には会社よりも大事なもんがあるんだ。
そうやって勝手な都合で団だの友情だのを優先した結果家族に見放され妻子に出ていかれる。
自分勝手な男の典型的なパターンですよね。
お前何で?
(翔)あっみんな知ってますよ。
あっこの間の練習の後に山下先輩が「嫌です」って言ってんのにみんなのこと飲みに連れてってくれて「もうプライベートな話とか聞きたくない」って言ってんのに泣きながら齊藤先輩の家庭事情全部語ってくれましたもん。
ねっ?健太君。
おす。
(舌打ち)あれ?藤巻どこ行った?段取り覚えるのに1人の方が集中できるってどっか行きました。
ったくどいつもこいつもこんな大事な日に。
(山下)お〜す。
みんなやっとるか?やっと抜け出せたわ。
おう齊藤ちょっとは元気になったか?フン。
おす。
自分翌檜大学応援指導部団長の藤巻大介と申します。
本日は…。
(翔)あっ団長。
みんな揃いましたよ。
せっかくだから記念写真撮っちゃいましょうか。
ねっ?
(紫乃)ねえ沙耶さんマジでカッコ良くないですか?
(一同)カッコイイ!
(紫乃)沙耶さん!
(一同)キャ〜!ヤバい!カッコイイ!
(齊藤)おっサヤオにファンクラブできとるな。
おう信じられへん。
何ちゅう世の中や。
何でいるんだ?おばさんが。
(山下)さあ。
顧問としての責任です。
それに作家の森田幸作はケイガクで授業を持っているそうじゃありませんか。
しかも今日の顔合わせにも立ち会うと。
えっ森田幸作先生が?ですから私が行かないわけにはいきません。
誰や?森田って。
(齊藤)お前知らんのか。
うちの会社のドル箱作家先生じゃ。
(山下)へ〜。
(沙耶)そして原先生のライバル。
古色蒼然たる男尊女卑思想の本を出しまくっている男性作家です。
火付けちゃいましたね原先生の負けず嫌いに。
(翔)はい皆さんいいですか?こっちに向かってにこって笑ってくださいね。
はい。
(齊藤)おい何で団が笑わなきゃいけねえんだ!しゃあないこれもご時世や。
スマイルでいこう。
(シャッター音)
(一同)お〜す!
(原)森田幸作は?森田幸作どこにいるの?お姿が見えないようだがな。
は〜。
敵前逃亡とはひきょうな男ね。
(山下)おい齊藤。
(齊藤)んっ?
(山下)こらちとヤバいで。
風下や。
(齊藤)えっ?
(山下)この風が強なったら…。
お〜健太じゃまずいなこりゃ。
(齊藤)いいか?健太。
団旗持つときは前からの重みに釣られて背中反らしたらあかん。
背中反らしたら足の踏ん張りが利かん。
腰も一発でわやになる。
背中に鉄板入れたつもりで背中の筋を真っすぐ伸ばして耐えるんじゃ。
背中に鉄板。
背中の筋いうたら根性や。
おす!
(齊藤)団旗は団の命!分かったな!
(健太)おす!お前どっかで見たことあるんだよな〜。
また根性論。
(齊藤)よっしゃ〜。
(翔)これ旗持ちながらだと結びづらいんだけど。
(沙耶)ちゃんと気合入れて結べよ。
何?今「気合」って言った?サヤオ君。
お〜す!自分京浜学院大学応援指導部副団長を務めさせてもらっております江本慎也と申します。
はなはだせんえつではありますが進行役を務めさせていただきます。
あいつか電話してきたんは。
すかしたきざ野郎だな。
おす!自分翌檜大学応援指導部団長藤巻大介であります!本日はよろしくお願いいたします!
(江本)お見受けしたところかなりのご年配と思われますがなぜこのような方が団長を務められることに?おす!「このような方」とは人聞きの悪い!学生に身長体重性別服装髪形に制限はありません!そのようなことは置いといて速やかに進行していただきたく存じます!藤巻もなかなかやるやないけ。
(齊藤)おう。
(原)全部私の受け売りじゃない。
(江本)おす!ああ言えばこう言うのは年の功。
面倒なので話を続けさせていただきます。
こちらはわが応援指導部で団長を務めさせていただいてます渡辺啓治と申します。
(渡辺)お〜す!何なの?あの無駄にでかいはげは。
負けんなよ。
(山下)踏ん張れよ。
本来ならば渡辺が藤巻団長との話のお相手を務めさせていただくところですが渡辺は極端に無口。
かえって失礼があってはならないので自分江本の方からいくつか申し上げさせていただきたく存じます。
おす!どうぞ。
「どうぞ」はないやろ「どうぞ」は。
(江本)定期戦ですがことしは6月15日といたしましょう。
場所は溝ノ口球場。
うちが一塁側翌檜さんが三塁側。
試合開始は午後1時。
従って12時半には三塁側にご足労いただきたく存じます。
うちはおのおの手続きなどもあり遅れるかもしれませんが12時半には来ていただき待っていただくという形にいたしましょう。
おす。
相手の言い分うのみすなアホ!「先に来て待ってろ」と言われてんのが分かんねえのか!異議あり!よっしゃ。
いけサヤオ!今の言い分まったく理屈が通っていません。
ケイガクと翌檜は同等の立場のはず。
なぜわれわれが三塁側に行かねばならないのか。
バックネット裏で会えばいいだけのこと。
最初から遅れるのが分かっているのであれば時間を12時45分にしましょう。
お〜いいぞいいぞいいぞ!使えるのうサヤオは。
(原)当たり前です。
どこのゼミ生だと思ってるんですか?
