NHKスペシャル 認知症800万人時代「認知症をくい止めろ〜世界の最前線〜」 2014.07.20

認知症が悪化してしまった95歳の男性。
このあと劇的に症状が改善します。
入院したところすっかり意欲がなくなりこのまま寝たきりになるのではと心配されていたんです。
ところが2か月後には…。
こんなに元気に。
男性に一体何が起きたのでしょうか。
今年に入ってこれまでの常識を覆すような認知症対策が世界中で次々と成果を上げているんです。
まずは薬。
認知症の進行をくい止める可能性のある薬が意外なところで見つかりました。
そして介護者を悩ませる徘徊や暴力などの症状。
それがある方法でこんなに穏やかに…。
認知症が心配で心配でしかたがないというあなたに…。
大切な家族が認知症になってお悩みのあなたに…。
認知症をくい止める世界最前線の情報を一挙にお伝えします。
すごいじゃないですか。
ビックリな映像。
これ本当なんですか?本当です。
まさしく私は認知症が今…もうすぐ71ですが心配で心配でしかたがないのと…大丈夫かな思ってそれが…。
大丈夫です。
ご期待下さい。
まずこちらからご覧頂きましょうか。
認知症になるいろんな病気があるんです。
その7割を占めているのがアルツハイマー病。
こちらご覧下さい。
なんと25年前からアミロイドβという原因物質が脳にどんどんどんどんたまっていくんです。
ははあ…。
そしてもう一つこちらの線。
赤いライン。
これは脳の海馬という記憶をつかさどる…。
そうですね。
その大きさの変化を表してるグラフです。
えっ?海馬が小さくなっていくんです。
海馬って同じ大きさでずっといるんじゃなくて?はい。
このアルツハイマー病では縮んでいってしまって発症の5年ほど前から軽い物忘れというのが症状として現れてきます。
ここがいわば予備群の場所。
5年前という事ですね?大体それぐらいですね。
そして発症。
海馬はどんどんどんどん縮小していって記憶力低下していきます。
それだけじゃありません。
なるほど。
すごく長い道のりなんですよ。
という事はある日突然じゃなくって…今回はこの予備群から発症初期。
ここではなんと薬の研究が進んでいます。
そして介護が必要になったこちら。
ここでは世界中が注目しているある介護の技術があるんです。
介護に技術があるんですか。
ビックリしますよ。
そして予防ですね。
という事でまず最初はここです。
予備群から発症の初期。
アルツハイマーをくい止めるある動きがあります。
そうなんです。
文枝さん。
その可能性を秘めた薬が今年2月日本で見つかったんです。
きっかけは淡路島で行われた調査。
なぜかアルツハイマー病の進行が遅い人たちがいるという報告でした。
その一人…身の回りの事を一人でこなすのが難しくなる時期です。
ところが…。
見事な手つき。
多少の物忘れはあるもののこれまでどおり夫婦2人の生活を続けています。
おみそ汁に…。
みそ汁によ。
5年前認知機能を検査したところ生田さんの成績は30点満点で23点。
初期のアルツハイマー病と診断されました。
今年行った検査でも成績は維持されていました。
生田さんの主治医…生田さん以外にも明らかに症状の進行が遅い人たちがいる事に気が付きました。
調べを進めると進行が遅い人たちに意外な共通点が浮かび上がってきました。
シロスタゾールという薬をのんでいたのです。
シロスタゾールはそもそも脳梗塞の再発を防ぐための薬。
血液をサラサラにする働きがあります。
詳しく調べた結果通常は時間がたつにつれ認知機能が低下していくのに比べてシロスタゾールをのんでいる人たちは認知機能の低下が80%も抑えられている事が分かりました。
一体シロスタゾールにどんな力が秘められているのでしょうか。
国立循環器病研究センターの猪原匡史さんはマウスにシロスタゾールを与え脳の変化を詳しく調べました。
すると脳にたまっていたアルツハイマー病の原因物質アミロイドβが減少したのです。
