(ヒョンソン)わ〜あれは…化け物だ!おいあの傘を片づけろ!早く!世子様。
心の声これはまた会えるという意味か?
(物音)まさかうちに刺客なんて来る訳ないわよね。
「ヘウソク」?
(陽明君)「夜も遅いのに何を悩んでる?その石に悩みを言ってごらん。
それは解憂石と言って悩み事を解決してくれる石だ。
きっと抱えている問題に答えをくれるはずだからもう安心して休むといい。
旅のお土産だ」。
また来たのね。
なんて人なの。
あれだけ言ったのに困った人。
さすが見事な腕前だなウン。
僕には剣術の才能が無いようだ。
何年たってもかなわない。
おケガはありませんか?若様。
その「若様」はやめてくれないか?何度も言ってるだろ。
全く頑固な奴だ。
それにしても陽明君様は遅いな。
約束の時間はとっくに過ぎているのに。
あの方がおられればこの庭もにぎやかになるのにお前と2人きりだと少し寂しい気がするな。
そこまでこの俺を恋しがってると知ってたらもっと早く戻ってきてやってもよかったな。
陽明君様!ハハハハいとしのホ・ヨム!首席合格だってな?あ〜おめでとう!陽明君様。
キム・ジェウン!ヤッ!何だよかわいげのない奴だな。
ウン。
お前は祝ってやらんぞ。
楽しい旅でございましたか?もちろん楽しかった。
アハハ。
さあかけがえのない竹馬の友のために貴重な豆腐を手に入れてきた。
酒の肴にして今夜は飲もう。
な?行こう。
(領議政)推薦のあった新たな侍講官候補者の名簿です。
(成祖)3人に絞ったのだな?はい。
この私と侍講院のおもだった者たちとで採点を致しました。
最も良い点を得た者たちでございます。
世子様。
お言いつけどおり今度侍講官になる者を探って参りました。
それで誰に決まったのだ?最終的に誰に決まったかは分かりませんが最後まで残った候補者の名簿をなんとか手に入れて参りましたぞ。
この名簿によりますとまずユン・ソンチョル…。
ユン・ソンチョルユン・デホキム・ギジュ。
そして次にパク・チホンユン・ピロンチョン・ミン。
…で最後にユン・シワンチェ・ビョンフンチェ・チス。
ご存じでいらしたのですか?それでも調べたつもりか?どうやらおばあ様の息がかかった人選のようだ。
とはいえ実際の手配はユン・デヒョンがしたのだろう。
それで?その他の情報は?本日の夕刻からまずは新たな講師が講義をするとか。
それが誰かは分かりませぬが…。
フン…どうせどいつも権力を手に入れ出世を望む老いぼればかりさ。
そのご様子だとまたもやすべての者を都落ちにさせるおつもりで?まだ王でもない私にそんな権限があるわけない。
という事は…。
選べる道はたった一つのみ。
拒否権の行使だ。
それは…世子様…。
では新米の講師がどこまで耐えられるか試してみるとするか。
世子様。
・
(ヒョンソン)世子様。
講師が参りました。
王様より侍講官を仰せつかりましたホ・ヨム世子様にご挨拶申し上げます。
(大妃ユン氏)何です?ホ・ヨムですと!?せっかくの侍講院の席に息のかかった者を据えられず乳くさい若造に結局その座をくれてやったというのですか!?その座がどれほど大事なものかそなたも分かっておろう!推薦には万全を期せと確かに申し伝えたはずです!ホ・ヨムですが世子様に太刀打ちできるとはまず思えません。
きっと自ら退散するはめに…。
なんと悠長な物言いじゃ!あの者を侮るでない。
王様の信頼厚い弘文館大提学の息子ぞ。
王様の考えが読めぬのですか!?この度の人事はいずれ朝廷から外戚を排除するという意志の表れ。
つまり王様はすでに新たな政局を描いているのです!「召さざるところの臣あり」。
己の師を臣下に据えれば国も治めやすくなるというもの。
師でありながら友でもある臣下か…。
これはいい。
実にいい。
ハハハ。
17歳…17歳だと!?なぜ父上はあんな若造をこの私に!?世子様急ぎホ・ヨムについて調べて参りました。
ホ・ヨムは文科を首席で合格し…。
あ〜黙れ!お前の情報はどうせ当てにならぬ!今回は間違いございません。
あのホ・ヨムという者は成均館の儒生の頃から名を馳せていた様子。
容姿端麗で抜群の知識に人柄も優れているというつまり非の打ちどころがないまさに完璧な学者の理想像なのです。
(ヨム)そこ…空いてる席かな?もちろん!
