15歳の2人はここで初めて出会いました
(彩乃さん)同じ年でしか話せないようなことはもう佑香ちゃんにしか話せないし…。
(2人)おおきに。
またおたのもうします。
(佑香さん)おたのもうします。
京都・園の舞妓になるために…
厳しい修業に打ち込む日々
私はやっぱこう日本を代表する女性になりたいです。
一番になりたいですね。
熊本から出て来た彩乃は真面目でしっかり者
強い決意で夢に向かいます
一方の佑香は島根県出身
恥ずかしがり屋でおっとりしています
(佑香さんの声)彩乃ちゃんはパパパってすばしっこくて元気でバ〜って言うんですけど私はとろくて物覚えが悪いって言われるんですよ私は…。
逆なんですよ正反対だから…。
性格が全く違う2人の共同生活
うちはこうしてるそしたら何か形が合うから。
いいじゃんもう…。
いや違う…じゃなくて…こうしてるでって言うだけで…。
そういう意味で言ってるわけやなくて…。
聞こえるそういうふうに…。
少しずつ生まれるわだかまり
(井上さん)始まりからそんなだらしない格好してたらいかんって毎日言うてるのに直らんな〜。
(佑香さんの声)舞も上手やしお化粧も上手やし…。
私からしたらあのコはもういいことしかない。
私って何があるんだろう。
中学卒業と同時に園の町に飛び込んだ15歳
揺れ動く心は何に迷い何を見いだすのでしょうか?
京都の園
5つの花街がありますが「園甲部」は最も格式が高いといわれる場所です
路地の先にあるのは「一見さんお断り」の世界
舞妓や芸妓が籍を置く「置屋」
園には10軒近くあります
置屋では10歳代の少女が住み込みでおよそ1年の下積み生活を送ります
一人前の舞妓になるとここから料亭などに出向き宴席に華を添えます
(松尾さん)ちょっと2人紹介しときますこれからスタンバイしよるのか?紹介しておきます。
彩乃彩乃ちゃんこっちが彩乃ちゃんでこっちが佑香ちゃん。
2人今年から見習いに来はりました。
よろしくお願いします。
(2人)おたのもうします。
これこうだなと思って「京ことば」喋ってみたら「違います」って…言われたりとか…。
「こんにちは」だけでもやっぱ何か上がり下がりが違うのでちょっと結構苦労しますね。
どうなんでしょうね?彩乃ちゃん。
「こんにちは」を京ことば風の上がり下がりで…。
うち言えへんまだ…。
こんにちは〜。
(笑い)すご〜い。
京の町を華やかに彩る舞妓や芸妓
江戸時代に始まり300年の歴史を持ちます
かつては園に1000人近くいましたが時代の流れとともに10分の1にまで減りました
舞妓になるための「仕込み」と呼ばれる修業期間
トイレの掃除に始まり炊事の手伝いや衣類の洗濯
あらゆる雑用が彼女達の仕事です
お給料もありません
こういうの見ると「あ〜私もこうやって京都来た!」みたいな…。
修学旅行の人見ると…。
何かだから見ると不思議な感じですよ。
私も去年まであんなだったんだよな〜って。
もうこっち側に住んでる人なんやって思うと…。
明るい性格でクラスの人気者だった彩乃
修学旅行で見た舞妓の美しさにひかれこの道を目指しました
伝統芸能に理解の深い両親の後押しもありました
いっといでやすねえさん。
(彩乃さんの声)父が…私には「高校進学するよりこっちの世界のほうが学びが多いんじゃないか」って言ってくれてで私もいろいろ考えて…。
私もともと踊りが好きだったんでもうなるしかもうないです。
一方の佑香
照れ屋で人に気持ちを伝えるのが少し苦手
佑香もまた修学旅行がきっかけで舞妓に憧れました
最初なりたいものがなくて…。
それで何か中学卒業したら何かちょっと夢持たなきゃなと思ってて。
であんま人がやらなさそうなことやりたくて…。
舞妓さん見て「奇麗やな」と思って調べてなりたいなと思って。
今どきの15歳
でも佑香にはもう1つこの町に飛び込んだ訳があります
お父さんとお母さんが私…いないんですよ。
そうなんですお母さんはもとから離婚してていなくって…。
お父さんは去年の夏にこっち「多麻」さんに体験に来る3日前ぐらいに亡くなったんですよ。
自立しようと思ってやってまいりました。
アハハ。
「仕込み」の一日は朝から晩まで
・お父さんの白ワイン2本ください・はい。
休む暇もありません
・お兄さんはお強いええ男や!男前や!い〜よ・
舞妓の教育施設…
明治6年に設立されました
「仕込み」の間はここで舞や三味線華道茶道などあらゆる芸事の基礎を学びます
こんにちは〜。
「京舞井上流」は300年以上の歴史を持つ由緒ある舞の流派
この舞を会得して家元のお墨付きをもらわない限り舞妓にはなれません
(井上さん)そうや…それやったらええわ。
勘のいい彩乃
順調に舞のコツをつかんで行きます
痛い?ううん。
(2人)お母さんいってきます。
(松尾さん)いってらっしゃい。
はいいってらっしゃい。
休日は月に2日しかありません
門限は夜8時
うん…おいしい。
この時だけは15歳の女のコに戻ることができます
床屋さん行きたいね。
うち次パフェ頼もう。
「仕込み」の間はそのほとんどが舞の稽古や修業に費やされます
(井上さん)あんたな休んだら休んだでちょっと連れに「どんなことした?」って聞いとくとか…。
どんどん遅れて行くえ…1回で…。
は〜リン。
そんなしてへん!自分で追い付きなさい!分からんかったらやすこさんお師匠さんに頼んでやってもろうとうたらええんやろ?迷惑な話ですよ!はいひいて…はい横!