アミロイドβは神経細胞が働くと発生する老廃物です。
普通は血液に排出されます。
ところが量が多くなり過ぎると血管の壁の中に詰まってたまり始めます。
すると血管が切れ栄養と酸素が届かず神経細胞が死滅。
認知症を悪化させます。
シロスタゾールにはそれを防ぐ力がある事が分かりました。
血管の筋肉を刺激し動かす働きがありそれがたまっていたアミロイドβを取り除いてくれたのです。
脳の血管の断面です。
シロスタゾールなしの場合は血管の壁にアミロイドβがたまって膨らみ内側がボロボロです。
シロスタゾールありの場合は血管が一目で分かるほどきれいな状態です。
身近にある薬の効果を生かす戦略。
世界では更に加速しています。
アメリカで今特に注目されているのがインスリン。
糖尿病の薬です。
よく耳にしますよね。
実は最近になってアルツハイマー病では脳の糖尿病とも言える状態が起こっている事が分かってきました。
糖尿病はインスリンの働きが悪くなり細胞が糖をうまく取り込めなくなる病気です。
糖を取り込めないと細胞がエネルギー不足に陥ります。
赤色は脳の中で糖を取り込む力が低下した場所を示しています。
これはアルツハイマー病発症の15年前。
徐々にその面積が広がっています。
そして発症。
脳全体がエネルギー不足に陥っていると考えられます。
糖尿病ならインスリンを送り込めばよいのではないか。
アメリカでは糖尿病治療で使われるインスリンを直接脳に届ける治療法の試験が進んでいます。
(ブザー)試験の結果です。
インスリンを投与すると赤色の面積が減少。
特に悪化していた黄色の場所は消えていました。
インスリンを多く投与したグループほど認知機能の低下が抑えられていました。
新薬ではなく既にある薬でアルツハイマー病をくい止める。
新たな戦略が世界の潮流となっています。
昔子どもの頃母がよう「長生きすればするだけ命助かる道は増える」言うてたけどまさに今その話かなと思って。
ちょっとでも長生きするとね。
長生きしとったらそういう希望はあるかも分からへんという事ですね。
淡路島で発見されまして。
発見されました。
シロシタカレイと違って…何でした?シロスタゾール。
シロスタゾール。
既にもう出てる薬で応用が利く可能性が見えてきたというのはかなり期待していいですか?ええ期待して頂いていいと思います。
そんなあるんですか。
製薬会社からその薬が出るのはどれぐらい先になるんですか?15年までになってしまいますやん認知症に。
師匠間に合いまっか?それを言うてまんねん。
(綾戸)腹立つね。
新薬はですね。
従いまして一つの臨床試験で少なくとも3年かかります。
軽い物忘れぐらいの方からのむ薬なんですか?そうですね。
軽い方だけに有効性がある。
重症になったら効かない?ええそう考えてます。
でもそれが分かっただけでも進歩ですよね。
(綾戸)直行やな鼻から。
鼻の奥の嗅粘膜という所には脳の出店が来てるんですね。
出店が?はい脳が伸びてるんです。
そこの頭蓋骨の壁に小さな穴が何十も開いてるんです。
壁に穴が開いてるんですか?そこに脳神経の一つの嗅神経というにおいを感じる神経が通っているんですね。
そこの神経の所から吸収されて海馬に近い所へかなり効率よくインスリンが入っていくんです。
穴が開いてるから吸収できるという事ですか。
脳の中は別世界なんですね。
血液の中にインスリンがたくさん増えていても脳の中は足りない状況になっているんですね。
そういう事もアルツハイマーのいろんな事が分かってきたから使ってみたらどうかという動きになっているという事でしょうか?そういった認知症の…という動きが出てきたという点では…期待の光が見えただけでもありがたいじゃないですか。
さあ続いてはこのあと…ケアする時暴力とか徘徊とかケアの拒否をされてすごく介護される方大変なんですね。
行動・心理症状って呼ばれるんですがそれをある技術を持つと穏やかになるっていうものが…その辺りからご覧頂きましょう。