(ヒョンソン)成均館の重鎮をはじめすべての儒生の称賛と敬意を集めていたとか。
(ヒョンソン)老若男女身分の上下に関わらず周りの者すべてをことごとく虜にしてしまうほどの魅力があるゆえ「魔性の学者」と呼ばれておったそうです。
妓楼のウニャンが惚れたホ・ヨムとは貴様か!?ならば私と勝負…。
(ヒョンソン)彼を妬む者ですら…。
仲よくしてくれないか?
(ヒョンソン)たちまちその容姿と人柄に魅了されて自ら友にしてほしいと頼みだす始末。
そればかりか政治歴史哲学雑学に至るまで関心を持たぬ分野は無くしかもそれらすべてに精通しており学問など簡単だとのたまう超天才で…。
黙れ黙れもう黙らぬか!全く…目障りだ!後ろでも向いておれ!・お兄様。
ヨヌです。
ヨヌか。
入れ。
共に書物を読む時間が来たか。
では…今日は何を読む事になってたかな。
「史記」だったか「世説新語」だったか。
悩み事でもあるようなお顔ですね。
そう見えるか?もしや宮殿で何かおありになったのですか?兄上の事を世子様がわざと困らせているとか…。
あ〜いやそうではないが世子様から難しい課題を与えられたようだ。
難しい課題?何です?それ。
お手伝いします。
手助けしてくれるのか?世子様はどうやらこの私を誤解されているようで…。
そこでどう受け入れて頂こうかと考えていたところだ。
誤解とは?きっと複雑な思いなのであろう。
年若い私を師匠とせねばならない。
愉快ではないはずだ。
兄上のせいではないかも。
それは…。
心の声それは私のせいかも…。
すまん余計な心配をさせて。
そう案ずるな。
解決の糸口は必ずある。
お兄様。
何だ?兄上は世子様のお心を開きたいのですね?いい方法でもあるのか?本日の講義はこれにて終わりと致します。
恥知らずな奴だな。
何ひとつ教える事なく禄を食むとは。
恥知らずもいいところだ。
世子様はまだ受講なさる心構えができておりません。
そなたの方の準備不足ではないのか?では今日の講義の代わりに1つ謎かけをお出ししてもよろしいでしょうか?謎かけだと?さようでございます。
世子様が正解されたらお望みどおり私は侍講官の職を辞しましょう。
しかし万に一つ正解をお答えになれない場合は…。
その場合は?師匠への礼節を改め学ぶ者の姿勢をお見せください。
取り引きか…。
いいだろう。
申せ。
ならばおそれながら申し上げます。
この世の万物を一瞬で明るくできそしてまた一瞬で暗くできるものとは何だと思われます?意外と簡単そうだな。
そうたやすいものではございません。
そなたがそう思っているだけだ。
この次の講義でお答えを頂ければと存じます。
その時を機にそなたとは二度と会う事もなくなる。
(ミナ王女)お兄様。
お父様に叱られてようやく勉学に励む気になったのですか?うわ〜。
こんなにたくさん…これ全部お読みになるの?邪魔をしないでくれミナ。
遊んでる暇は無い。
さあほら出てってくれ。
世子様は急にどうされた?ヒョンソン。
そなたは何をしているのだ?私めがこうしているのは世子様の命を受けたからです。
世子様はただいま侍講院の課題を解いておられます。
課題って?一体どんな課題なの?下がれと言ったはずだぞ。
ねえ教えて。
課題って何なのよ?この世の万物を一瞬で明るくできてこの世の万物を一瞬で暗くできるものとは何だと思われますか?それは「まぶた」じゃない?ほら見て。
こうやって目を閉じると世の中のものは真っ暗。
けどこうして目を開ければ世の中みんな明るくなるじゃない!