この日は体調不良で稽古を休んだ翌日
遅れは自分自身で取り戻すしかありません
伝統を背負う舞妓の世界の厳しさです
お使いにも率先して行こうとしますが…
あっはい。
彩乃ちゃんなすまんけどな…。
・ごめんな…・すみません。
すみません。
できない…何で私できなかったんだろう今。
ここに来るまで着物に触ったことがなかった佑香
うちはここをこう折って…。
はい。
でこうしてる。
そしたら何か形が合うから。
いいじゃんもう…。
いや違う…じゃなくて…こうしてるでって言うだけで…。
別にそういう意味で言ってるわけやなくて。
聞こえるそういうふうに。
そういう…そういうんじゃないって。
え〜。
ただうちはこうしてるでって言っただけ。
そっちのほうがそろうやん…下の。
うん…。
柴田さん…2人って難しいですよね。
(柴田さん)難しい…。
短所もあるしな人間長所もあるしな。
「2人だから」それが支えになることもあれば「2人だからこそ」の難しさも
入門から3か月も過ぎると…
彩乃の舞はめきめき上達し佑香とは明らかに差がついていました
(井上さん)癖が出んようにきばったらいかんのそれは。
後ろつたないよす〜は〜…。
一方舞に自信のない佑香
不安は身支度ひとつにも表れてしまいました
(井上さん)ほんでこっち来なさいはい!始まりからそんなだらしない格好してたらいかんって毎日言うてんのに直らんな〜。
でこれがもう下がりきってるから下前が…。
・そうか…飛び出て…・
(井上さん)そうやねん。
・えらい静かどすな・後ろすんまへん。
どうぞ〜。
京の夏も終わりを告げる頃
その日は突然やって来ました
おかみさんから話があると呼ばれた彩乃
彩乃の「店出し」の日が決まりました
「店出し」とは舞妓としてのデビューのこと
1か月間見習い生活を送ることになりました
はい。
(松尾さん)そこへ座りなさい。
はい。
(松尾さん)まぁ彩乃ちゃん先に出はるけどこれはあの…ひがまないで次は自分の番。
自分の番なったら彩乃ちゃんよりも頑張らな…というようなファイトを起こさないかんいい?なっ!