この日フランスから来日したのはイヴ・ジネストさん。
ヨーロッパを中心に活動しているこの道35年の認知症ケアの専門家です。
ジネストさんらが開発したユマニチュードと呼ばれるケアの方法。
認知症の人に対して徹底して人間らしく接する事で行動・心理症状を和らげる事ができるとされています。
今認知症の人のケアに悩む日本の医療や介護の現場を回ってユマニチュードを伝えています。
(ノック)アルツハイマー型の認知症と診断され13年になる…や〜や〜ややや…。
ふだんの花塚さん。
声を上げたり突然怒りだしたりコミュニケーションをとる事が困難です。
周りの人を刺激してしまい介護が難しくなる事も…。
や〜や〜ややややや〜!ジネストさんユマニチュードを使って動きが悪くなってきた腕のリハビリを行ってみます。
(通訳)目を見て下さい綾子さん。
目を見てもっと。
僕の方に顔を向けて下さい。
こっちに顔向けて下さい。
手を貸して下さい綾子さん。
そうです。
アリガトウ。
この日いつもの声はほとんど出てきませんでした。
サヨナラ。
(笑い声)おかげさまで。
認知症の人とのコミュニケーションを改善するユマニチュード。
大切なのは…この4つのポイントです。
それではどのように接するのか詳しく見ていきましょう。
認知症と診断され12年になる…2年前足を骨折してから寝たきりの状態です。
ハロー。
コンニチハ。
こんにちは。
ワタシハワタシハワタシイヴデス。
ジネストさんまず岡さんを正面から笑顔で見つめます。
認知症の人は視界の中心にいる人しか認識できない場合があるためです。
(ジネスト)オカサン。
触れる時は優しくつかむのではなく動こうとする意志を生かして下から支えます。
お世話をする時には実況中継をするように話しかけ続けるのがポイント。
認知症の人は何をされているかすぐに忘れてしまう事があるからです。
外見に行きましょう。
お天気がいいですよ。
そして寝たきりにさせない事。
うわっすごい!
(ジネスト)12…。
大丈夫大丈夫大丈夫ですよ〜。
椅子お願いします。
大丈夫大丈夫…すご〜い!岡さんが歩いたのは2年ぶり。
ジネストさんが来てから僅か20分後の事でした。
ハハハッ!
(笑い声)ハハハッ!よかったね。
なぜ笑顔で見つめ話しかけると認知症の人とのコミュニケーションが改善するのでしょうか。
実は症状が進んだ人にもさまざまな認知能力が残されている事が分かってきたんです。
認知症が進むと苦手になるのは顔を見てそれが誰かを判断する事です。
誰の顔かは分からなくなっても表情を読み取る事は?感情を読み取る力はあまり衰えずに残っています。
この人が一番楽しそうだと思います。
どんなね気持ちで言ったかちょっと考えてみましょう。
声から感情を読み取る力も残っています。
(モニター)どうしてですかね?認知症の人の心に届くケア。
病院を飛び出し家庭でも始まろうとしています。
目を開けて。
肺炎で入院した事がきっかけで認知症が悪化。
このままだと寝たきりにならないか心配されています。
そこにユマニチュードを考案したジネストさんが訪れました。
(ジネスト)ハロー。
ジネストさんが手を握り見つめて話しかけると久万さんも少しずつ体を動かし始めます。
はい万歳〜。
(通訳)両方上げて下さい。
バンザイ。
(ジネスト)アンドゥトロワアップ…。
アンドゥアンドゥ。
退院後もユマニチュードを続ける事になりました。
このケアを家庭で行うための基本を妻のかね子さんは教わりました。
ありがとうございました。
(取材者)うわっすご〜い!
(かね子)足上がらんと階段上がらんないでしょ。
(取材者)階段の練習なんですね。
自宅でリハビリに励む久万さんです。
妻のかね子さんのユマニチュードを使ったサポートで今では毎日歩く訓練や柔軟体操に取り組んでいます。
会話をする力そしてこのとおり笑顔も取り戻しました。
(取材者)へえ〜!