(舌打ち)なんて程度の低い…聞いてあきれるわ!だからお前の相手はしたくないのだ。
勉学の邪魔だ。
もう消えてくれ。
何よ!正解は君主の政治だ。
「中庸」の一節に「中和の道を実現すれば天地は治まって万物は順調に育つ」とあった。
これはこれは王様…。
シッ。
・つまり一国の君主たる者は誠意と徳をもって国を見守り偏る事なく調和を成し万物を治めよという事。
さすれば民の暮らしは明るくなり逆の事をすれば当然民の暮らしは暗くなる。
よって答えは「君主の政治」であろう。
おそれながら私の答えとは異なります。
何だと…何と申した?つまり間違いだと言うのか?さようでございます。
ならば正解は何だと言うのだ?それは…。
「まぶた」でございます。
そなたは私をからかっておるのか!?世子様の意に反したお答えだとそのようになるのでしょうか。
な…何だと?経典などから答えの得られぬ問いは低俗だという事でしょうか?ならばそんな子どもじみた答えが正解だと申すのか!?子どもの目で見れば世の万物すべてが謎かけとなり世の万物すべてがその答えにもなります。
勉学において警戒すべき事を申します。
1つは自分は答えを知っているという傲慢さ。
もう1つは自分の物差しだけで物事を判断する偏見です。
その傲慢と偏見が世子様の目と心を閉ざしているという事にどうかお気付きください。
無礼の段なにとぞお許しを。
シッ。
「君主の政治」と申されましたがそれはそれでごもっともです。
ですが目を閉ざしたままではいかにして民の暮らしを見つめ帝王の道を知る事ができましょうか。
まずは教えを請う姿勢をお持ちください。
誰かおるか!はいただいま。
世子様。
何なりとお申しつけを。
茶と菓子の用意をするように伝えろ。
えっ…またどうして急に?講義を終えた後茶でも飲みながらわが師匠と親交を深めるためだ。
はい?という事はつまり…世子様。
本日これより師と仰ぎ心からの礼節をもって教えを請う事にしよう。
無礼の段は忘れどうか挨拶をお受けください。
世子もようやくまことの師匠に巡り会えたようだ。
(笑い声)という事はお兄様が…あの大層威張りん坊の世子様が侍講院の新米講師に最後は降参したって事?アハハハ。
(ミン尚宮)王女様。
笑い声が大きすぎますよ。
もう少しお行儀よく品を忘れずに。
全く見事なものじゃ。
あっ…。
一度は顔を見ておかなくちゃ。
その者に褒美を授けよう。
王女様まさか世子様のところへ参られようと…。
それとそのついでだ。
例の謎かけを私は難なく解いてみせたという事も教えてやらねば!王女様…お待ちを!
(ミン尚宮)王女様!王女様!お待ちくださいませ!王女様お待ちを…王女様。
1つ気になっているのだが…。
何なりとどうぞ。
もし私が正解したら本当に職を辞するつもりだったのか?もちろん覚悟はしておりました。
勉学だけでなく度胸も一流のようだな。
実は妹が勇気を与えてくれたのです。
どうしても気に入られたいならご機嫌を取るのも1つの手。
たとえ世子様の学習態度が多少悪かったとしても兄上がよい点を差し上げればいいのです。
確かにそれも一理あるな。
けれどへつらって得た心など長くはもちません。
相手の真心を得なければ結局意味は無いのです。
全くそのとおりだ。
奸臣への道はたやすく忠臣への道は険しくてもどちらの道が世子様のためになるのかまずはそれが第一でしょう。
奸臣となり偽の心を得るより忠臣となりひるまず意見をする。
そうだな?世子様はきっと聡明な方です。
今はあらぬ誤解をされているとしてもいつか兄上を忠臣だと分かってくださるはず。
兄上元気をお出しください。
賢い妹君だな。
されば妹君の年は?13でございます。
13歳?13の…妹と悩み事を語り合うのか?世子様。
おいれした茶が冷めてしまいます。
香りが消える前にどうぞ一服してください。
ああそうだな。
師匠もさあ遠慮なく。
そうだ。
ならば今日私を諭したのは師匠ではなくて師匠の妹君か。
ある意味そうとも言えますが…。
ならばこの珍しい飴を食べる資格は妹君にもあるな。
はい?おいヒョンソン。
はい世子様。
この黒飴を包んできてくれ。
わが陰の師匠賢い妹君に贈るのだ。
なあヒョンソン。