見習い中は舞妓の髪形「割れしのぶ」を結い「白塗り」と呼ばれるお化粧の練習も始めます
一方「仕込み」のままの佑香は彩乃を「おねえさん」と呼び身の回りの世話をする日々
彩乃が出掛ける時には荷物を持って付き添います
それが園のしきたり
同じように稽古を重ねて来た彩乃がどんどん遠い存在に…
園が年の瀬を迎えた頃彩乃は「店出し」の日を迎えました
・はい取りましょう・
熊本から駆け付けた家族が見守る中支度を整えて行きます
ん?ふふっ。
お姉ちゃん?いえ妹どす。
妹?はい中1の。
・はいこんなんは?お兄ちゃん・・これはちょっと小っちゃい・・小ちゃい?・・小さい?これ…これは?・・こっちで行くわこれちょっと高いから…・高いから…。
花道を歩く彩乃
「まめ藤」という名前が授けられました
(カメラのシャッター音)
その時佑香は…
(佑香の声)舞も上手やし…何かお化粧も上手やし私からしたらあのコはもういいことしかない。
私って何があるんだろうとかって思いますよね。
彩乃と比べては自信を失って行く佑香
眠れない夜が続いていました
京都・園に再び巡って来た春
置屋の「多麻」にまた一人舞妓を目指す少女が入って来ました
どう思います?新しい仕込みさんが来てるんです…。
(ディレクター)そうそれホント思った。
もう1年ぐらい思い出すなと思って…。
夢に胸を膨らませ修業を始める少女
しかしそこに佑香の姿はありませんでした
ケータイにもね。
「え何?どうしたん」ってもう…。
「何があったん?」って言ったら「どうしたらいい?」って泣いて泣いて…。
休みを利用して故郷の島根に帰った佑香
生半可な気持ちで舞妓になるのは本人のためにならないとおかみさんは考えていました
辞めるなら辞める出るんやったら出る…という気持ちを切り替えて来なさい…とは言うたんやけどね。
舞妓になるために園に戻って来るのか
島根に残るのか
与えられた時間は1週間
同じ頃に入門し強い意志で夢をかなえた彩乃
しかし舞妓の世界では修業の厳しさゆえに入門しても夢をかなえられるのは仕込みの半数
♪〜おはようございます。
おはようございます。
おかみさんとの約束の日
佑香は舞妓になるために園の町に戻って来ました
(佑香さんの声)気にしてくれはる方がいるだけでいいですよね。
もう誰も気にしてくれないしもうあんたは辞めても別にいいみたいな空気になったらもうそれで本当に終わりじゃないですか。
でもそういう…。
戻ってからは苦手な舞に以前にも増して必死に取り組みます
15歳の佑香が気付いたこと
それは自分は一人きりではないということ
その答えをおかみさんは黙って受け入れました
間違うてもかまへんから。
そうや…そうや。
(松尾さん)まあな最初やからなそれはあるの。
そやからな心配せんかってええの。
ふふふ。
おおきに。
舞妓として独り立ちする日が近づいていました
佑香が京都・園に来て1年と2か月
ようやく門出の日を迎えました
どうでしょう?うん奇麗奇麗。
この眉覚えときや奇麗に描いてもろうたん。
両親のいない佑香
置屋のみんなの笑顔が何よりの祝福です
彩乃に遅れること半年
ようやく追い付いた佑香は彩乃と共に園の町で芸の道に精進することになります
(松尾さん)こっち向いてはい。
はいいってらっしゃい。
ほなおたのもうします。
はいいってらっしゃい気い付けてらっしゃい。
転んだらあかんよ!ヘヘヘ…。
片寄佑香改め「まめ菊」の誕生です
おたのもうしま〜す。
まめ鈴さんの妹さんのまめ菊さんです。
おたのもうします。
お母さんちょっと…宴会に行ってまして…。
そうですか…。
おたのもうしますおたのもうします。
15歳で飛び込んだ京都・園
夢に悩み夢に気付かされ自分の歩む道を見つけました
京都は今1年で最もにぎやかな祭りの季節を迎えています
わぁ!かわいい誰?この舞妓さん。
けんか売ってるんですよやめてくださいよ。
最近おしろいしてる時に一緒におしろいしてる時間が大体かぶるんですけどおしろいして喋る時は楽しいね。
すごい楽しいですやっぱり。
ほんまにくだらないことやねんけど楽しく…。
彩乃と佑香
共に夢をつかんだ16歳の夏
裁判に負けた日本の調査捕鯨
・これからクジラはどうなって行くんだろうと・
かつてクジラで栄えた町
岐路に立つ調査捕鯨の今を見つめます
2014/07/21(月) 00:50〜01:20
読売テレビ1
NNNドキュメント「舞妓になりたい 京都・祇園 15歳のこたえ」[字]
舞妓にあこがれ京都・祗園に飛び込んだ15歳の少女2人。彩乃ちゃんは几帳面でしっかり者。佑香ちゃんはおっとりとしてマイペース。待ち受けるのは厳しい修業生活だった。
詳細情報
番組内容
修学旅行で見た舞妓さんにあこがれた15歳の少女2人。故郷を離れ京都・祗園に飛び込んだ。田端彩乃ちゃんは、几帳面でしっかり者。片寄佑香ちゃんは、おっとりとしたマイペース派。男手ひとつで育ててくれた父親が亡くなり「祗園で生きていくしかない」と誓う。2人を待ち受ける厳しい修業生活。多感な少女が一つ屋根の下で暮らすうち、関係がギクシャクし始める。伝統と格式を誇る京都一の花街で2人は無事、舞妓になれるのか。
出演者
【ナレーター】
林マオ
制作
ytv
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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