(取材者)大した事ありますよ。
すごい。
偉いもんやね。
いや〜ええもん見ました。
綾戸さんずっとうなずいてらして。
いやいや大きいうなずいて。
これほんまに…。
お母様がねあの一緒で…。
そうだったんですか?もう私の息子の顔見ても何か誰か分からんみたいな顔してて母。
それから鉛筆背中にポ〜ンと投げられたりいろいろあったんですよ。
和田さんはねプロの介護の現場でずっと。
実際にはユマニチュードで見られたような事っていうのは日本中の介護の現場では普通にある。
ない所もありますけどある所もたくさんあって。
みんな人としての経験上…いっぱい経験ある訳ですよ。
それで先ほどのユマニチュードですよ。
実はそれを日本へ導入しようとして働きかけてらっしゃるのがこの本田美和子さん東京医療センターの医長です。
今日ちょっとその技術を哲学の部分を含めて教えて頂きたいと思います。
よろしくお願い致します。
文枝さんちょっといろいろご用意しましたので…私が!?受けて頂こうかと…。
「似合いまんな」言うたら怒りますやろな。
似合う年にはなってきたと…。
じゃあよろしくお願い致します。
ユマニチュードというのは耳慣れない言葉と言われる事が多いんですけれど大切な事はビックリさせないという事なんです。
うなずいてらっしゃいます綾戸さん。
ビックリさせない。
ビックリっていうのはねほんまに師匠なあビックリって私らは平気やけど母親にしたら「どっから来てん?」みたいな。
あれがもう全部を狂わしてしまうねん。
その日の動きをね。
はいそうなんです。
私が何か文枝さんにお伝えしたいと思う時に…その方の後ろにいたとしたらずっと追い越すんです。
このくらい。
「こんにちは文枝さん」というような感じです。
初めて見る顔やからね。
余計…。
ビックリします。
今の文枝さんは私がこのくらいにいればお分かり頂けますけど…ちょっと近すぎますよね。
そうなんです。
すいません失礼致しました。
という事は私は母は分かってないんですけどその場合でも向こうから来て…。
(本田)…の方がいいです。
遠くから目を合わせて…例えば車椅子を押す時にはどうしても後ろに行ってしまいますのでこうなってしまうと押している相手には私の姿は見えないし誰もいないように感じる訳ですね。
なので私はここにいますよとお伝えするためには…ちょっと重みをかける感じ。
軽くじゃ駄目なんですか?軽くというよりは「ここでいるからね。
大丈夫だよ」という事を伝える。
ここに手あるいう事はえらいもんでんな。
「ここにいるからね」という事をお伝えしながらあとはお話をしながらゆっくり行くという感じですね。
じゃあお帰り頂いてこちらの世界に。
もうちょっと。
それはできるだけにっこり。
距離もおかしいなと思うぐらい近くでこんな感じで。
そうなんです。
普通の人だったらこんなになっちゃいます。
近すぎるぐらいがちょうどいい。
目が合ったなと思ったら触ってそして「お母さん」と声をかけるという。
是非文枝さんお母様がここにいるっていう感じで最高の笑顔をちょっと見せて頂けないかと…。
どうでしょう?今の笑顔。
ええ感じですやん。
ところで私はいつまでここに座ってたらいい?もうそろそろよろしいか?今の中で触るというものもありましたけれども実は最新の研究で…そういう研究が出てるんですね。
その辺りちょっとご覧頂きましょう。
もう降りてよろしか?は〜い。
介護の現場を悩ます徘徊や暴力などの…そのメカニズムの研究に取り組むワシントン大学のペスキンド教授です。
ペスキンド教授が目をつけたのは…ストレスを感じた時に分泌されるホルモンです。
アルツハイマー病の患者で調べた結果です。
ストレスホルモンの量が多いと行動・心理症状が頻繁に起きている事が分かりました。
更にアルツハイマー病だとストレスホルモンが通常より多くなりやすい事が分かってきました。
ストレスがなくなった時脳がストレスホルモンを減らすようにブレーキをかけます。
このブレーキ役の一つが海馬なんです。
海馬は記憶に関わるだけでなくストレスホルモンを減らす役割も果たしています。
ところがアルツハイマー病になると海馬が萎縮しストレスホルモンを減らすブレーキの機能が弱まります。
するとストレスホルモンが過剰になり脳が興奮した状態が続いてしまいます。
そのため暴力などの行動・心理症状が起きやすくなるのです。
行動・心理症状の原因だと分かったこのストレスホルモンを介護の力で抑える事ができないものか。
アズサパシフィック大学のウッズ准教授はその研究に取り組んでいます。