はい世子様。
たった13歳の娘がそんなにもしっかりしているとは信じられるか?あの方の妹君ならそれもありうるかと。
あの方自身たった17歳で首席合格した天才ですし…。
今何と申した?師匠は首席合格と申したか?いつだ?いつの話だ?この度の文科です。
私は文科に首席で合格した兄の放榜禮のために来たんです。
なぜもっと早くに言わない!?私は先日申し上げようと致しましたが世子様が私の情報は当てにならぬと仰せられたもので…。
世子様からですって?そう。
教えを受けたお礼だそうだ。
お礼なら兄上が頂くべきでしょう。
なぜ私に?それは…世子様へ意見するよう勇気づけてくれたのはお前だと言ってしまったからだ。
えっ?それで世子様は…?「諭してくれたのは妹君だ」と言われお礼をくださった。
他に何かおっしゃってませんでした?そうだな…これといって特には…。
あ〜謎かけもお前からかと尋ねられた。
何の謎かけ?実は世子様に1つ謎かけをお出ししていた。
ああそう…。
何だかさっきから妙にソワソワしていないか?えっ…いえそんな事ありません。
(ユン・スチャン)功労のあった家臣を冷遇するとはあんまりだ!逆賊から王様を守ったのは一体誰だとお思いなのか。
今あのように安泰でいられるのは誰のおかげかという事だ。
申すまでもなく大妃様とユン・デヒョン様のおかげだろう。
功臣の団結を促す催しすら行わずましてや我々を排除しようとするとはどういう事だ!これまでの例にならえばユン・デヒョン様は領議政の座にとうに就いておっただろう。
ホ・ヨンジェ。
あやつから葬らねば。
あの者が大提学の座に就いてから諫言を担う部署がこぞって声を上げ始めたのだ。
外戚を弾劾する上訴が毎日のように上がってきてみろ。
王様の気持ちが傾くのも無理ないわ!王様は侍講院の人事で大提学の息子を登用した。
これはゆくゆくホ・ヨンジェを支えるという王様のご意志とも見て取れます。
急ぎ手を打ちませんと。
単に急げばかえって己が血に染まるぞ。
ならば何かいいお考えがおありですか?ある地位にさえ就ければ他の地位は手に入ったも同然。
そう慌てぬでもよい。
ハハハハ。
(ユン・ボギョン)お帰りなさい父上。
(キム氏)全く…こんなになるまで飲んでらっしゃってもう…。
ねえすぐに蜂蜜水を持ってきて。
さあ中に。
お前…宮殿見物でもしてみるか?えっ?望むならお前をあそこに住まわせてやろう。
心の声そして私は府院君になる。
(キム氏)あ〜しっかりなさって。
(ソル)急に紙が入り用という事は手紙でも書くのですか?手紙ではなくて…反省文ね。
えっ!?反省文を書くのにこんな値が張る紙をお求めに?訪ねていってひたすら謝ればいいじゃないですか。
そう簡単にお会いできるようなお方じゃないの。
けど王様や世子様ではありませんよね?なら直接謝るかさっさとムチで打たれて終わりにした方が…。
ムチで打たれるのは構わないけど万一兄上に迷惑がかかったらと心配で…。
・
(鉄を打つ音)すみませんがお嬢様ちょっとあっちの鍛冶屋さんに行かせてください。
すぐ戻るので!あっ!あ〜。
(チョ)お嬢様!さあお嬢様お立ちを。
あなたどこ見て歩いてるの!申し訳ありません。
お許しを。
おケガはありませんか?汚い手で触るんじゃありません!いいのよもう。
わざとぶつかったんではないでしょう。
どうやらとても急いでいたようね。
私は平気だから早く行きなさい。
失礼しました。
感謝しますお嬢様。
(店主)こちらです。
またどうぞ。
注文した飾り物を取りに来ました。
はい少々お待ちを。
うん…あら?どうかしたの?巾着が…。
お嬢様。
ここでしばしお待ちくださいませ。
(鉄を打つ音)危ないからあっち行け。
おじさん。
鎌とか鍬とかそういうのじゃなくて剣は売らないの?兵士が使うやつ。
(頬を打つ音)急に何をするんですか?しらを切るつもりだね。
巾着を返しなさい!巾着って何の…?気付かないと思った?お前はわざとぶつかってきてホコリを払うふりをしながら巾着を盗んだだろう!そんな…盗んでませんよ!全く…性根の腐った子だ!その顔に「泥棒です」と彫ってもらったらどうだい!どこにあるの?ほら出しなさい!だから巾着なんて盗んでませんってば!