(江本)おす!はなはだ失礼かと存じますがそちらの2人は正式な団員でいらっしゃいますか?おす!もちろんです!そちらの方は髪が金色のようですが留学生でしょうか?
(翔)おっ超ウケる!ないない!そんなことない!超日本人!それでもう一方はひょっとして女性ですか?はい。
女性ですがそれが何か?いえ。
まあ翌檜さんには翌檜さんのお考えがあるということでしょうが。
(沙耶)お宅はどうなんですか?ケイガクさんは女性の入団を認めていないんですか?なぜですか?その理由を聞かせてください。
ええぞサヤオ!
(齊藤)もっと押したれ!フェロモン全開や!
(原)フェミニズムです。
松下。
(渡辺のうなり声)はげがうなってるぞ。
(山下)何をしとんのや。
(渡辺のうなり声)はっ?では当日の段取りに関しましてはおいおい詰めていくということで。
おす!
(健太)あ〜…くっ!背中に鉄板。
背中に鉄板。
(山下)ヤバい…早う終わらせな。
お〜す!今日のところは滞りなく顔合わせが終了したということで。
おす。
了解いたしました。
あっ。
マジ?
(沙耶)えっ?
(山下・齊藤)あ〜!おい!
(齊藤)何やっとんじゃ!団旗は団の命!魂言うたろう!
(翔)おっ…俺っすか?
(山下)切腹もんじゃ!お前が結んだんだろう!いや旗持ってたから結びづらかったそのせいっすよ!お前だろう!責任のなすり付け合いはやめてください!あ〜落ちる!あっ!ラッキー。
ってまた飛んでっちゃいます!
(山下)齊藤お前はここまでや!わしが行く!
(齊藤)大丈夫だ俺が行く!
(山下)何言ってん!お前金づちやろ!土左衛門になったらどないすんねん!ドラえもんでも土左衛門でもなったる!団旗と共に沈めんやったらそれが本望じゃ!アホんだら。
わしが行く!
(齊藤)俺が行く!団旗は俺の…俺の魂じゃ!分かった!齊藤頼むぞ!翌檜大応援団の〜!団旗の無事を祈り〜!それ〜!おら!
(一同)フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!フレーフレー翌檜!
(原)ちょっと何ぼんやりしてんの!敵に塩を送られてどうするんです!おす!こっちもエールだ。
(健太)おす!いやでもあんな遠くに届きますかね?そういう問題じゃない!気合だ!
(山下)《声は届かんでもええ》《気合を届けたれ》《それが応援の基本や》気合を届けるんだ!いや「気合」って…。
気合は信じませんが人としてエールを送ります。
太鼓!おす!世田谷商科大学元い翌檜大学OB齊藤先輩山下先輩に〜!敬意を表して〜!フレー!フレー!齊藤〜!それ〜!はい!
(一同)フレーフレー齊藤!フレーフレー山下〜!団旗!声が小さ〜い!おす!
(健太)お〜す!はい!
(一同)フレーフレー齊藤!フレーフレー山下〜!
(一同)フレーフレー齊藤!フレーフレー山下〜!はい!
(一同)フレーフレー齊藤!フレーフレー齊藤!フレーフレー齊藤〜!団旗!団旗!はい!
(一同)フレーフレー齊藤!フレーフレー山下〜!
(齊藤)団旗!
(齊藤)う〜!やった。
(齊藤)お〜!すげえ。
(齊藤)ほんでもってこっからどうすんじゃ〜!そのまま団旗ぬらさんと戻ってくるんやで!世田商応援団第三十八代団長齊藤裕一!
(山下)あ〜うまいな!
(広子)まあ…ホントに大変でしたね。
(齊藤)おす。
恐縮です奥さん。
(山下)あ〜お構いなく奥さん。
はい。
(広子)あのパン焼いたんですけどもうおなかいっぱいかしら?
(山下)いえいえ。
あ〜…うまいわ。
はい。
おす。
(齊藤)お前何ちゅう美人の嫁さん…。
しかも優しい。
おす。
天使や。
まさにヤマトナデシコ。
飲めほら。
(山下)おう。
もう嫌ですわ山下先輩ったら。
それに引き換え若い者ときたら思いやりとかねぎらいの心がねえのかあいつらには。
なっ?藤巻。
おす。
(齊藤)金髪はバイト女子はレポート。
ほんでもって健太は腰が痛いから病院へ行くなんぞ抜かしやがって。
ったく…。
しゃあないわ齊藤。
これもご時世や。
でもやな団旗が無事やったからよかったんちゃうか?おっそれもそうだな。
(山下)そやろ。
なっ?奥さんビール。
(山下)うん。
(広子)はいお待ちください。
(山下)はい。
(翔)「ミキちゃんへ」「応援団少し続けてみるかも」嘘…何で?