ウッズさんたちはまずアルツハイマー病の人に優しく触れるケアを行いました。
そして触れるケアのあと唾液に含まれるストレスホルモンの量を計測。
その結果触れるケアをした人たちのグループは海馬が萎縮していたにもかかわらずストレスホルモンの量が減っていたのです。
なぜ減ったのかウッズさんが考える仕組みです。
優しく触れられるとその信号が脳に伝えられ心地よいと感じます。
すると脳は気分を安定させるホルモンを分泌させ脳の興奮が治まります。
その結果ストレスホルモンの分泌が減り行動・心理症状が治まるというものです。
積極的に触れる事で実際どれぐらい行動・心理症状を和らげる事ができるのか。
日本の介護現場で確かめた人たちがいます。
こうやってね少しね気持ちいいかな?こうやってやらせてもらってもいいかな?いいよ。
この認知症の専門施設では入居者に優しく触れるケアを週5回6週間続け行動がどう変化するか研究を行ってきました。
89歳のこの男性去年交通事故で入院して以来認知症が進行してしまいました。
この施設に入ってからも攻撃的な言動や徘徊が続いていました。
お寺に行きたいんですか?うん。
優しく触れるケアを始めたところ…。
30分ほどで穏やかな表情になりこのあとしばらくの間徘徊が治まりました。
ありがとうございました。
終わりました。
いや〜ありがとうございました。
研究の結果7割以上の人で攻撃的な言動が減っていました。
徘徊がおさまってきた人もいました。
そういった事が言えるのではないかなと思っています。
(綾戸)そうなんですよね。
でも当たり前が案外忘れてしまって「やらなやらな」ってなってしまうのが介護の中の現状かもしれない。
その辺りのケア相手の立場に立ったケアが介護の現場や病院の入院したその現場で広がっていってない気がするのはなぜなんですかね?私のような急性期の病院で勤めている者には救急車でたくさんの患者さんが次々と運ばれてきて入院なさる訳ですけど私たちは…でも入院していらっしゃる方で…それが受け入れて頂けない状況になってしまって受け入れて頂くために例えば抑制といわれる縛ってしまうというような事をせざるをえない。
でもやっている…介護の現場なんかでもあまり知られていないんですけれども例えば特別養護老人ホームとかそこだと日中の時間帯は7人に1人ぐらいしか職員が配置されていないとかある訳ですよ。
でも介護の方っていうのは毎日毎日の事で大変だと思いますけどね。
やっぱりみんながみんなそういう意識を持ってやっておられない方もいらっしゃるからそこが問題になってくるところもありますわね。
だから人としてちゃんと関わっていく向き合っていくという事を優先したような施設の中の流れに変えていくとかそういうふうにしていかないとなかなかやっぱりこういう事も難しいと思います。
ユマニチュードに限らずどんな事でも…とにかく誰を見ても目を見てしゃべれとか誰を見ても触れとかね。
好き好きもありますからね。
合う合わんもあるからね。
例えば手順という事…その時にどうするかという事はやはりその根元にあるケアとは何か介護とは何かっていうバックグラウンドまでみんなが戻ってきて…アドリブいいまんねん。
アドリブ。
そうですね。
うちらこればっかりでんがな。
スウィングですか。
アドリブとスウィングで。
そうやってセッションしていくと時間はどんどんかかる気がするんです。
それは…。
…というようなご指摘を私どもたくさん受けるんですけど40分かかってもオムツを替える事ができない大格闘になった患者さんがいらっしゃったんですけれども翌日は別のユマニチュード的なアプローチをしてオムツを替えてみようかというと2分半でいったんですね。
看護師さんもちょっとうれしいんじゃないですか?そうなんですよ。
格闘してできないっていう…。
翌日は…本当に喜んでいらっしゃいました。
続いてはグラフのこの時期に注目します。
予防。
どうすればいいのかその方法を見ていきます。
今日本では認知症の人の数予備群の方も含めますと65歳以上の4人に1人。
そんなにいてまんのか。
800万人に上るんです。
これは確実に増えていく予備群を含めましてね。
という事は同級生はみんなという事か…。
そこで予防ですよ。
という事でこちらのグラフをご覧下さい。
これアメリカのデータなんですがアルツハイマー病患者が今後どれぐらいの人数になるかという予測なんですね。
見て下さい。
2050年には今のおよそ3倍に。
ところがですよご注目下さい。
ある事をするとこうなります。