(ユン・ボギョン)やめなさい!これはお嬢様。
こんな道の真ん中で…。
人が見ているじゃないのみっともない!どうか信じてください。
私は決して盗んでいません!そう身に覚えのない事だと言うのね?ええそうです。
なら…。
それを証明して。
お前が泥棒ではない事を。
(雷鳴)
(雨音)あ〜。
うわ〜。
ここは温室というものですね。
ほう…よく知ってたな。
書物で見ただけで実際見るのは初めて。
あの窓は油を塗った紙ですね?日の光は通して風は防いでくれる。
うわ…。
陽明君様が造られたのですか?草花にとても入れ込んでいる王族の者がいてな。
どうせ職務に就けないのなら講義に出ても無駄だとか言って大枚はたいてここを造ったという訳だ。
回想兄がそのようにしか生きられないのは私のせいだ。
父上の目を恐れてか兄上が会いに来なくなって久しい。
まあそのおかげで俺も時々使わせてもらってる。
衣服を乾かすにもちょうどいいだろ?陽明君様も宗学で学ばなくなって久しいと聞きました。
なあこれはどうだ?菊の花は王様が唯一好まれる花なんだ。
宴会の飾りには欠かせないって。
これなら反省文の代わりになるぞ。
王様はどんな方ですか?どんなお父様なのか知りたいんです。
うん…そうだな…。
どう言ったらいいのかな。
太陽と月のように光を放って知恵にも長けた方だ。
常に王様はこの国と民の安泰を考えておられる。
(成祖)調子に乗るでない!一介の王子にすぎないお前がどんな意図を持って帝王の学問を学ぶというのだ!刃のような厳しさを持っているが一方ではとても慈愛に満ちた方だ。
回想
(成祖)あ〜世子よ来たか。
世子は「小学」を短期間で学び終えたとか。
ならば世子を指導した官吏たち全員に褒美を遣わそう。
(成祖の笑い声)まあとにかくすばらしい方だ。
宮殿へは行かれないのですか?旅から戻って以来家に引きこもっているそうじゃないですか。
ヨムがそう言ってたのか?そういう訳じゃ…。
でもあなた様を待っておられる方がいます。
そのような者が一体どこに?世子…。
あ…いえ世子様もお待ちでしょうしきっと王様も待っておられます。
どちらもお忙しい身。
俺を待つほど暇じゃないだろ。
待ってますって。
詩の心得がおありなら待ち焦がれる気持ちが分かるでしょう?思いが募るばかりだと病になります。
そうだから…。
心の声高貴な世子様が塀まで越えようとなさった。
だったら離れの塀を越える俺の気持ちも分かるだろ?それとこれとは別の話です。
何がどう違う?とにかくまずはすぐに宮殿に出向いてご挨拶なさってください。
(笑い声)真面目に言ってるのにどうして笑うんです?久しぶりだな。
お前が俺の顔を見てこんなに長く話すのは。
ご忠告はありがたいが…。
あっ。
まずは自分の事をやれ。
あ〜!どこの使用人なのか早く言いなさい!黙ってたら弁償してもらう事もできやしない!どうして教えようとしないの?ほう…お前の主人もグルという事か?この小娘!役所に突き出されてもいいのかい!?だからちゃんと前見て歩かなきゃ。
この私が一番気に入っている服を汚しておいてタダで済むものか。
盗みをしたですって!?ええよりによってユン様のお嬢様の巾着をね。
すぐに役所へ突き出し顔に彫り物をって勢いでしたがユン様のお嬢様が割って入り屋敷に連れていきました。
(チョ)強情だね。
むしろを持ってきて。
(下男)はい。
ソル!お嬢様。
大丈夫?大丈夫なの?どういう事ですか?たとえ落ち度があったとしてもここまでするなんて…。
(ユン・ボギョン)騒がしいわね。
失礼します。
弘文館大提学の娘ホ・ヨヌと申します。
家の使用人がお嬢様の巾着を盗んだと聞きました。
ですが何かの間違いだと…。
なぜ手をあげた!?私はただお前たちに真相を探れと言っただけだ!いや…しかし先ほど確かお嬢様が死なない程度に殴れと…。
申し訳ございません。
何も話さないので気持ちがおさまらずつい…。
頭を下げる相手は私か?申し訳ありません。
いくら尋ねてもどちらの使用人か申さなかったものですから…。
無知な者たちによるこの度のご無礼どうかお許しを。
ですが身分卑しき者にはさぞ手がかかるでしょう。