(翔)「ここでやめたらミキちゃんとつきあえないし」「それに今日俺ちょっとだけ団のこと」んっ?
(男性)この野郎!仕事中にメールしてるやつがあるか!さーせん。
バレちゃいました?バレちゃいました。
(翔)フフ…。
(沙耶)《団旗…ただの布》《それを命懸けで追い掛ける中年男たちの意味不明の行動》《ある種の感動とカタルシスはおよそ自分たちでつくり上げた自己満足にすぎないのではないか》《そして見た目の熱さ》《その場の勢いに気おされエールを送る中年男》《男はなぜこんなにその場の感情に流されやすいのか》《たかが旗》《そこに意味を見いだそうとするのはなぜか》《その先に果たして何が》サヤオか…。
(山下・齊藤)・「世田商わが母校」藤巻〜ビールまだか〜?
(山下)あ〜奥さんもこっち来て歌いましょう!
(広子)はい。
もういいかげんにして。
嫌だからこういうの。
あの人たちいつ帰るの?にこにこしてたじゃん「楽しい楽しい」って。
にこにこは得意なの。
何年女やってると思ってんだ。
あ〜奥さんも一緒に歌いましょう!
(広子)は〜い。
藤巻〜!おす!来〜い!
(山下・齊藤)・「友らの絆」座って。
(広子)はい。
おう藤巻。
おす。
次は楽しい合宿が待っとるぞ〜。
(齊藤)おっ。
合宿ですか?おう!楽しい楽しい合宿や。
おっそりゃ楽しみだぞ〜。
(山下)ハハハハ…。
おす。
(山下)は〜乾杯!2014/07/22(火) 21:00〜21:54
関西テレビ1
あすなろ三三七拍子 #02[字]
娘の彼氏を応援団の道連れにしてやる!入団者3名…1人は“オナゴ”…と共に因縁のライバル校と決戦!▽柳葉敏郎・剛力彩芽・風間俊介・ほんこん・反町隆史
詳細情報
番組内容
翌檜(あすなろ)大学の応援団長となった藤巻大介(柳葉敏郎)は、OBの齊藤裕一(反町隆史)、山下正人(ほんこん)と新歓ステージでエールを披露した。団室に戻ると、入団を希望する1年生の野口健太(大内田悠平)と3年生の松下沙耶(剛力彩芽)がやって来る。沙耶に戸惑う齊藤と山下だが、部員を増やした方がいいという大介の提案を受け、彼女の入団は許可される。
デート中に、大介の娘・美紀(飯豊まりえ)は、
番組内容2
恋人の保阪翔(風間俊介)から応援団の件を聞き、ショックを受ける。翔はなぐさめるつもりで美紀の頬にキスをするが、それを帰宅中だった大介が目撃。怒り心頭の大介は、美紀と付き合う条件として応援団に入るよう翔に言い渡す。
応援団顧問の准教授・原智子(森口瑤子)は大介を呼び出し、応援団に否定的な自らの立場を告げつつ、団室に案内させる。大介と原と沙耶が団室へ行くと、翔のチャラチャラした出で立ちに怒った齊藤が
番組内容3
彼の上に馬乗りになっていた。原はそんな齊藤を激しく非難する。
すると、団室の電話が鳴る。相手は“ケイガク”こと京浜学院大学応援団指導部の副団長・江本慎也(塩野瑛久)だった。毎年恒例の定期戦の打ち合わせも含めた“顔合わせ”の日程を決めたいと言う。大介が電話を切ると、齊藤と山下はケイガクは永遠のライバル校であると話し、“顔合わせ”に向けて特訓を始めると言い出し…。
出演者
藤巻大介: 柳葉敏郎
松下沙耶: 剛力彩芽
保阪翔: 風間俊介
葉月玲奈: 高畑充希
野口健太: 大内田悠平
藤巻美紀: 飯豊まりえ
藤巻広子: 菊池桃子
荒川剛: 西田敏行(特別出演)
原智子: 森口瑤子
山下正人: ほんこん
齊藤裕一: 反町隆史
スタッフ
【原作】
重松清「あすなろ三三七拍子」(講談社文庫刊)(C)重松清/講談社
【脚本】
吉田紀子
ふじきみつ彦
【主題歌】
「愛のことば−2014mix−」スピッツ(UNIVERSAL J)
【音楽】
大友良英
【劇中歌】
Sachiko M
【編成企画】
水野綾子
【プロデュース】
小林宙
【演出】
土方政人
植田泰史
【制作】
フジテレビ
スタッフ2
【制作著作】
共同テレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0×0820)
EventID:14061(0x36ED)