減るんです。
ある事をすると?はい。
ちょっと違うんですけどね。
実は発症を5年間遅らせると将来ここまで減らせるんです。
発症を遅らせる事で認知症にならないで生涯を終える人が増えていってしまう。
これかなり社会への影響大きいですよね。
介護保険やら今もうパンパンですし。
どうすれば認知症になるのを遅らせる事ができるのでしょうか。
福岡県久山町は九州大学と協力し50年間にわたって住民4,000人の健康状態を追跡調査しています。
これは65歳以上の人でアルツハイマー病と診断された人の割合です。
1992年は1.8%でした。
ところが2012年には12.3%。
20年で6倍以上と確かに急増しています。
一体どういう人がアルツハイマー病になりやすいのか。
久山町の調査で生活習慣との深い関係が浮かび上がってきました。
生活習慣病の一つ糖尿病の人は発症の危険が高い事が分かりました。
危険性は2倍になります。
更に喫煙の習慣のある人は危険性が3倍近くに及びます。
一方でアルツハイマー病になりにくい生活習慣も見つかりました。
それは運動です。
運動習慣がある人は発症の危険性が4割減る事が明らかになりました。
これですよ。
生活習慣。
こちらです。
ご覧下さい。
認知症の危険度。
久山町の研究とか世界の研究から分かってきた認知症を増やす危険なものはこちら。
そして認知症の危険度を下げるものは…今のビデオにありましたように例えば体を動かすという事は一番脳によいという事が分かってましてやはり運動をしない方はリスクが高くなる。
逆に体をたくさん動かしてる方は…。
運動は何でもいいっていう事…?例えばこれをう〜んって持ち上げるようなそういう力むような運動ではなくてですね。
歩くのはどうなんですか?歩くのもよいと思います。
リズミカルにリラックスしてできる運動。
これ見て何か思い浮かびませんか?よく…。
何か我々がよく言われる脳卒中とか心臓病とか同じなんですよね。
つながっているという事ですね。
そういう事ですか。
でもどうですかね?この運動とか減塩とか禁煙って体にいい事生活習慣病のためにと言われてますけど…。
あのねトイレの会社に怒られるかもしれんけど最近流さんでも流れるんで「え〜!」ってようなるんですけどやっぱり私は自分で流したいんで「何でやねん!」って便器に…。
それとこれとどういう関係が…。
いや何かね運動やないけど…あれは運動やないけど…。
こうする事はそんな運動大した事おまへんで。
違うんですよ。
全てね24時間…お掃除したり洗濯したり。
だから何かオートロックもやし何でも。
何でもオートオートオートで自分がおっとなってまうみたいな。
昔はスポーツクラブなんかね江戸時代なかった訳ですから。
考えたら現代っていうのはそういうふうな事になりやすい時代になってる中で…でも実際に続けるのは難しいですよね?やり遂げた!そのやり方をちょっと皆さんにご覧頂きたいと思います。
去年ある研究結果が世界を驚かせました。
発表したのはイギリスケンブリッジ大学キャロル・ブレイン教授のチームです。
イギリスの高齢者7,500人を調べたところ増えると思われていた認知症になる人の割合が減少に転じていたのです。
これは20年前の認知症の人の割合を年齢別に示したものです。
そして最新の結果です。
急激に増加するはずの80歳以降で明らかに減少していました。
全体でおよそ23%も減っていたのです。
ブレイン教授はイギリスのある取り組みが認知症になる人を減らす事に効果をあげたと考えています。
イギリスでは脳卒中と心臓病への対策を行いました。
その結果死亡率を10年でともに40%減らす事に成功しました。
それが結果的に認知症を減らす事にもつながったというのです。
一体どのような対策を打ったのでしょうか。
鍵は医師が生活習慣病の予防に取り組むよう促す制度にありました。
患者の健康を維持すると医師にポイントがつく制度を10年前にスタート。
例えば45歳以上の人の血圧を5年以上記録し続けるとポイントがつきます。
高血圧の人を見つけてそのうちの45%以上の人で血圧を改善できればまたポイントです。
更に改善する人の割合が増えれば増えるほどポイントも増えます。
ポイントによる医師の収入は多い人では15%にも及びます。
日本の医療保険制度ではこうした予防活動にお金は出ません。
イギリスの生活習慣病対策は医療現場にとどまりません。
例えば喫煙者を減らすためにタバコの自動販売機を撤去し売り場での陳列を法律で禁じました。