もとより手癖の悪い者であればなおさら。
いつまた何をするか分からない。
早めに売り払うのも一案かと。
とりあえずなくされたお金を弁償させて頂く事で…。
それなら結構。
こちらもそちらの財産を傷つけました。
お互い水に流しましょう。
お嬢様。
この使用人は売り買いする品物ではなく私の友人で家族同然なんです。
えっ?私は人に貴賤は無くとも人格には貴賤があると思います。
どれほどお金をなくされたか存じませんが使用人の心の傷とは比べようもございません。
なに…どういう事?それではお許し頂けたとして家に連れて帰ります。
ソル行こう。
平気?何なのあれは…!黒飴を賜った妹からのお礼です。
鉢植えのようだが何を植えたのかな?私もよく分かりませんが知人の温室から種をもらったようでしてオンドルに置けば竹筒が温室になるそうです。
では本日の講義を…。
妹君はどんな人なのだ?はい?師匠の悩みを聞いて解決策まで出すぐらいだから間違いなく聡明なんだろうが一体どんな方なのだ?世子様今は講義の時間でございます。
兄妹の仲がとてもよいので羨ましいのだ。
妹は毎晩私と書を読みいろんな話もできる者でございます。
妹君と共に書物を読むのか?はいさようで。
妹は幼い頃から書物が大好きでして私も学ぶところが多いのです。
わが妹のミナとは雲泥の差だな。
ミナときたらいまだ漢字がほんの少し読める程度。
おまけにわがままで…。
(泣き声)あ…ミナ王女…。
おいその格好は何だ?お兄様大嫌い!えっ…だから一体どうした?これは何のまねだ?私の悪口言った!今この人の目の前で!イヤイヤイヤ!世子様の言った事は全部でたらめ!私はわがままじゃなくおしとやかな女子だ!漢字だってほとんど読めるんだから!分かりました。
王女様の言う事はよ〜く分かりました。
ですからもう泣かないで。
かわいいお顔が台なしになってしまいます。
わ…私はかわいい?はい。
なに…そんなにかわいいか?
(ミン尚宮)いらした。
王女様。
早くお連れして。
この字を見てみろヒョンソン。
この手紙…13歳の娘が書いたと思えるか?漢字を読める女子が珍しい中これほどの字まで書くとはまさにお見事。
それでまたどのような内容で?イ・ギュボの詩だ。
「山に住む僧侶が月明かりを欲しがり月が映った水を瓶にくんでいる。
寺に戻れば僧侶は気付くだろう。
瓶が傾けば月明かりは消えてしまうと。
かように月明かりを留めようとするならまだしも無礼な私をお心に留めて一体何になりましょう」。
「隠月閣での事はなにとぞもうお忘れください。
反省しております」。
私の謎かけは解けたのだな。
「忘れてくれ」だと?見直したところなのに…バカを言うな。
心の声私がお前を忘れるはずがない。
王女様お待ちを!お待ちください!お父様。
お〜ミナ王女ではないか。
お父様。
ご機嫌麗しくていらっしゃいますか?ミナ王女がいれば病も逃げていってくれそうじゃ。
ところで王女がここに何の用かな?お父様。
私も学問を学ばせて。
アハハハ!お〜ついに学問への興味が湧いてきたか。
ええ。
私もぜひ世子様の師匠に教わりたいと思います。
ホ・ヨムにか?ええ。
それはならぬな。
なんでです?どうしてダメなんですか?その者は世子の師匠だ。
よって王女がその者に習う事はできぬ。
そんなのイヤだ!絶対あの者に教わるんだから!こらこら。
ならぬものはならぬ!わがままを言ってダダをこねてもダメだ。
(泣き声)どうかご容赦のほどを。
学友と申したか?さようでございます。
お世継ぎには早くからご学友を付けられたようにこの際王女様のために共に遊んで共に学ぶ同年代の友を付けてはいかがでしょう。
ついては臣下の娘たちから品行方正で賢い者を選びご学友にすべきかと存じます。
本来は王子のために付けるものだがそれもそうだな。
それで王女に礼儀作法が身につくなら悪くはないだろう。
してふさわしい者はおるのか?年齢や振る舞いどれを取りましてもユン・デヒョン様のご息女がふさわしいかと。
ユン・デヒョンの娘か…それはよい。
ならばホ・ヨンジェの娘も迎え入れてはどうかな?王女様の学友ですか?
(ホ・ヨンジェ)そうだ。
3日に1度宮殿に出向き王女様のお相手をし王妃様からのご指導を受ける。
やってみるか?宮殿ですか?嫌か?そうではありませんが…。
気が進まぬようなら私から辞退する旨王様に頼んでみよう。
(シン氏)お休みになられないのですか?まさかヨヌが断るとでも申しましたか?やると言ってくれた。
ではなぜ…。
宮中とはな1歩動こうとするにも慎重にならねばならん場所なのだ。
そこへわが子を2人共行かせるのはどうにも気が重くてな。
されどただ王女様のお友達になるだけでしょう。
名分やもくろみが無い限り宮中で何かを始める事はない。
ご学友の人選に何かたくらみがあるとおっしゃるのですか?取り越し苦労ですよ。
政治とは無縁の子どもの話です。
…かもしれんが何か胸騒ぎがする。
いま一つ気が乗らんのだ。
うちのヨヌは高貴な運命を背負った子だそうです。
命に代えても守ると申した者が…。
誰がそんな事を?そう言ってくれた者がいたのです。
だからご案じなさらずにもうお休みください。
ねえアリ。
元気だったかしら?長らく会いに来る事ができなくてごめんなさい。
(アリ)私はもう死ぬけど私の代わりに守ってほしい子がいるの。
教えてちょうだい。
私が守るべき子は誰なの?
(王妃ハン氏)ミナ王女はいつになったら物事の分別がつくのか…。
フフフフ大丈夫ですよ。
両班の娘たちと触れ合えばきっと王女も感じるものがあるはずです。
大妃様。
星宿庁の国巫が先ほど都に到着したとの知らせが入りました。
そうですか。
急いで戻ってくれたのね。
星宿庁の国巫とは祈とう行脚の旅に出ていたチャン・ノギョンの事でしょうか?選ばれし娘たちの顔の相を見てもらおうと思って呼んだの。
なぜ学友たちの顔の相を?とにかく宮殿に迎え入れる娘たちですから慎重に慎重を期さなければなりません。
もしかするとその中に世子の妃となる者がいるかも。
えっ?この先王妃の役目は重大ですよ。
(チャンシル)あっ。
回想
(アリ)太陽に近づいたらその身を滅ぼしてしまうけれど太陽を見守らねばならない運命を背負った子なの。
その子が無事でいられるようあなたが守って。
心の声ふたつの月…。
2014/07/20(日) 23:00〜00:00
NHK総合1・神戸
太陽を抱く月(2)「ふたつの月」[二][字]
二つの太陽と一つの月。天のいたずらが過酷な恋の始まりを告げる…韓国で視聴率46%を記録したファンタジー・ロマンス史劇。
詳細情報
番組内容
王位後継者フォンは、偶然に出会った聡明(そうめい)な少女ヨヌに再び会いたいと願っていた。一方、宮廷とは距離を置いて暮らすフォンの異母兄・陽明君(ヤンミョングン)は、長旅から戻ると真っ先に恋しいヨヌに会いに行くが、ヨヌはそっけない。親友であるヨヌの兄ヨムとウンとは、久々の再会を喜ぶ。宮廷では王・成祖(ソンジョ)が、フォンの新しい講師を決める。フォンはその講師が、まだ17歳の若いヨムと知り、憤慨する。
出演者
【出演】キム・ユジョン…沢城みゆき,ヨ・ジング…新垣樽助,イ・ミノ…小松史法,キム・ソヒョン…渋谷はるか,イム・シワン…佐藤拓也,イ・ウォングン…保村真,チン・ジヒ…小林由美子,ソ・ジヒ…小松由佳ほか
原作・脚本
【原作】チョン・ウングォル,【脚本】チン・スワン
監督・演出
【演出】キム・ドフン,イ・ソンジュン
制作
〜韓国 MBC/Pan Entertainment制作〜
ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ
ドラマ – 時代劇
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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