また高血圧を引き起こす塩分の摂取量を一日6g以下に下げるため85の食品に対して目標の塩分量を設定。
大手スーパー食品加工メーカー外食産業と一体となり減塩を推し進めています。
生活習慣病の対策を個人任せにせず社会の仕組みで挑む事で認知症を減らしたのです。
こんな事が本当にイギリスで行われてるいうのは…。
やはり日本では…機能が分化している傾向があるんですね。
そこをやっぱりイギリスは予防と医療を一本化してクリニックの中で予防もやってそこに報酬が得られるような仕組みを作っていったところが。
法律も変えていかなあかんというのが遅々としてなかなか進まないんでしょうな。
イギリスは…これ国家戦略で実は取り組んできたんです。
実はその証左となるチラシが。
これはイギリスのものなんですけれども。
このギヤ歯車になっていて心臓病つながって脳。
いわゆる関係してますよと。
一番大きく描かれているのが認知症で。
共通の病気である。
…あるという事ですね。
少し我が国の認識はそういう視点が足りない。
何で我が国ではつながってますよという認識が低いんですか?隔たり?隔たりって何でんねん?先ほどの医療と介護に少し隔たりがあったというのと似ているところはあるかもしれないですね。
もっともっと連携していけば認知症もイギリスのように減らせる可能性が。
ですから高齢者の医療ではやはりその高齢者を…。
ものすごい薬持ってはりまっせ。
薬をあんまり使わないで健康な期間を維持すればするほどそれをコントロールしている掛かりつけ医の先生の所に収入が入るというようなシステムが…。
そうせんと今のあれでは薬ぎょうさん出す方がもうかる。
何か塗り薬なんか1本でええのに3本ぐらい…。
認知症っていうのは生活に支障が来る状態だから実は軽い物忘れとかあの辺がとても大事な時期じゃないですか。
そこがいわゆる要介護度でいうと介護保険制度では要支援1だとか要支援2だとかっていう。
だからそこは報酬が少ないのでそこに人もかけられないし収入も少ないという事になると一番大事なところに本当はもっと資源を投入せなあかんのにもっとこっち側に…。
ここをやったらこれが遅れてくるのに。
そういう仕組みになってしまっている訳ですね今。
政治家の方に見てもうてねその対策を。
まあ我々ここだけでは対策がちょっと見えてきてる感じじゃないですか。
希望と方向は今日すごく手にする事ができたなと思うんですね。
明日の方が今日よりいいいう事も分かったんで何かもうこんなんをね「どうせあかんから」やなくこの番組みたいなんもっともっともっとやらないかんなと思いましたね。
文枝さんは?私は母が認知症で93ですけども入ったところでこれから先大変やなという気持ちしかなかった訳です。
これどんどん進んでいくねやろな。
でもまだまだ分からんと。
目を見て笑うとかそういう事でね。
私も母に対しても希望が持てたし笑顔はやっぱり一番大事な事やなというのは分かりましたですね。
本当今日はどうもありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。
2014/07/20(日) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
NHKスペシャル 認知症800万人時代「認知症をくい止めろ〜世界の最前線〜」[字]

認知症の進行をくい止める方法が見えてきた!世界の認知症対策の最前線では、新しいアプローチが注目されている。医療と介護の現場から最新の取り組みを報告する。

詳細情報
番組内容
認知症の進行をくい止める方法が見えてきた!世界の認知症対策の最前線では、全く新しいアプローチに注目が集まっている。認知症とは何の関係もない既存薬を投与したところ、記憶力の低下がくい止められた。はいかい・暴言などの症状が進行しても、ある介護法で症状を改善できることにも注目が集まっている。番組では、日米欧のホットな対策の現場を緊急報告。日本の医療・介護の現場が、今できることは何か徹底議論する。
出演者
【出演】桂文枝,綾戸智恵,群馬大学教授…山口晴保,介護福祉士…和田行男,国立循環器病研究センター医長…猪原匡史,国立病院機構東京医療センター医長…本田美和子,【キャスター】上田早苗

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 報道特番

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